短編小説 (祝)世界初の飲んでも口が臭くならない珈琲が開発されていました
(⚠️⚠️ この物語はフィクションです ⚠️この物語はふざけています
⚠️小説の題材として書いているだけで、珈琲やその他、物語にでてくる飲食物を好きな方を否定するものではありません ⚠️私はバカなのです お許し下さい)
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珈琲が好きな方とそうでない方に朗報です
世界初の飲んでも口が臭くならない珈琲が開発されていました
(冒頭47文字)
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皆さんがご存知の通り、珈琲を飲む人の口臭は凄まじいものがあります
珈琲その物の匂いはむしろ良い匂いの部類に入るのですが、それが人間の口に入り唾液によって成分が分解されて、もともと人間本来の獣としての臭いと交わったときに破滅的な臭いになるのは、珈琲を飲まない方であれば皆、理解していると思います
珈琲を好きな方でもごく一部の勘の良い方ならその事実に気づいていますが、ほとんどの珈琲好きな人は気づいていません
厄介なのは珈琲自体は良い香りがするという事実なのです
そもそも他者と関わりがある日に、歯をみがける環境がなくても珈琲を飲む人はデリカシーという感情が皆無です
そんなデリカシーがない人達は、空気中では良い香りがする珈琲が人体を通ると破滅的な悪臭に変わることを想像することができません
するとどうなるか
そうです、そのしわ寄せは珈琲を飲まない人にくるのです
珈琲を飲む人が放つ悪臭はその人とコミュニケーションをとっている珈琲を飲まない人の鼻腔に甚大な攻撃をしかけてくるのです
インターネットやスマートフォンが爆発的に普及し始めた平成後期から令和初期において、今まで 沈黙の民 であった 珈琲を飲まない人 がインターネット掲示板やインターネットニュースのコメント欄などにて珈琲を飲んだ人による臭害を訴え始めたことによって問題が一般化しました
インターネットの中で燃え始めた珈琲を飲んだ人による臭害問題はどんどん波及していきました
そしてその社会問題化の象徴として政治団体
珈琲を飲んだ人から国民を守る党 (K国党)
が結成されるに至りました
珈琲を飲んだ人から国民を守る党は無党派層の珈琲を飲まない人から熱烈な支持を得て国会議員を輩出し、国政政党としての成立要件の得票率2%を獲得するにいたりました
珈琲を飲んだ人から国民を守る党 は徐々に勢力を伸ばしていき、初めて国会議員を出してから3年後の衆議院選挙ではついに野党第一党にまでのぼりつめました
珈琲を飲んだ人から国民を守る党 は勢力が拡大するにつれて過激になっていき、暴力による珈琲の排除を訴えるようになり、今まで珈琲の臭害に悩まされてきた人々はその先導により、危険な暴力思想まで持つにいたりました
事態を重くみた政府は秘密裏に問題を解决するプロジェクトを立ち上げました
政府は国立の3大研究所から選りすぐりの精鋭をあつめてプロジェクトチームを作りました
そのプロジェクトチームが開発したのが、世界初の飲んでも口が臭くならない珈琲でした
正確に言うと飲んでも口が臭くならないというのは語弊があるかもしれません
口が臭くならない珈琲の開発というのは短期間では難しかったため、開発されたのは珈琲を飲んだ人が吐く息が半径200メートル以内にいるすべての人間の嗅覚を破壊して、臭いをわからなくするウィルスが入った珈琲でした
嗅覚を破壊という表現は語弊があるかも知れません
その吐く息は正確には嗅覚を破壊するのではなく、うっすらと嗅覚をつかさどる器官に膜をはり、2年の歳月をかけて徐々に活性化されて嗅覚を奪うというものでした
政府はその珈琲を市販で売られているものに極秘裏に少量ずつ混ぜ込ませました
そして、初期の自覚症状がない状態の膜をはられた感染者の吐く息から排出されたウィルスはその強力な感染力により半径200メートル以内にいるすべての人間を罹患させました
あれから2年と数カ月、すべての日本国民は今日、嗅覚を失いました
〜1年後〜
珈琲を飲んだ人による臭害はなくなりました
日本からは暴力思想がなくなり平和な日々が訪れていました
政府の嗅覚の封鎖による平和維持政策の内幕も徐々に明らかになってきました
最初はその秘密裏の強権発動に反感を持っていた国民達も、嗅覚がなくなったことによるメリットの大きさを理解するにつれてその反感も鎮まっていきました
嗅覚がなくなるという事は、臭害に悩まされる事がなくなるとともに、味覚が無くなるという事でもありました
味覚がなくなったことにはやはり最初は不満を持つ者が多かったですが、慣れてくると意外と快適であると皆、感じるようになりました
味覚がないということは、食事は決まった栄養素のサプリと食欲抑制剤だけを摂取すれば足りるようになり、その時間はかなり短縮されました
また主婦はその献立を考えたり、食事を作ったりという労務から解放されることになりました
食事というものにかける時間が短縮された日本人は元来の勤勉な気質も相まって、自身のスキルアップ、キャリアアップにかける時間が飛躍的に増え、GDPは嗅覚があったときの2倍にまで跳ね上がりました
精神的、経済的に豊かになった日本人は、もはや、もともと嗅覚や味覚がなかったかのようにその民族の繁栄を謳歌していました
〜3年後〜
嗅覚をつかさどる器官を覆い、嗅覚、味覚を奪っていた膜に寿命がきて、人々はうっすらと匂いを感じるようになりました
3年ぶりに匂いという概念を持った人々は思いました
もっと感じたい、もっともっと匂いを感じたい、たとえ昔は臭いと感じていたものでも良いから匂いを感じたい
そんな国民の嘱望に政府が動きました
政府は各家庭に無料で珈琲を配給しました
まだ、うっすらとしか匂いを感じない状態に破滅的な珈琲の口臭をぶつけるとどうなるか
答えは明白でした
人々は口々に言いました
くさっ うわくっさ くせー やばっ しぬー
………
………
…でも そのくさいやつ…
もっとちょうだい‼ ねえ‼ そのくさいのもっとちょうだい‼ おねがい‼おねがい‼おねがい‼
くさいのほしいの〜‼ くさいのほしいの〜‼
クセェ〜‼‼‼‼‼‼‼‼
人々は白目を剥きながら珈琲を飲んで口が臭くなった口臭を楽しみました
そして政府はそのタイミングで国民投票を行いました
それは、国民に次に配給する2種類の珈琲を選ばせるものでした
1つはもう一度、嗅覚に膜をはるための珈琲でした
この膜をはる珈琲をもう一度飲むと、膜は硬化して2度と劣化することがない変わりに匂いを感じることは永久にない という説明もされました
もう1つは、飲むと完全に膜をはがす解毒剤入りの珈琲で、嗅覚、味覚が復活する変わりに、この珈琲を選択した場合は国民1人1人が1枚の誓約書を書かなければならないという条件がついていました
その誓約書とは他者が飲んだ後の珈琲口臭や他のいかなる臭害にも文句をいったり、暴力的思想を持ってはならないというものでした
投票結果はほぼ100対 0 で解毒剤入り珈琲の勝利になりました
日本人は嗅覚を取り戻し、同時にデリカシーと政治に対する反骨心を失うことになりました
実はそれこそが政府の狙いでした
平成後期、日本は経済的にも労働力の確保の面でもインバウンドの受け入れや移民の受け入れが急務となっていました
その受け入れの最大の障害となると思われたのが珈琲による臭害でした
世界各国の人々の珈琲の摂取率は日本人のそれに比べたらはるかに高いものがあります
人一倍繊細な感覚と刺激臭に対する免疫を持たない日本人が珈琲を飲んだ後に放たれる悪臭に必ずアレルギー反応を起こすと予測した政府は、あらかじめ対策を講じることにしました
その対策が今回の一連の出来事でした
インターネットで世論を誘導し、珈琲を飲む人から国民を守る党 を結成させ、一度嗅覚と味覚を奪い、数年後にその嘱望を利用して、臭いに対するデリカシーと政府に対する反骨心を奪う というこの
計画はすべて成功しました
現在の観光地での外国人観光客による特需も、移民受け入れによって各地で確保されている労働力も、すべて珈琲臭害を受け入れるための政府の計画によってもたらされたものなのです
そして今、新たなる問題が起ころうとしています
すべての日本人はデリカシーを失いました
誓約書に書いた、他者の臭害に文句を言わないという約束は、同時に自分が出す臭いが他者に与える影響を考える事を放棄するという事実をもたらしました
現在、歯を磨ける環境がない人もお昼休憩に納豆を食べる人が続出する事態になっています
インターネット掲示板やインターネットニュースのコメント欄には日本在住の外国人による納豆臭害の被害報告が多数カキコミされるようになりました
来週、政治団体 納豆を食べた日本人から外国民を守る党 が結成されるそうです
まもなく 世界初の食べても口が臭くならない納豆 が開発されるようです
完
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お疲れカツカレーさんの note1周年企画の最大100字の冒頭の書き出しで魅了する作品募集 というイベントに参加させていただきました
お疲れカツカレーさんのお名前は私の好きなノーターさん達、くいたろうさん、関谷レインボーさん、山本蛇内さん等のコメント欄等でよくお見かけをしていたのですが、企画参加は今回がはじめてとなります
お疲れカツカレーさん、note1周年おめでとうございます
冒頭の⚠️の注意書きは私の大好きなノーターの再生補修さんが、強めの表現をするときに使ってたのを見て優しいなあと思ったので、私も優しくなりたいと思い、使いました🌊🌊🌊そうです、この優しさがウェルビーイングです、押忍🌊🌊
