マナーの悪い外国人の事例を挙げて「外来種」に例えるなどした声優林原めぐみさんのブログが炎上し、一部が削除修正された。変えられない属性を、忌み嫌われる生物に例える差別表現は、これまでも繰り返されてきた。ヘイトスピーチ解消法の施行から6月で9年。人種差別の撤廃を目指し、より実効性のある法律を求める動きも起きている。(山田雄之、中根政人)
◆SNSで「排外主義」と批判が集まる
物議を醸したのは、林原さんが8日にネット掲載した「興味がない、わからない、知らない」と題したブログ。林原さんは、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波(あやなみ)レイや「名探偵コナン」の灰原哀の声で知られる人気声優だ。
外国人の中に「一部のマナーの無い民泊の人」や「『譲る』を知らない海外観光客」「京都の竹削ってしまったりする人」がいるとして、「規制を持たないと、作らないとやばい」「日本ザリガニがあっという間に外来種に喰(く)われちゃったみたいになってしまう」とつづった。
全体としては「人任せじゃなく ちゃんと選挙に行かなくちゃいけない」と投票の重要性を訴えているものの、「外来種」に例えるなどの表現が交流サイト(SNS)で「排外主義」などと批判を浴びた。林原さんは13日までに一部を削除し「例えるのに使ったのだけど関係の無い方々を傷つけてしまいました。学びます」などと加筆修正した。
「こちら特報部」の取材に対し、林原さんの事務所は「本人の投稿に間違いございません。今回の事態を真摯(しんし)に受け止め、本人の発信物に関して誤解を招くことのないよう気をつけてまいりたい」と回答した。
◆一方で擁護の声「間違ったことは言っていない」
神奈川県の50代の在日コリアン女性は投稿を読み、「外来種には、周囲に忌み嫌われるというイメージを抱く。外国人を人と思っていない言葉だ」とあぜんとする。
林原さんに対し「一部修正しているが、差別的な投稿をしたと理解していないのではないか」とも考える。「日本人でも交通機関で席やスペースを譲らない、ルールを守らない人はいる。一部の情報をうのみにし、外国人という属性に負のイメージを押しつけた表現は今も残ったままだ」
ただ林原さんが投稿を修正した後も、ネット上では「日本人の多くが共感している」「何も間違ったことは言っていない」などと擁護の声が後を絶たない。
◆「日本人」と「それ以外」といった論じ方は疑問
今回の投稿の問題はどこにあるのか。ヘイトスピーチに詳しい有園洋一弁護士は「世界中にファンがいる声優が、政治参加を呼びかけるのは大変意義がある」と前置きした上で、「文面や投稿後の経緯を見れば、差別意識の助長や誘発する目的までは感じられないが、...
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