13日にスタートした大阪・関西万博で、日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」が記者会見やイベントの参加を断られ、公式に取材できない状態が続いている。日本国際博覧会協会(万博協会)は「メディア向けの指針にのっとった対応」と説明するが、巨額を投じた公共事業において報道機関を選別する姿勢に異論が噴出している。(西田直晃)
◆愛知万博では問題なく取材できた
「多額の公金が投入された万博協会が、一部メディアを不当に選別している。きわめて大きな問題だ」
14日の「こちら特報部」の取材に対し、赤旗関西総局の担当者が語った。万博協会は2019年に経済産業省主導で発足。大阪府市の職員も派遣されている。関西総局によると、発足以来、赤旗は一度も記者会見やイベント取材に参加できず、報道発表資料を提供してもらえなかった。取材対応は電話やメールでの問い合わせの回答に限られていた。
一昨年から協会にたびたび改善を要請し、返答がなかったが、今月4~6日の予行演習「テストラン」、9日に行われた「報道向け内覧会」の直前、協会から初めて取材拒否の返信メールが正式に届いた。当初は「案内していないメディアの取材は不可」との内容だったが、数日後に「(万博協会の)メディア向け指針に基づいて判断した」と伝えられた。
協会の指針では、会場内での取材・撮影の禁止事項として「特定の政治、思想、宗教の活動目的に利用される恐れ」を明記する。だが、指針の内容は政府官庁や自治体と同じといい、「大阪府知事や兵庫県知事の記者会見などの取材は認められている」と冒頭の担当者。実際、2005年の愛知万博では問題なく取材できているという。
◆「愚策の極致」
共産党はこれまで、安全性の欠如を理由に万博を厳しく批判し、機関紙である赤旗も中止を求めてきた。「面と向かって『報道内容が気に入らない』と言われてはいないが、批判を排除したいのだろう」と憤る。14日時点で抗議のメールに返信はなく、複数の記者が一般客と同じように入場券を購入し、1時間ほど並んで会場内の取材に当たっているという。
こちら特報部は協会広報に取材拒否の理由を尋ね...
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