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  • 能力はどのように遺伝するのか 「生まれつき」と「努力」のあいだ (ブルーバックス)

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能力はどのように遺伝するのか 「生まれつき」と「努力」のあいだ (ブルーバックス)

4.0 out of 5 stars (141)

能力は遺伝するのか。そもそも「能力」とは何か。そして「遺伝」とは何だろうか。実はわからないことだらけの領域を第一人者が解説!
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Product Details

  • ASIN ‏ : ‎ B0C8J33WF7
  • Publisher ‏ : ‎ 講談社
  • Accessibility ‏ : ‎ Learn more
  • Publication date ‏ : ‎ June 22, 2023
  • Language ‏ : ‎ Japanese
  • File size ‏ : ‎ 25.5 MB
  • Text-to-Speech ‏ : ‎ Enabled
  • Enhanced typesetting ‏ : ‎ Enabled
  • X-Ray ‏ : ‎ Not Enabled
  • Word Wise ‏ : ‎ Not Enabled
  • Print length ‏ : ‎ 245 pages
  • Page Flip ‏ : ‎ Enabled
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  • Customer Reviews:
    4.0 out of 5 stars (141)

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安藤 寿康
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Customer reviews

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Top reviews from Japan

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  • 5 out of 5 stars
    もはや〈努力と責任〉の世界には戻れない
    Reviewed in Japan on January 15, 2026
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    本書は「能力は遺伝か努力か」という通俗的な対立を否定し、その問がフィクションであることを、行動遺伝学・認知心理学・神経科学のデータによって解体していく。能力、才能、勤勉性、自己制御、人格など、これまで教育や道徳の言葉で語られてきたものの多くが、じつは強い遺伝的制約と、コントロール不可能な非共有環境の偶然の上に成り立つことが示される。

    双生児研究が明らかにするのは、パーソナリティや発達特性において共有環境(同じ親・同じ家庭)がほとんど効いていないという事実だ。親の育て方が人格を作るという信念は、データの前ではほぼ虚構にすぎない。勤勉性すら非学習性の特性であり、「努力できるかどうか」は努力の結果ではない。ここで学校教育が前提としてきた努力神話は完全に崩れる。

    さらに本書は、ワーキング・メモリという制約を通じて「努力」を定義し直す。努力とは一時的な自己制御であり、容量も持続時間も限られた機能だ。筋肉のように鍛えられるものではなく、知識や技能のように蓄積もされない。この区別(学習可能な能力と、俗にいう地頭)を曖昧にしてきたことが、道徳的な責任論を量産してきた。

    一般知能因子 g をめぐる議論はさらに決定的だ。言語性知能と空間性知能のクロス相関が遺伝によって媒介されている事実は、能力が分野ごとに独立しているという直感を否定する。中央演算装置としての g が強く遺伝し、それが個別能力の上位で機能している。教育的な「やり方」を変えれば能力が変わる、という期待はここで根拠を失う。

    また、成長とともに環境差が効いてくるのではなく、むしろ遺伝的特性が顕在化するという逆説も重要だ。人間は環境に受動的に形成される存在ではなく、自らの遺伝的傾向に沿って環境を選び取り、「遺伝的な自分」になっていく。ここで自由意志や責任概念は、因果の起点として大きく後退する。

    著者が一貫して慎重なのは、こうした知見が優生学的に誤読される危険を自覚しているからだ。だが同時に、遺伝を見ないふりして価値や責任の物語を維持すれば、長期的には制度と現実の乖離を拡大させる。優生思想は制度が生んだ異常ではなく、序列化という人間の本能に根ざしており、単純には消えない。

    価値は幻想かもしれない。しかし幻想を前提に設計された社会が、科学的知見と摩擦を起こし始めている以上、常識や制度の更新は避けられない。本書は答えを与える本ではない。だが、もはや元の世界観には戻れない地点に来ていることを、淡々と、しかし容赦なく示す。その読後のざわつきこそが、本書の最大の成果だ。

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  • 4 out of 5 stars
    全てが予測可能になった世界で生きることの意味
    Reviewed in Japan on October 31, 2023
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    内容自体は非常に真面目というか抑制が効いていて、お堅い内容の一冊。

    統計学の基本ぐらいは理解しておかないと読み進めるのも一苦労と思われる。

    今のところ分かっているのは、人間の能力のかなりの部分が遺伝に由来することはどうやら間違いなさそうだが、個々の遺伝子自体の貢献度は、ものすごく低いということ。

    つまり、ある遺伝子がある特定の能力を左右することが判明したとしても、その割合はせいぜい0.1%とかそのぐらいのレベルらしい。

    そうした些少な決定因となる遺伝子がかなりの数合わさって、人間の能力に反映されるということだ。

    だから、「遺伝子治療でこことここの遺伝子をいじれば……」みたいないわゆるデザインチャイルドは、あまり現実味がないと思われる。

    というか、明らかに能力に差が出るようなレベルで改変をすると、それはもう「別人」になってしまうのではなかろうか。

    その場合、最低でも100以上の遺伝子を操作することになるだろうから、それが見た目や性格にも大きな影響を与えるのではないか。

    素人の見解だが。

    あと一つ意外だったのは、知能がかなり遺伝の影響を受けることは知っていたが、その影響は幼少期よりも成人期により強く出るということ。

    つまり、教育を受ける年齢の頃の方が、遺伝による能力差が出にくいということだ。

    むしろ逆の方がなんというか「望み」があるような気がするが、なんとも世界は残酷なものである。

    それから、本書の最後で筆者は「いたずらに遺伝子研究をタブー視するのではなく、どんな遺伝子をもって生まれても幸福に生きられる社会を構築すべき」という、ロールズ的な持論を展開するのだが……

    おっしゃることは非常にもっともなのだが。

    おそらく、人類の進化心理学的な獲得形質として、「群れの中で上位を目指す」みたいな性向がビルトインされているのではなかろうか。

    つまり、人間の心理には「他者を蹴落としてより優位に立とう」とする本能のようなものがあるのだと思われる。

    それをうまく馴致させる、あるいはそれをうまく包摂するような社会制度を構築するのは、なかなか容易なことではないだろう。

    それこそ、ある程度以上の攻撃性や自己中心性を遺伝的に「刈り取った」り、投薬で抑え込むみたいな極端な「家畜化」を行うか、何らかの形で実装した「いじめられる専用の社会的役割を持ったアンドロイドやAI、もしくは品種改良種」などを確保するとかでない限り、実現できないのではあるまいか。

    かなりグロテスクな理想郷である。

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  • 3 out of 5 stars
    難解な本です
    Reviewed in Japan on September 10, 2023
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    難解な本で、一度読んで理解できず、再度読んでもあまり納得しませんでした。もう少しわかりやすく書いて欲しいものです。

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  • 5 out of 5 stars
    遺伝は環境にすら影響する
    Reviewed in Japan on July 23, 2026
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    現代ではタブーとされがちな能力と遺伝について科学的研究に基づいて中立的に解説されており、遺伝は全てではないという従来のコンセンサスを保ちつつも、実際には遺伝の影響が私たちの想像以上に大きいことも説明している。

    遺伝による能力差、特に知能に関してはその定義や測り方、そして何よりも政治的正しさからその存在を無視・否定する人達も多いが、本書ではそれが実際に存在し一定の信頼のある指標として有効であることを明確にするとともに、能力の評価自体が環境依存であり優劣の基準が環境や時代などに強く依存すること、つまり実際にはただの分布のバラつきでしかないことも示している。

    遺伝的要因は能力だけでなく性格特性にも強く表れるため、環境要因だと思われていた多くの部分にも実際には遺伝が大きく影響していることがわかり、遺伝的要因と環境的要因の線引きがかなり曖昧で相互的に影響していることもわかる。

    私達には自由意志があり、努力次第で何者にでもなれ、人に本質的な違いはない、という理想論を並べる社会よりも、お互いの違いを受け入れ尊重しそれぞれが自分にとって最適な生き方を模索することが許容される社会の方が生きやすいのかもしれない。

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  • 5 out of 5 stars
    優生思想も遺伝由来が半分でしょうか?
    Reviewed in Japan on February 22, 2025
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    以前から思っていたことだが、努力できる才能も生まれつきのところが大きいのではないかと感じていたが、この本はそのことを裏付けてくれた。人それぞれの性質は遺伝に由来するところが半分ということだが、それをみんなで認めて多様な人々がそれぞれに居場所を得られる社会を作っていこうというのが筆者のメッセージと思う。それと相反するのが、人々の心の中に宿る優生思想とおっしゃられているのだが、この優生思想は、やはり遺伝由来のところが結構占めてるのだろうか?そうだとすると、その解決もなかなか進まないのかなと課題を残された気がします。

    安藤先生がもしこれを読まれましたら、この課題に対する進め方を提案いただけたらありがたいです。良い本をありがとうございました。

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  • 4 out of 5 stars
    文才の遺伝
    Reviewed in Japan on December 23, 2023
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    安藤教授の本はどの本も有用である。しかし、安藤教授には大変失礼だと思うが率直に言わせてもらうと、安藤教授の本、特にこの本を読んで思うのは、文才とは80%以上の遺伝であり大学教授クラスであっても努力でどうこうなるものではないことがよくわかる。

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  • 5 out of 5 stars
    初めから人間の能力には差があり、少し残酷な話が科学的に裏付けられてきている。
    Reviewed in Japan on July 18, 2023
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    最近になって世の中結局は運の要素が大きいという話がよく聞くようになったので本を読んでみました。

    私はFラン大学くらいの頭脳しか持ち合わせてないので難しい部分はそれとなく流して読みましたが

    なにはともあれ双子研究と遺伝子研究によって能力や気質など遺伝によってある程度証明でき

    様々な場面で遺伝子が私たちの行動に影響していることがわかりました。

    読んだ感想として、生まれた瞬間から時代によっては有利に過ごせる人と不利に過ごす人がいて

    有利な生まれた人はいいなぁと思いました。

    次からインテリみたいな人が自身の能力をひけらかしていたら

    「それはあなた能力というより遺伝の要素が大きく影響している可能性があり、知能や勤勉性、パーソナリティなどを自慢するのは、自分の身長が人より大きい程度のことでしかない」

    という糞みたいな発言を早口でまくし立てて行く所存です。

    また、能力という物差しで人の価値を見定める社会に関しては改善してもいいとも思いました。

    遺伝によって人の能力は影響されますが、子供がその遺伝を引き継げるかにはランダム性がある。

    有能として生まれるのか無能として生まれるのかランダムであるならば

    有能でも無能でも、幸せに生きれるような文化や社会規範ができると良いなと思います。

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  • 3 out of 5 stars
    ブルーバックスとしては欲張りすぎ…
    Reviewed in Japan on March 3, 2024
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    端的にいうと行動遺伝学(心理学とかその辺の研究対象を統計学と遺伝学の視点から解析する分野)の最近の成果(分子生物学的要素あり)の解説書です。

    上にあげた4つそれぞれの分野に関して学部生程度に知っている読者にとっては駆け足ぎみかつだいぶ浅めながらもそこそこ要領よくまとめられてはいると思うのですが、どれもそんなに知らない、という人には著者独特の比喩表現含めて相当に難儀しそうな書かれ方をしていると思います。

    因子負荷、SNP 、エキソン、エピジェネティクス、アセチル化等の単語がわずかな用語説明入れただけでポンポン飛び交うあたり最低でも高校卒業程度の生物学と大学二年から三年程度の統計学の素養は必須、これはねーだろとか根拠が弱くない?とか因子分析でここまで本当に言えるの?とかいろいろ突っ込んだりして本当に楽しめるようになるのは生物系か心理学系の学部三年くらいじゃないでしょうか?

    ブルーバックスとしては欲張り過ぎちゃってる気がします。

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