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まだ全部は読めてないけど、完全解析と謳うだけあって、ものすごく濃厚な本です。
サイボーグ009を軸に、あらゆる石ノ森章太郎の作品を解き明かすという切り口が面白い。
作品と石ノ森章太郎という人物を一度に理解できるのでお得でもある。
ライター陣もよくぞこれだけ読み込んだもんだ!と驚かされる。
しっかし、すごい量の作品を、すごいクオリティで描いたんだなぁ、石ノ森章太郎という人は。
40代から下の層は特撮の人(子供向け)というイメージが強いだろうけど、
実は大人こそわかる濃厚な人間ドラマを描く作家なんだよね。
も一度漫画(萬画か)を読み返したくなります。
今年は石ノ森章太郎生誕80周年ということで、いろんな記念グッズや出版物が、企画刊行されています。
そういえば、先日24時間テレビ ドラマスペシャルとして「石ノ森章太郎物語」も放映されていました・・・
少し誇張もありましたが、とても面白かったです・・・。
本書もそういった経緯で出版されたものです。
石ノ森さんは、手塚治虫と並び称される天才で、手塚さんが「漫画の神様」といわれていますが、
石ノ森さんは、「漫画の王様」と称されています。
ともかくペンが早く、多作で膨大な作品・・・しかも駄作がない・・・、広いジャンル・・・SF,時代劇、ギャグ、
少女漫画、教養作品、etc・・・・、斬新な手法・・・・・・。
こんな石ノ森さんの全貌を読み解くのは非常に困難な作業です。
ということで、本書では、石ノ森さんのライフワークともいえる、「サイボーグ009」に注目し、
この作品を軸に石ノ森さんの解読を試みたものといえます。
そういうような経緯から、「009」の解説がかなりの部分を占め、その点は少し問題があると思います。
本書は、多数の寄稿、インタビュー、扉絵などで構成されていますが、
注目したいのは、藤子不二雄A、水野英子、辻真先、早瀬マサト、などへのインタビューにあると思います。
藤子不二雄A氏は、スタジオゼロにまつわる秘話を披露されていますし、
水野氏は、Uマイア・・・石ノ森さんと赤塚さん水野さんの合同ペンネームです・・・、
についてお話をされています。
ともかくあ!そうだったのか!!というよなことがあちらこちらに書かれています。
なお石ノ森作品は、故人の遺志を引き継ぎ、現在も「幻魔大戦」などが連載されています。
「009」が軸で「ライダー」「キカイダー」「嵐」「イナズマン」について詳しい。
一部の論考が重複していたので、その分「鉄面クロス」「鉄面探偵ゲン」「多羅尾伴内」と言ったミステリ作品群についても言及がほしかった。
「天才バカボン」に匹敵する、傑作ギャグマンガ「ゴレンジャーごっこ」についてページが割かれていたのは嬉しかった。
石ノ森生前の友人や関係者のインタビューと、石ノ森漫画論を集めたもの。石ノ森漫画を読んだことのある読者やファン向けの本といった感じ。
でも、石ノ森漫画に興味がある人が読んでも、その魅力はやはり漫画を読まないとね……妻子のインタビューも欲しかった。個人的にはいまいち。
有難うございました。
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