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2.2.2項 ハード(ハードウェア)開発

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小中高生に、エンジニアの魅力を伝えたい「エンジニアの教科書」2.2.2 項。

ハードウェア開発とは、電気エネルギーを使ってモノを動かす仕組みを作り出すプロセスです。
今では当たり前に使われている電気ですが、その歴史は意外と浅く、高名な発明王エジソンが活躍した19世紀後半から普及し始めたものです。たった100年ちょっとの間に、電気はあらゆる製品に組み込まれ、私たちの生活を支える重要なエネルギー源となりました。


1. ハード(ハードウェア)開発

ハードウェア開発の設計をするエンジニアのことを、電気開発者・電気系エンジニア・電気屋さん・エレキ屋さん・ハード屋さん、などと呼びます。

電気系エンジニアが扱う「電気を使った開発」は、非常に広い範囲にわたります。発電設備・送変電設備・電柱設備・分電盤・工場用機器・家庭用機器まで、多岐にわたる分野での活躍が求められます。
日本におけるエンジニア資格の最高峰である「技術士」においても、試験範囲の広さはトップクラスです。それほど、ハードウェア開発には幅広い知識とスキルが必要とされるのです。

この章では、皆さんに最も 身近な家庭用機器 のハードウェア開発について説明していきます。


2.  家庭用機器のハードウェア開発

家電製品を分解してみたことはありますか?(※感電などに注意が必要です!) 中を見てみると、次のような部品が見つかるはずです。

基板(緑色の板)
基板とは、電子部品が取り付けられ、金属パターン(配線)で結ばれているものです。1つの製品に複数の基板が搭載されることも珍しくありません。

電子部品(チップやコンデンサなど)
基板上には小さな部品がぎっしりと取り付けられています。それぞれに説明書(データシート)があり、それに従って設計を行います。

コネクタと電線
基板同士を接続するために使われるパーツです。コネクタはワンタッチで接続できるようになっており、組み立てやメンテナンスが簡単です。

これらの部品を組み合わせて、TRIZでいう「パワートレイン(EBA)」や「Control」のユニットを作り上げます。


■ TRIZとEBAの構成

家庭用機器のハードウェア開発でも、EBAの流れ(エネルギー・動力・動作) を意識して設計することが重要です。

-1. E(エネルギー)
電気をエネルギー源として利用する。例えば、モーターを動かすための電流、LEDを点灯させるための電圧など。

-2. B(Bridge:つなぐ)
電気エネルギーを必要な場所に伝えるための配線やコネクタ、回路基板がこの役割を担います。

-3. A(Action:動作)
ユーザーが求める動作を実現するための機構。たとえば、エアコンの温度調整や電子レンジの加熱動作などです。


3.  ハードウェア開発の進め方

-1.  回路設計
 回路図を作成し、どの部品をどのように組み合わせるかを決めます。
 コンピュータで制御するシステムの場合、マイコン(Microcontroller)を中心に構成することが一般的です。

-2. 基板設計とパターン配置
 電子部品を配置する基板を設計し、電気を流すパターンを引きます。
 配線が混雑しないように、工夫することが重要です。

-3. 試作と検証
 実際に基板を製作し、動作確認を行います。
 ノイズの影響や熱の問題など、設計段階では想定できなかった問題が見つかることもあります。


4. 安全性の確保

ハードウェア開発では、安全性の確保 が非常に重要です。
感電や火傷のリスク
・トラッキング火災(ほこりによって起こる発火)
・過電流・過負荷からの保護回路の設計

特に、ソフトウェアで制御する製品では、プログラムの暴走によって機器が危険な状態に陥る可能性もあります。
このため、小規模のハード論理素子(FPGAやCPLD)、ディスクリート部品を用いた ソフトウェアに頼らない、独立した(※)電気の安全装置 設計が欠かせません。

※ 「独立した」 とは: 影響を受けない・与えない こと。
エンジニアの業界では、「独立した回路」「独立した機構」「独立したプロセス」など、みなさんの 発言に使用 されています。


5. やる気Upポイント

✅  専門性を深め、かつ幅広い知識を身につけよう!
ハードウェア開発の技術は奥が深いですが、幅広い知識も必要です。
興味を持った分野を掘り下げつつ、関連する知識も吸収していきましょう。

✅ アナログ的な知識も必要に!
ノイズの影響や配線の問題など、デジタルだけでは解決できないことが多くあります。オシロスコープなどの測定器を使って、現象を「見える化」する力を養いましょう。

✅ メカとソフトの橋渡し役として活躍しよう!
製品が最初からうまく動くことは少ないです。
「(とりあえず)何とかする」という意識で挑戦し、メカやソフトと協力して問題を解決するのがハード開発の醍醐味です。

6. 参考図書/Webサイト

図解・わかる電子回路―基礎からDOS/V活用まで
  加藤 肇 (著), 見城 尚志 (著), 高橋 久 (著)

 → たくさん書籍がある中で、何を選ぶか私は悩んだが。
  私が一番読んだ本を、おススメしておく。
 古い書籍ではあるが、入門書としては色あせていない良書。

https://amzn.asia/d/9F7QCUx


プリント基板はP板.com ピーバンドットコム
→ 基板系電気エンジニアなら、かならず1度はお世話になるサイト。
 無料のCAD から セミナーまで、初心者の小規模な基板から
 ベテランの大規模な基板まで、幅広くお世話になるサイト。
→ 中でも、KiCadは、特に愛されて使用されています。


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改定日   記号 変更点
2025/11/04 Z  初版

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