1歳と86歳を連れて旅行に行った話
1歳の娘と86歳のひいばぁちゃんを連れて、2泊3日でリゾナーレ下関に行ってきた。
女3世代の旅行。
せっかくの旅行だけれど、予定をぎっしり詰め込むつもりはなかった。1歳児と86歳、どちらも無理なく過ごせて、みんなでのんびりできればそれで十分だと思っていた。
とはいえ、不安もたくさんあった。
新幹線で大人しくしていられるだろうか。ひいばぁちゃんは長距離の移動で疲れないだろうか。唐戸市場まで歩けるだろうか。
考え始めると心配はいくらでも出てくる。
でも、そんな不安は吹き飛ぶくらい、のんびりと楽しい旅になった。
新大阪でうどんを食べ、昼過ぎの新幹線に乗り込んだ。
今回の作戦は、移動時間を娘の昼寝にぶつけること。
これが大正解だった。
乗車してしばらくすると眠りにつき、約1時間半はぐっすり。親としてはその時点でかなり肩の荷が下りた。
起きてからも、窓の外を眺めたり、ひいばぁちゃんに抱っこしてもらったり。
出発前は「大丈夫かな」と思っていた新幹線移動も、終わってみればあっという間だった。
リゾナーレに到着すると、娘はさっそくお部屋を駆け回り始めた。
窓の外を眺めたり、部屋の中を行ったり来たりしたり。初めての場所が嬉しいのか、終始きゃっきゃと楽しそうだ。
そんな娘の様子を眺めながら、ひいばぁちゃんは一言。
「元気やな〜」
その後も娘は休むことなく動き回り、ひいばぁちゃんはそんな姿を笑いながら見守っていた。
リゾナーレでの2泊3日は、プールに入ったり、唐戸市場まで歩いたり、ホテルの芝生で走り回ったりして過ごした。
特別な観光をたくさんしたわけではない。
娘は芝生を見つければ走り出し、ひいばぁちゃんはその後ろ姿を眺めながらゆっくり歩く。
気になるものがあれば立ち止まり、お腹が空けば何かを食べる。
そんなふうに、それぞれのペースでのんびり過ごした3日間だった。
旅の中でいちばん印象に残っているのは、観光でも食事でもない。
娘とひいばぁちゃんが並んでお風呂に入っていた姿だ。
86歳と1歳。
娘はきっと、この旅行のことを覚えていない。
それでも、ひいばぁちゃんに抱っこしてもらったことや、一緒にお風呂に入ったこと、その時間は確かにあった。
来年も同じように旅行できるとは限らない。
だからこそ、女3世代で過ごしたこの2泊3日は、とても特別な時間だった。
