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公認会計士試験の難易度の実態 ~3大難関国家試験とワードに騙されるな~

はじめに:「最」難関なのか?

「3大難関国家資格」って言葉、聞いたことありますか?

医師国家試験、司法試験、公認会計士試験。
確かに、いずれも国家資格の中でも難易度が高く、合格すれば“すごい人”の仲間入りというイメージがあるでしょう。

ただ一つ、声を大にして言いたい。

本当に「最」難関なのか?

今回は、公認会計士試験を実際に社会人として受験・合格した立場から、司法試験・医師国家試験との違いや、実際の“難しさ”を比較しながら、冷静に見ていきたいと思います。


「3大難関」は確かにそう。じゃあ「最難関」か?

公認会計士試験は、合格率こそ10%前後、総勉強時間は3,000〜5,000時間と言われ、日本トップクラスの難関資格です。

事実、合格者の出身大学ランキングでも慶應義塾大学が23年連続で1位というように、ある程度アカデミックな実力層が受けている試験ではあります。

ただ、それでもやっぱり言いたい。
「最難関」って言葉には、違和感がある。

なぜそう思うのか。順に見ていきましょう。


医師国家試験と比べたときの“明確な壁”

医師国家試験の合格率は例年90%超。
だけど、これは「医学部卒業者」が母集団だからこそ成り立つ数字です。

言い換えれば、すでに超ハードな大学入試を突破した人たちだけが受けられる試験。

特に、国公立・有名私立医学部の入試難易度は、偏差値ベースで東大法学部レベルかそれ以上
出身高校ランキングを見ても、灘・開成・東海・洛南…と、日本屈指の進学校がズラリ

一方、会計士試験の主要プレーヤーはこのあと触れるように「私立文系」が中心。

この“参入段階の壁”の高さを考えると、
医師国家試験のほうが、明らかにハードルが高いことは間違いありません。


司法試験との難易度比較:学歴フィルターの違い

司法試験には大きく2つのルートがあります。

  • 法科大学院を経て受験する「法科大学院ルート」

  • 予備試験を経て受験する「予備試験ルート」

今回は「一発勝負」的な側面が強い予備試験を中心に、データを見てみましょう。

司法試験予備試験:難関国立大の天下

大学別合格者数(令和元年)

★司法試験予備試験★
合格者の出身大学別ランキング(令和元年)
1位東京(92名)、2位慶応(48名)、3位中央(39名)、4位早稲田(32名)、5位京都(13名)
合格者に占める最難関国立大学(東京、京都、一橋)の出身割合:37.8%
合格者に占める最難関国立大学+その他旧帝大の出身割合:43.9%

最難関国立(東大・京大・一橋)で全体の約38%を占めるということです。

さらに、旧帝大(阪大・名大など)を加えると、合格者の2人に1人が難関国立出身ということ。

これはかなり濃い「学歴フィルター」です。


法科大学院ルートも同様の傾向

★司法試験(法科大学院ルート)★
合格者の出身大学別ランキング(令和元年)
1位慶応(152名)、2位東京(134名)3位京都(126名)、中央(109名)、早稲田(106名)
合格者に占める最難関国立大学(東京、京都、一橋)の出身割合:27.5%
合格者に占める最難関国立大学+その他旧帝大の出身割合:39.0%
法科大学院・予備試験別合格率ランキング
1位予備試験(81.8%)、2位京都(62.7%)、3位一橋(59.8%)、4位東京(56.3%)、5位慶応(50.7%)

合格者数では慶應が1位ですが、2位・3位は東大・京大が占めます。
合格率でも予備試験・京大・一橋・東大・慶應と、旧帝・上位私大が上位を独占。

→ 司法試験はまさに「学歴エリートたちの戦い」。


公認会計士試験は、私立文系の主戦場

一方、公認会計士試験の合格者データは以下の通り(令和元年)。

★公認会計士試験★
1位慶応(183名)、2位早稲田(105名)、3位明治(81名)、4位中央(71名)、5位東京(40名)
合格者に占める最難関国立大学(東京、京都、一橋)の出身割合:8.4%
合格者に占める最難関国立大学(東京、京都、一橋+その他旧帝大)の出身割合:不明

最難関国立(東大・京大・一橋)の占める割合は8.4%

ほとんどが私立文系(経済・商学部)出身です。
これは司法試験とはまったく違う構図です。


実務家も私立文系が多数派

筆者が参加している会計教育研修機構の講師(=現役バリバリの会計士)についても、出身大学TOP5は:

  1. 早稲田

  2. 慶應

  3. 明治

  4. 日本大学

  5. 東京大学

→ **実務の世界でも「私立文系がメインプレーヤー」**という構造が裏付けられます。


高卒合格者のデータが語る「無理ゲーじゃない感」

最後に注目したいのは、「高卒合格者」の存在です。

★司法試験予備試験★
過去9年間の累計高卒受験者 1,563名 
 うち合格者 0名 (合格率0%)

★公認会計士試験★
過去9年間の累計高卒受験者 13,740名
うち合格者 882名 (合格率6.4%)

司法試験予備試験が“無理ゲー”である一方、
会計士試験は高卒でも現実的に合格できている

大卒じゃなくても、地道に努力を続けた882人が“勝ち取った”という事実。
これはもはや「学歴の壁を突破した証」です。

これは、「出発点」がどこであれ、きちんと努力を積み重ねればチャンスがある試験だという証拠です。


まとめ:「3大難関」のワードに惑わされるな

「3大国家資格」の言葉には、ハロー効果が働きます。
つまり、「他2つが難しいんだから、会計士も無理だろう…」と思ってしまう心理。

でも、それは違います。

僕自身、社会人として働きながら勉強し、合格しました。
時間もなかったし、不安もありましたが、正しい努力を積めば合格は狙える試験です。

むしろ、「自己研鑽」や「キャリアの武器」としても、挑戦する価値は高い。

興味があるなら、まず調べてみてください。
あなたの人生にとって、思いがけない扉が開くかもしれません。

参考データリンク先
金融庁HP : 各年度の合格者調を参照ください
法務省HP: 各年度の合格者調を参照ください
公認会計士三田会 : 合格者出身大学が確認できます

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