VC投資について、なんとなく思うこと
VC投資についてのゆるふわ考察。
JVCAの調査によると、2012年に組成されたファンドのパフォーマンスは頭抜けていた。いわば当たり年。これは翌年創業したメルカリ一社の上場でリターンの大半を稼いだと解釈可能?
VC業界全体の投資パフォーマンスを決めるキーファクターは、ファンド組成年(ヴィンテージ)かも? ワインかよ。
もしそうだとすると、真面目にコツコツと「VC投資の技術」を研鑽するのがバカらしくなるような話だが、真偽やいかに……🤔
データで検証できないかと思って、VC業界全体の投資パフォーマンスに関する長期的な時系列データを探そうとしたけど、見つからなかった。(ちゃんと調べれば見つかるかもしれない)
代わりに見つけたのは、独立系VCの草分けであるジャフコのデータでした。「日本における累計投資倍率(ROI)は2016年3月期から2025年3月期までの10年間で2.7倍、2021年3月期から2025年3月期までの5年間で2.6倍と企業価値向上の基本方針の目標である2.5倍を超えて推移していました」というもの[1]。「厳選集中投資」の結果とのこと[2]。
一社の事例にすぎないし、因果関係や再現性なども不明で、端的に言って「まぐれ」を否定できないけれども、個人的には「VC投資の技術」というものはたしかにあるかもしれないと思う。あったらいいな。
言い方を変えれば、猿にランダム投資させるよりも高いパフォーマンスを安定的に出す方法はある。たぶん。(なお、投資の世界では、猿やインデックスに勝てない人や手法も少なくない)
普通に考えて、VCの門戸を叩く起業家のなかには、山師や詐欺師のようなヤバいやつの比率が高い。それをある程度スクリーニングできるだけでも、猿よりは人間の方がパフォーマンス出せそう。
とはいえ、それぐらいのフィルタリングならAIで自動化できそう。ではその先に人間とAIの競争になったらどちらが勝つか。アソシエイトレベルのスタッフにとっては死活問題だ。
「VC投資の技術」はAIでコモディティ化され、その先に残るのは「VCの人間力」だろうと思う。しかし、その人間力というファクターすら、全体的なパフォーマンスへの寄与度はどれくらいなのか。ファンド組成年(ヴィンテージ)より重要? ということで最初の問いに戻る。
ちなみに、生成AIバブルのここ数年間で「将来のユニコーンが登場する」ないし「すでに登場している」とみなしている人は少なくなし、僕もそう思っている。でもどれがユニコーンになるか断定することは誰にもできない。だから投資は怖いし面白い。
以上、『ウォール街のランダム・ウォーカー』『ヤバい経済学』『まぐれ』(ナシム・タレブ)などを思い出しながらの随筆でした。
脚注
[1] 出典:ジャフコ2025年04月23日付け適時開示「企業価値向上に向けた国内投資への集中及び株主還元の強化に関するお知らせ」
[2] ジャフコ、厳選集中投資を推進 「社数は追わない」 - 日本経済新聞
補遺
VC業界にはセクハラ問題への真摯な取り組みをお願いしたいです。
追記
味噌もクソも「我が社はAIスタートアップです」と称してVCから金を巻き上げる。VCには見抜く力が必要だと思うけど、VCがハッカーにデューデリ依頼することは稀だと思う。ザルなんだよな。もっと投資に規律を持ってほしいと思う。
