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第2回働く時間を減らしたら、売上が上がった

僕の営業人生20年の物語、第2回です。

前回は、「言われた通りにやったら売れた。でも、そこに自分がなかった」という話をしました。

今日は、その続き。僕が売れ始めた頃の、ちょっと意外な話です。

タイトルを見て、「そんなわけあるか」と思った方——

……わかります(笑)。僕も、昔の自分に言われたら、絶対そう思います。

営業って普通、「訪問件数を増やせ」「足で稼げ」「量をこなせ」の世界です。僕も最初はそう信じて、めちゃくちゃ動いていました。

でも、本当なんです。動く量を減らしたら、売上が下がるどころか、上がった。

自分の常識が、ひっくり返った瞬間でした。

今日は、その「からくり」を、全部お話しします。


1、時短は、「したかった」んじゃない。「するしかなかった」

先に、正直に言っておきます。

僕は、「効率的に働こう」なんて、賢い考えで時短をしたわけじゃありません。

時短をするしか、なかったんです。

以前お話しした、あの出来事です。朝から晩まで働きすぎて、家族をほったらかしにして、ある日家に帰ったら——妻に、大泣きされた。

「あなたとは、一緒にいられない」

——それくらいの、勢いでした。

その記事はこちらです。

このまま変えなければ、待っているのは、僕にとって一番最悪な結末です。家庭が、崩壊する。

でも、売上は落としたくない。今うまくいっているものは、キープしたい。

時間は減らす。売上は守る。

この無理難題を、どう解くか。追い詰められた僕が考えたのは、たった一つのことでした。

「どうやったら、効率よく会えるんやろう?」

2、最初に聞いたのは、「連絡手段」だった

まず僕が始めたのは、初めてお会いしたときに、必ず確認することを決める、ということでした。

一つ目は——相手の連絡手段です。

「先生、どこに連絡するのが一番いいですか?」

メールがいいのか、電話がいいのか。それを、一番最初に聞くようにしたんです。

これがね、聞いてみると、めちゃくちゃ意外な答えが返ってくるんですよ。

「メールがいいな」という先生もいれば——

「いや、アポイントなんか、いちいち立てられへんよ。電話してくれたらいいよ。会えるときは会うし、会われへんときは会われへんから」

……えっ、電話していいんですか?(笑) という先生もいる。

「最近ずっと携帯見てるから、LINEに連絡して」という先生も、「ショートメールで」という先生もいました。

つまり——「正しい連絡方法」なんて、存在しなかったんです。あるのは、「その先生にとっての、いい連絡方法」だけ。

それを、僕は一人ひとり、確認していきました。

3、「会える時間」を聞くな。「会えない時間」を聞け

そして、二つ目。ここが、一番のポイントでした。

最初、僕はこう聞いていたんです。

「先生、いつぐらいなら、お会いできますか?」

——ことごとく、こう返されました。

「いや、そんなん、わかるわけないやん。忙しいのに、無理やろ」

……そらそうか、と。会える時間なんて、忙しい人ほどわからない。

そこで、質問をひっくり返したんです。

「先生——じゃあ、会えない時間って、あるんですか? この時間はもう絶対無理、みたいな」

そうしたら、どうなったと思いますか?

意外と、あるんですよ。それは。

「月曜と火曜と木曜と金曜は、もう無理かな。外来もやってるし、病棟も忙しいんだよね」

——ん? ちょっと待ってください。月・火・木・金が忙しい、ということは……

「先生、じゃあ、水曜日は、比較的お時間あるかもしれないですか?」

「そうそう。水曜は午前だけ外来やから、午後はちょっとゆっくりしてるかもしれへんな」

——出ました。

水曜の午後、先生は自分の時間を過ごしている。メールをチェックしたり、動画を見たり。

だったら、メールは水曜に読まれる。……なら、火曜の夜遅くに送っておけば、水曜の朝、受信箱の一番上に来る。

僕は、そういうことを、やっていました。

「会える時間」は、誰にもわからない。でも、「会えない時間」は、みんな知っている。そして、会えない時間がわかれば——会える時間は、消去法で浮かび上がるんです。

4、地味な積み重ねが、「段違い」を作っていた

やっていること、めちゃくちゃ地味でしょう?

連絡手段を聞く。会えない時間を聞く。それだけです。

でも、これを全員にやると、先生ごとの「リスト」ができてくるんです。

「この先生は、何曜日の何時なら会える」「この曜日は行っても会えないし、行ったところで機嫌が悪い」——それが全部、頭に入っている。

だから、僕は無駄に回らなくなりました。会えない日に、行かない。ただそれだけで、訪問件数は減ったのに、会える確率は、跳ね上がった

そして、もっと大きな効果がありました。

相手の「生活のリズム」に合わせて動くと、先生がこう感じてくれるんです。

「こいつ、俺の都合、わかってくれてるなー」

——信頼です。アポイントの精度は、チームでダントツになっていました。

その証拠に、面白い話があります。

本部長みたいな偉い人が現場に同行するとき——毎回毎回、僕がアテンドさせられていたんです。

理由は単純で、僕なら「会えるから」。本部長が来たのに空振り、なんてことになったら、大変ですからね。

……で、ここで、格好悪い本音です。

当時の僕は、それを、こう思っていました。

「なんで毎回、俺に振ってくんねん。他のやつに頼めよ。向こうのほうが給料もらってねんから!」

——と、ぷんぷん、してました(笑)。

今ならわかります。あれは、「お前のアポ取得率がダントツだから」という、最高の評価やったんです。でも当時の僕は、自分の強みにまったく気づいていないから、「やらされてる」としか感じられなかった。相手の期待を、一ミリも捉えられていなかった。

強みに気づいていないと、認められていることにすら、気づけないんです(涙)

5、頑張る「量」じゃない。頑張る「場所」だった

さて、種明かしをまとめます。

なぜ、働く時間を減らしたのに、売上が上がったのか。

売れるかどうかは、どれだけ動いたかではなく——「会う前に、どれだけ考えたか」で、ほぼ決まっていたからです。

量で勝負していた頃は、しんどいだけでした。会えないのにひたすら待つ。会えないのにひたすら電話する。伸びてはいくけど、ちょっとずつ。しんどいけど、やめられない。

でも、一件一件の「準備の質」を上げたら——少ない件数で、ものすごい売上が上がった。

あのとき、わかったんです。

僕は、頑張る「量」じゃなくて、頑張る「場所」を間違えてたんや、と。

どれだけ頑張るか、じゃない。どこで頑張るか。

これ、営業だけの話じゃありません。仕事でも、子育てでも、同じです。量で消耗している人ほど、力を入れる場所を変えるだけで、一気に楽になって、成果も出ます。

だから、覚えておいてください。

売れる人は、会う前に決めている。

勝負は、会ってから始まるんじゃない。会う前に、ほぼ終わっているんです。

6、あなたは、「量」で勝負していませんか?

今日の問いは、これです。

あなたの仕事、今、「量」で勝負していませんか?

「もっと動かなきゃ」「もっと時間をかけなきゃ」——そうなっているとしたら、想像してみてほしいんです。

その頑張りの半分以上を、「やる前」に注いだら——どうなると思いますか?

会う前に。作る前に。話す前に。

準備に半分の力をかけられたら、あなたの仕事は、どう変わりそうですか?

よかったら、コメントで教えてください。「完全に量で勝負してます……」という告白も、「私の"会えない時間を聞く"はこれです」という工夫のシェアも、大歓迎です。

さて——ここまでが、僕の「うまくいった話」です。

でも、このシリーズを予告編から読んでくれている方は、覚えているはずです。この物語、綺麗な成功物語では終わらないんです。

実は——この「効率よく成果を出すやり方」が、僕を、ある落とし穴に引きずり込んでいきます。

成果が出れば、出るほど。僕は「もっと、もっと」と、加速していきました。

そしてその先で——一番大事な人を、泣かせることになります。

次回、その話をします。フォローして、お待ちください。

最後に。

あなたの「頑張りどころ」を一緒に見つけるのが、僕がやっている無料セッションです。

60分でやっていますが——「60分は時間が取れない」という方は、30分でも大丈夫です。予約の備考欄に「30分で」と書いてもらえたら、30分に全力を注ぎます。気軽にどうぞ。

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今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

それでは、また明日、第3回でお会いしましょう。

-文字だけではなく、音声で聴きたい人のために-


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