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四国西南探訪記⑦ 特急宇和海で法華津峠を越え、南予・宇和島へ

松山市のホテルを後にしてJR松山駅へ。
今日はさらに南へ、宇和島方面へ向かう。四国に入ってから松山までは都市間移動の延長という感じもあったが、ここから先は南予の海と山へ分け入っていく感覚が強くなる。

ホテルの前にあった市電が道路に合流するところ

今日もいい天気。

改装中のJR松山駅

高架化された松山駅は、まだ整備途中の雰囲気を残していた。

高架化なった駅コンコース

本日は宇和島市の離島を巡ることに。
第一走者は南予の暴走列車として知られる特急宇和海。9時7分発の宇和海7号は2両編成の短い特急列車で、韓国からの団体旅行者の乗車があり自由席はほぼ満席に。車内は一気にローカル特急らしからぬ密度になる。南予へ向かう実用列車でありながら、観光客もまとめて運んでいく列車でもある。

2号車自由席

列車はエンジンの唸りを上げ、最高速度120km/hで南予へ進む。
宇和海は気動車特急らしいエンジン音を響かせながら、山間部のカーブをかなりの勢いで抜けていく。『暴走列車』という呼び方はもちろん誇張だが、実際に乗るとその気持ちは少し分かる。

伊予市付近から望む瀬戸内海

しばらくすると列車は高速新線として建設された予讃線内子ルートへ。車窓は一気に山の中へ変わる。線形は改良されているはずなのに、列車はカーブのたびにぐいぐい傾き、気動車特急らしい力技で南予へ突っ込んでいく。新幹線のような静かな高速移動ではなく、エンジン音と傾きで速さを感じるタイプの移動である。
途中、内子駅で韓国人団体客が下車していった。内子の街並みを見に行くのだろうか。

内子駅

列車は松山自動車道の高架と並走しながら伊予大洲駅を過ぎ、中予と南予を分かつ夜昼峠の長大トンネルを抜け八幡浜駅へ。
八幡浜を過ぎると同じ愛媛県内でも、松山周辺とは景色の密度が変わってくる。山の斜面にみかん畑が張り付き、その向こうに海が見える。平地の広がりよりも、山と海の隙間に町や畑が入り込んでいる感じがあり、南予へ来たという実感が一気に強くなる。

続いて列車は予讃線最大の難所・法華津峠へ差し掛かる。宇和海の走りはさらに荒々しくなる。トンネル、カーブ、勾配が連続し、列車はエンジン音を響かせながら山肌に沿って進んでいく。ふと視界が開けると、眼下に宇和海と島影、斜面に広がるみかん畑が現れる。山を越えているはずなのに、海がすぐそばにある。この距離感こそ南予らしい景色なのだと思う。

予讃線法華津峠から望む宇和海

中島でも見かけたみかん畑のモノレールが、ここ南予の急斜面にも伸びている。観光客の目には美しい段々畑に見えるが、実際にはこの斜面で収穫や運搬をするための道具が不可欠なのだろう。愛媛のみかんの風景は、海と山の美しさであると同時に、かなり厳しい地形での仕事の風景でもある。

急斜面のみかん畑とモノレール

松山駅より1時間半ほどで予讃線の終点・宇和島駅に到着。

宇和島駅ホーム
予讃線の終点

5年ぶりくらいの宇和島訪問となった。
宇和島駅に降りると、松山とは明らかに空気が違う。駅前のフェニックスもあって、同じ愛媛県内でも一段南へ来た感じがある。予讃線の終点という響きもよく、ここから先は鉄道ではなく、港やバスや船でさらに細かく枝分かれしていく土地に入ったように感じる。

宇和島駅前
フェニックス通り

本日の目的地は宇和島市沖合の日振島。連絡船の発着する宇和島新内港駅までは徒歩1.5kmほど。
歩いていると松山自動車道の高架下を通る。高速道路が津波避難場所になっており、非常時は扉を蹴破って高架上に避難するようだ。

E56松山自動車道
津波避難階段

宇和島新内港駅は松山道の道の駅・うわじまきさいや広場の隣にある。

宇和島新内港駅

ここからは、いよいよ鉄道ではなく船の時間になる。松山から特急で一気に南予へ下り、宇和島の港まで歩いてきた。次に向かうのは、宇和島沖の日振島である。

⑧へ続く

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