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四国西南探訪記⑲ 戸島・小内浦から本浦へ、中心集落を歩く

宇和島の沖合に浮かぶ離島・戸島。

一つ目の集落・小内浦を後にする。
大きな切通しを抜け、集落間をつなぐ道路を歩く。左手には海、右手にはすぐ山が広がる。

戸島小学校。島唯一の教育機関。島唯一の教育機関ということは、中学以降は宇和島方面へ通うのだろうかと考えてしまう。
写真左手の細道を進むと、戸島第三の集落・郡集落がある。

小学校の向かいにある揚艇場のスリップウェイとクレードル。現役で使われているのだろうか。

戸島漁業協同組合。戸島はハマチやブリの養殖が盛んなようだ。
日振島でもそうだったが、宇和海の島を歩いていると、漁協の存在感がかなり大きい。船上から見る養殖いかだと、陸上にある漁協の建物がつながることで、島の産業の輪郭が見えてくる。戸島もまた、海を眺める島である前に、海で働く島なのだと思う。

城山トンネル。2001年開通、延長66m。

城山トンネルは短いが、小内浦側と本浦側を分ける小さな境界のようだった。トンネルを抜けた瞬間に視界が開け、本浦の家並みが広がる。
本浦は公民館や郵便局の立地する戸島の中心地区。小内浦が港と階段の集落だとすれば、本浦は戸島の生活機能が集まる集落という印象だった。郵便局、診療所、出張所、Aコープ。大きな町ではないが、島で暮らすために必要なものが、この湾沿いにぎゅっとまとまっている。

JAえひめ南宇和島第二支所。売店のAコープ戸島店を併設。土休日なのでどちらも閉まっていた。

自動販売機。小内浦に続き、本浦の自販機も本土と同じ価格。コーラを購入した。

戸島郵便局。ポストは平日・土曜の1回取集。

宇和島市国民健康保険戸島診療所。医師は常駐しているのだろうか。

宇和島市戸島出張所。駐車場には軽の公用車が停まっていた。大きな庁舎ではなく、島の中心集落に置かれた小さな出張所と軽自動車。こういう規模感が、離島の行政らしいのだと思う。
裏手には児童遊園があり、保育所を兼ねているのかもしれない。

出張所の横から島の反対側へ抜ける道に入ると、風が急に強くなる。島の鞍部になっているため、海からの風がそのまま通り抜けていくのだろう。でも景色は良さそうだ。
三角の標識は海底送水管の敷設場所のようだ。

道の行き止まりに出ると、宇和海と水平線の向こうに日振島が見える。一昨日はあの島の能登から明海まで山道を歩き、今日は別の島からその姿を眺めている。地図上では近い島同士でも、実際に船で渡り、歩き、別の島から見返すと、移動してきた実感がかなり強くなる。

風が強いので観望もそこそこに集落へ戻る。山影は風が少なくて比較的寒さがマシだ。離島の集落が海岸の片側に偏りがちな理由を身をもって学ぶ。

本浦の路地は、表通りから家々の間へ細く入り込んでいて、まさに集落の毛細血管のようだった。そこへ足を踏み入れると、洗濯機の上に猫が鎮座している。太っている。猫に誘われて奥に入ると、2匹の猫。住民が餌付けしているようだ。近づくと逃げられてしまった。

本浦の街並み。

集落の奥の高台には寺院が。龍集寺。土佐一条氏の大名である一条兼定にゆかりがあるらしい。

寺からは本浦の集落を一望する。
山の対にも寺院を発見。行ってみる。

集落の細い路地を抜けると、階段の上に鳥居が。天満神社。

天満神社へ向かう道も、車が入る余地のない細い路地だった。階段の上に鳥居が現れると、神社が集落の一部として山側に組み込まれていることが分かる。境内から見下ろす本浦は、家々がぎゅっと詰まり、道というより隙間がそのまま生活動線になっているような集落だった。

⑳へ続く

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