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愛犬と私の心の防災⌇繊細さは守る力になる

SNSに流れてくる、
被災動物の支援活動を、
しばらくのあいだ、ただ眺めていました。

見ているうちに、
"もしこれが自分だったら"
という感覚が、
少しずつ離れなくなっていく。

深く受け取りすぎてしまう自分の、
いつものことかもしれない。
そう思いながらも——

気づけば、
愛犬の寝顔を見ながら、
備えのことを考えるようになっていました。

そしてそのとき、
3.11の記憶が、
ふいによみがえってきたのです。


仕事が立て込んでいたあの日。

仲のいい同僚と社内のカフェテリアで、
ちょっと遅い昼食を終えたところでした。

最初はゆっくりとした揺れでした。

「ん? 何か揺れてる?」

そう思った瞬間、
足もとの床が大きく回りはじめました。

巨大な洗濯機の中に入れられたような、
ゆっくりなのに強い。
これまで感じたことのない動き。

何が起きているのか分からないまま、
気づいたら、テーブルの下に潜っていたのです。

揺れがおさまっても、
足の震えはしばらく止まらず、
自分の身体じゃないみたい。

"落ち着かなきゃ"と思っているのに、
心臓だけが勝手に速くなる。

息を整えようとしても、
うまく吸えない。

「大丈夫」と言おうとして、
声が出ませんでした。

その日は帰宅できないと分かって、
立ち寄ったお店の大きなテレビに、
あの映像が映っていました。

巨大な津波が、
街を飲み込んでいく。

現実の光景とは思えない画面の中の絵に、
みんなで呆然と
しばらく動けなくなっていました。

翌日、
ようやく帰宅できたのはお昼すぎのこと。

部屋に飛び込むと、
先代犬が毛布にくるまって、
小さく震えていました。

毛布の隙間から見えた目が、
こちらをじっと見ていたのを覚えています。

そばにしゃがんで、
ああ、いてくれた、と。

でも次の瞬間にはもう、
帰れなかった一晩への後悔と、
無事でいてくれた安堵感、
そして、訳もわからず1匹で心細く過ごしたであろう恐怖への申し訳なさもあって——

どの気持ちが一番大きかったのか、
今でも分かりません。

ただ、毛布越しの温もりに触れた瞬間、
止まっていた感覚が、
少しずつ戻ってくる気がしました。


あの日のことを、長いあいだ、
うまく言葉にできずにいました。

固まったこと。
声が出なかったこと。
泣けなかったこと。

当時の私は、
あの反応に理由があるなんて、
想像もしていませんでした。

ただ、"弱かった"と、
ずっと思っていたんです。

でも——

責め続けなくてもいいのかもしれない。

そう思えるようになり始めてから、
少しだけ、
呼吸がしやすくなったような気がしています。

もしあなたも、
色々なものを深く受け取りすぎてしまう
HSPドッグオーナーさんなら——

この先の話は、
少し重なるところがあるかもしれません。


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