Iron Maiden「Killers」(1981)
圧倒的にインパクトのあるジャケット。当時中学生の私にとっては、このジャケットには嫌悪感を抱いていたような記憶があります。
アイアン・メイデンは、デビューアルバムからこのマスコット、エディ・ザ・ヘッド(通称エディ)をジャケットに採用しております。このマスコットをデザインしたのイギリス人アーティストのデレク・リッグス。
今回ご紹介する彼等のセカンドアルバム「キラーズ」のジャケットが、数多あるアイアン・メイデンのジャケットの中でも評価が高いと云われてます。確かに(今思うと)カッコいい。
本作はアイアン・メイデンにとって、新たにエイドリアン・スミスをギタリストに迎え、名手マーティン.バーチがプロデュースした記念すべき作品。そして同時にリード・ヴォーカリストだったポール・ディアノは本作にて脱退してしまった作品でもあります。内容的にも確実にデビューアルバムから飛躍を遂げたもので、このアルバムが一番好きというファンも結構いらっしゃると思います。

メンバーは殆どの曲を書いているリーダーのスティーヴ・ハリス(B)、ポール・ディアノ(Vo)、デイヴ・マーレイ(G)、エイドリアン・スミス(G)、クライヴ・バー(Ds)の5人。ポールは薬物中毒等により、ライブに支障を来すようになり、1981年9月から10月にかけてのコペンハーゲン公演を最後にバンドから解雇されてしまいますし、クライヴは次のアルバムを最後に、やはり薬物問題で解雇されます。
そういった意味では、この5人のメンバーでのアルバムはこの1枚だけということになりますね。
アルバム・オープニングのインストナンバーの①「The Ides Of March」から続く②「Wrathchild」があまりにも素晴らしい。
地を這うようなスティーヴのベース、それに導かれるようにギターが咽び泣くイントロ、そしてポールのパンキッシュなヴォーカル、Wrathchild!の掛け声、圧倒的にカッコいいですね。ポールのシャウトとデイヴのリードギターが織り成すサウンドが、Wrathchild(=私生児)の怒りをうまく表現してます。
ドラマティックな展開の③「Murders In The Rue Morgue」。
仰々しいまでのイントロ、そしてクライヴの激しいドラムロールから一気にスピードアップしていく展開、実にスリリングです。デイヴとエイドリアンのツインギターのソロも心地いい。この曲もポールが歌うことでちょっとパンクメタルな要素も感じさせます。
インストの⑤「Genghis Khan」も結構大好きなんですよね。
まずはイントロのクライヴの手数多すぎのドラムから引き込まれます。あとはリズムが3連になるパートの、やはりクライヴのドコドコ鳴っているドラム、凄いですよね。この曲はクライヴのための楽曲かもしれません。
その後に続くメインのギターリフ、ギターのメロディはどことなくアースシェイカーの「モア」を彷彿させます(笑)。スティーヴってベーシストなのに、よくこんなメロディを思いつきますね。
圧倒的にカッコいいナンバーの⑦「Killers」。アルバム・タイトル・トラックですからね。
アップした映像は当時の熱いライブ映像ですが、イントロからスティーブのベースとデイヴのトリッキーなギター、そこに絡むポールのシャウト!、もうそれだけで引き込まれます。
この曲のキモはやはり2分34秒以降のツインギターソロの部分でしょうか?そこにスティーヴもベースでハモっていきます。クライヴがスネアロールで煽ってますね。この後に続くデイヴのギターソロも、今観ると上手いんですよね。いや~、名曲です!
超スピードチューンの⑨「Purgatory」。スティーヴのベースが唸りまくってます。クライヴ&スティーヴのリズム隊がとにかく忙し過ぎるくらいに動き回ってますよね。
ブルース・ディッキンソン時代の「Aces High」と対を為すようなスピードソング。ポールの ♪ Please Take Me Away ~ So Far Away ♪の熱唱が印象的。
前述のようにポール・ディアノは解雇されるわけですが、その前にオーディションでブルース・ディッキンソンの加入が決定しており、ポールが解雇された直後から次のアルバムの制作に入り、翌年3月には「The Number Of The Beast」を発表。そして1983年5月には「Piece Of Mind」を発表し、アイアン・メイデンは世界的にも有名なバンドにスケールアップしていくのでした。
ブルース時代のメイデンもいいですが、このポール時代の初期2枚も捨てがたいです。そういえばポール・ディアノは昨年に亡くなられてましたね。彼にとってはこの時代が一番輝いていたかもしれません。
