見出し画像

『新潟県西蒲原郡志』(復刻版)📙原本は明治40年(1907年)2月15日発行、西蒲原郡教育会編纂。

【新潟の古書紹介】🧐

『新潟県西蒲原郡志』(復刻版)📙

原本は明治40年(1907年)2月15日発行、西蒲原郡教育会編纂。
2000年に千秋社が完全復刻・限定版として世に出したもの。


函入り・布装の背には金文字で「新潟県西蒲原郡志」と箔押しされ、地誌としての格の高さがそのまま装丁に表れている📖


【内容など解説】🧐
⚫︎ 発行にあたっての口上には、明治29年の日露戦役記念として郡長・田宮従義氏の発起により、郡会議員らの協賛と郡費の補助を得て刊行された経緯が記されている。
校閲には文学士など複数識者があたり、字句の修正・考証にまで及ぶ厳密な編纂であったことがうかがえる。


⚫︎ 目次は全八編構成。
第一編「総論」では郡下の各町村の沿革を一村残らず列挙。
第二編は各町村の沿革そのものを詳述し、第三編「古城址古戦場之部」、第四編「神社之部・寺院之部」、第五編「政治及教育之部」、第六編「土木之部」、第七編「風俗物産礦泉之部」、第八編「傳記及碑碣之部」と続く。
一郡の歴史・地理・信仰・産業・人物までを網羅する構成は、単なる郷土誌を超えた総合資料としての厚みを持つ。


⚫︎ 巻末付近には「西蒲原郡沿革圖」の折込地図を収録。
旧大小区の区割りと各村名がびっしりと書き込まれており、明治期の行政区画を視覚的に把握できる貴重な資料となっている。


⚫︎ 本文中には「開門附近平面図」など、当時の水利施設の図面も多数掲載。
文政年間の川床浚渫工事の詳細な記録や、村々の家産・賦役に関する具体的な数値まで記されており、単なる沿革史にとどまらず、当時の土木・経済活動を裏づける一次資料としての価値も高い。



⚫︎ 各町村・各字の名の総覧、寺社の由緒、古城跡や古戦場の所在、碑碣の銘文まで収録される情報量は膨大で、地域史・郷土史の研究において座右に置くべき基本文献の一つといえる。
原本自体が現存希少と考えられる明治期の郡誌であることを踏まえると、この復刻版は原資料に触れる機会そのものを提供してくれる点で意義が大きい。

📖 紙が語る「一郡まるごとの記録」——日露戦役の記念として編まれたこの郡志は、村の沿革から寺社の由緒、土木工事の図面、碑文の一字一句までを網羅し、西蒲原という一つの郡の姿を丸ごと後世に伝えている。
郷土史料としての網羅性の高さ、そして今では入手困難な原本を完全な形で手にできる復刻版という性格が、この一冊を資料としても収集品としても価値あるものにしている😌

#カミログ新潟 #ぽんしゅ館クラフトマンシップ新潟本コーナー
#新潟県西蒲原郡志 #西蒲原郡教育会 #千秋社 #復刻版 #郡誌 #郷土史 #新潟の歴史 #古書好き

いいなと思ったら応援しよう!