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『佐渡ヶ島』👹昭和30年代推定新潟交通株式会社 佐渡営業所 発行

【新潟の古紙物紹介】🧐

『佐渡ヶ島』👹
昭和30年代推定
新潟交通株式会社 佐渡営業所 発行

新穂村(現・佐渡市)、八王子地区の日吉神社に伝わる約三百年前の鬼面が表紙を占める、観光バス会社が作った本格的な佐渡島総合案内📃

一枚の紙が段階的に開くたびに、佐渡の別の顔が現れる。
めくるという行為そのものが、佐渡を知っていく旅になっている😌

【内容など解説】🧐
⚫︎ この案内物の最大の魅力は「開き方」にある。
畳んだ状態では表紙の鬼面だけが見える手のひらサイズの冊子が、一回めくると民謡・民踊のページへ、さらに観音開きのように左右を開くと自然・方言・産業・流人・文化財の詳細解説へ、そして完全に広げた一枚状態になると佐渡年譜・文化財一覧・島内バス路線図まで展開する。
全16面構成の蛇腹折り一枚刷り。
開くたびにトピックスが整然と切り替わる構成は、読む順序そのものが佐渡への「入島」の体験として設計されている。


⚫︎ 発行は新潟交通株式会社佐渡営業所。
観光バス会社の案内物でありながら、内容の学術的な充実度が際立つ。
「佐渡の自然」「佐渡の方言」「田農史と産業」「佐渡への流人」「佐渡の文化財」「民謡・民踊」「佐渡年譜」と、観光情報を超えた島の総合百科として編まれている。
⚫︎ 表紙の解説欄に「鬼面は新穂村八王子日吉神社に伝わるもので、権威から約三百年前の稀れな名作と鑑定されている」と記されており、表紙一枚に佐渡の祭礼文化の核心が込められている。
鬼太鼓の太鼓の音とともに開かれるこの一枚が、旅人を佐渡の時間へ引き込む。
⚫ 「佐渡の文化財」には国指定・県指定の文化財一覧表を収録。
文弥人形・のろま人形・花笠踊・小獅子舞など無形文化財の解説も充実。
朱鷺(トキ)についても国の特別天然記念物として詳しく言及されている。
⚫︎ 「佐渡への流人」の章では順徳天皇・日蓮・世阿弥ら歴史的流人を解説。「佐渡年譜」は544年から昭和期まで、金山・流人・交通・行政の変遷を年表形式で収録。
⚫︎ 「佐渡の方言」ページは用語・用例・標準語の三列対照表で、島ことばの実例が並ぶ。
島内バス路線図(定期バス・定期観光バス・徒歩道路を色分け)は新潟交通佐渡営業所ならではの一枚で、昭和30年代の島内交通網が一目でわかる。


📖 紙が語る「歴史の断面」——三百年の鬼面が表紙を見据え、開くたびに民謡・自然・流人・文化財・年譜が順に姿を現す。
この一枚の紙の中に、佐渡という島の時間の厚みがそのまま畳み込まれている。旅の前に手にした人も、旅の後に眺めた人も、この紙を広げるたびに佐渡の奥へと連れて行かれただろう 😌

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