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【運送業の“気になる話”】「適正原価」が崩す「多重下請け」構造

運送行専門社労士の吉元です。
運送行専門社労士としての活動はこちら
(公式LP)https://yutoli-sr.com/

■「適正原価」とは?

前回取り上げた「適正原価告示制度」。
そもそも“適正原価”とは何か。

結論はひとつ。

「実運送会社が受け取る運賃の下限」

ここが重要です。
「荷主が支払う金額」ではありません。
事業継続に必要なコストを国が積み上げ、
その水準を下回る運賃での取引を禁止する
仕組みです。

つまり、
実運送会社が受け取るべき運賃が守られる。

この仕組みが、業界構造にどんな影響を与えるのか。

■多重下請け構造はどう変わるか

「適正原価」が導入されると、次のような変化が想定されます。

①多重下請け階層による手数料上昇

  • 下請け階層が増えるほど、手数料の“発生ポイント”が増える

  • 結果として、実運送会社が受け取る運賃が下限を割りやすくなる

②荷主による多重下請けの拒否

  • 「多重下請け」構造は荷主の支払額を押し上げる

  • 荷主側の「多重下請け」構造を避ける合理的判断

4月から「2次請け制限」が始まりましたが、努力義務である以上、
単独では実効性が弱いのは周知の通りです。

しかし、
「適正原価」とセットになることで、経済合理性が働き、
構造が変わり始める。

2028年に向けて、「多重下請け」構造の解消が現実味を
帯びてきます。

■今から準備すべきこと

「適正原価」の詳細はまだ確定していません。
ただし、「多重下請け」構造の解消に向けて、
運送会社が今から取り組むべきことは明確です。

①自社のコスト(原価)把握

  • 「適正原価」は原価積上げ方式が有力

  • 自社のコストを説明できる会社は交渉力を持つ

  • 自社のコストを説明できない会社は交渉力なし

②契約内容の確認・点検

  • 運賃・料金・荷役作業・附帯業務

  • 交付書面の整備

  • 書面の内容が実態と合っているかの点検

制度が動き出す前に、準備できる会社が一歩先に進みます。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次回は 物流特殊指定改正(着荷主規制) を取り上げます。

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YUTOLI運送業専門社労士・吉元 康裕

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