鋼鉄の美学。ファインダー越しに覗く、狂気と情熱の「戦艦大和」 -OM-5 Mark II + 12-45mm F4 PRO-
「神は細部に宿る」とは、まさにこのことだろう。 大和ミュージアムに鎮座する1/10スケールの戦艦大和。その精巧な造り込みを前にすると、ため息しか出ない。

今回は「OM-5 Mark II + 12-45mm F4 PRO」を手に、その細部(ディテール)との対話を楽しんできた。

どの角度からレンズを向けても、隙がない。 緻密に計算された構造物、甲板の質感、そして空を睨む無数の砲塔。これが1/10の模型であり、かつて日本の海にはこの10倍の大きさを持つ鋼鉄の城が浮かんでいたという事実に、ただただ圧倒される。


ファインダー越しに見つめていると、特定のフェティシズムが刺激される瞬間がある。 例えば、望遠レンズが引き起こす「圧縮効果」。艦載機越しに見上げる艦橋の密度感は、背筋が痺れるほどに美しい。そして、優美な曲線を描く艦尾のシルエット。不謹慎を承知で言えば、大和はその後ろ姿(ケツ)がたまらなく良いのだ。


戦艦である以上、それが兵器であり、悲惨な殺戮を目的として生み出されたものであることは忘れてはならない。 しかし、同時にこうも思うのだ。これほどまでに巨大で、緻密で、ある種「バカゲタもの」を設計し、建造し得た一昔前の日本人の技術力と審美眼は、どれほど凄まじかったのだろうかと。そこには確かな狂気と、それ以上の情熱があったはずだ。

私はシャッターを切り続けた。 今回公開した写真は、実際に撮影したカットのわずか1/30に過ぎない。大和という存在は、どれだけ撮っても「もっと奥があるのではないか」と思わせる、底知れぬ被写体力を秘めている。


撮影という一次創作を終えた今、次はこれらの記録をどう料理するかという時間が待っている。現像や合成を通し、私の中にある「大和の記憶」を、さらに深く、自分らしい一枚へと昇華させていくのが楽しみでならない。
今回の機材 OM SYSTEM OM-5 MarkⅡ + M.ZUIKO 12-45mm F4 PRO
