年収1200万、新築35年ローン、4月入学の娘。すべてを持つ私が、今日、静かに「転職サイト」に登録した理由
昨年の11月、注文住宅を建てました。 こだわりの書斎に、家族がくつろげる広いリビング。35年のローンです。 4月からは娘が小学生になり、下の息子は年中さん。 昨日、娘のランドセルが届いたばかりです。
そして、私の現在の年収は1200万円。 元航空自衛隊の3佐という経歴を持ち、民間企業でもそれなりのポジションにいます。
世間一般に見れば、この状況で転職活動を始めるなんて「正気じゃない」と言われるでしょう。 「失敗したらどうするんだ」「家族を路頭に迷わせる気か」と。
でも、私は今日、まったく震えることのない指で、転職サイトの「登録」ボタンを押しました。 そこにあるのは「もっと稼ぎたい」という欲望ではありません。 「私の選択は、本当にこれで正しかったのか?」という、自分自身への強烈な問いかけです。
正直に言います。私は、最初の転職で「失敗」したのかもしれません。
年収1200万なら成功じゃないか、と思われるかもしれません。 でも、今の私の現状を聞いて、それでも成功だと思えるでしょうか。
「〇〇さん、この資料のフォント、規定と違うよ」 「勝手な判断しないで。長年のルールがあるんだから」
年上の上司から、毎日のように飛んでくる細かい指摘。 経験豊富なベテランである彼にとって、私の「元3佐としての判断力」や「新しい提案」はノイズでしかありません。 求められているのは、既存のレールを寸分違わず走る「従順さ」だけ。
かつて数億円の機体を任され、国防の最前線で秒単位の決断を下していた私が、今はメール1通の送信許可をもらうために30分待機しています。
私は、環境選びを間違えました。 「年収」や「安定」という見かけの数字に目がくらみ、「自分がどう働きたいか(自律)」という一番大切な軸を軽視してしまった。 自分の経歴を安易に「未経験」という枠に当てはめ、翼をもがれる環境を選んでしまったのです。
この1200万円は、私のスキルへの対価ではありません。 私のやりがいを殺し、思考を停止させ、黙って従わせるための「我慢料」です。
新品のランドセルを背負ってはしゃぐ娘を見て、自問しました。 「パパは、心を殺して我慢するために、この家を建てたのか?」
違うはずだ。 家族を守るとは、ただお金を運ぶことじゃない。 父親がその能力を遺憾なく発揮し、仕事への誇りを持って生きる背中を見せることこそが、最強の教育であり「守り」なはずです。

だから、私は動きます。 これは、私の「市場価値」を問う実験です。
今の会社での私は、間違いなく「使いにくい部下」でしょう。 でも、環境を変えれば、私の「決断力」や「危機管理能力」を必要としてくれる場所があるかもしれない。 あるいは、やはり私が社会を知らないだけで、この「我慢」こそがサラリーマンの正解なのかもしれない。
まだ、答えは分かりません。 正直、今の年収を維持できる保証もありません。
でも、私は無鉄砲なギャンブラーではありません。 今の環境では発揮できていない私の能力を、ビジネス言語に正しく翻訳し直す。 そして、それを「管理されたい兵隊」を求める場所ではなく、「決断できるパートナー」を求める場所に直接ぶつけてみる。
その結果、市場が私にどんな値段をつけるのか。 私はそれを、自分の目で確かめたいのです。
今日から、水面下での活動を開始します。 会社には内緒です。
35年ローン? 自分が納得できる働き方で返してみせます。 4月から小学生になる娘? 「パパはね、毎日ワクワクして働いてるんだぞ」と胸を張って言えるようになります。
これは、すべてを手に入れたフリをして心が死にかけていた男が、 「パパとしての誇り」を家族に見せるために、理想の働き方を探す旅の記録です。
いつ終わるか、どんな結末になるかは分かりません。 もし、今の働き方にモヤモヤしている方がいれば、私のこの実験の結果を見届けてください。
