仕組みづくりのコツは「一番どん詰まった箇所の解消」
ちょっと小学校のころの昔話をさせてください。
めちゃくちゃ大事な話なので、昔話だけでも読んで行ってください。
小学生の大縄跳びで思い知った「ビジネスの原理原則」
その当時、クラス対抗の大縄跳び大会がありました。
ルールはシンプルで、クラスの30人が順番に大縄を飛び、最後の30人目が飛び終わったら、また最初の1人目から順番に飛ぶというもの。
制限時間は90秒。
その間に何回飛べるかを競います。
当時、3年生はA・B・Cの3クラスありました。
AクラスとBクラスは運動神経抜群の猛者ぞろい。
サッカー部や野球部などスポーツ系の部活に入っている子たちが多数を占め、運動会でもこの2クラスが常に優勝争いをしていたほどです。
彼らは大縄跳び大会でも意気込みが違いました。
一部の猛者たちは自主練習で、目にも留まらぬスピードで縄を飛んでいました。「こんなスピードで飛べるの?」「てか縄が当たったらクソ痛そう」と見ていて驚いたのを今でも覚えています。
一方、僕のいるCクラスはというと、バスケ部の生徒が1人いる程度で、あとは習い事で水泳をしている子がチラホラいるくらい。
「まあ、どう見ても勝てないよね。でも、せっかくだし練習だけはしておこうか」と、放課後に遊ぶノリで数回、大縄の練習をしました。
で、ペースはゆっくりですが、それでも誰も引っかからずに飛べるくらいにはなりました。
そして迎えた大会当日。
表紙に貼っている書籍『ザ・ゴール』を読んだことある人であれば想像がついたかもしれません。
勝ったのはCクラスでした。
運動会のリレーとか球技大会ではボロ負けしたのに、大縄跳び大会だけでは勝つことができたのです。
なぜ、そんなことが起きたのか?
AクラスとBクラスでは、一部の運動能力が高い子どもたちに合わせて縄を速く回していました。
体感では僕らCクラスの1.5倍くらいのスピードです。
そのため、どうしても運動が苦手な子が引っかかってしまい、その度に縄跳びがストップしてしまいました。
一方、僕たちCクラスは違いました。
誰もが飛べる速度に合わせて、ゆっくりと縄を回し続けました。
放課後に数回行った「ゆるめの練習」のおかげもあってか、本番でも一度も詰まることなく、最後まで跳び続けることができたのです。
速さはなくても、止まらないリズムを作ったことが勝因でした。
この大縄跳びの現象を明快なロジックで解説してくれるのが、今回ご紹介する『ザ・ゴール』という本です。
本書の表現を借りて、先に述べた大縄跳びで起きていたことを説明すると
いくら優秀な人(縄跳びが得意な人)が多くいても、全体の成果(飛べた回数)は、ボトルネック(飛ぶのが一番苦手な人)によって決まってしまう
だからこそ、仕組みを作る際には、ボトルネックに合わせて調整を行い、さらにはそのボトルネックを解消していくことが大切である
速く飛べる運動神経のいい人に合わて大縄を回すという発想は「部分最適」。
誰もが飛べるように同じスピードで回し続けるという発想が「全体最適」にあたります。
***
では、前置きはこれくらいにして、もうちょっとビジネス寄りの話をできればと。
TOC理論なる、仕組みづくりの必殺技の話
先ほどのボトルネックがどういう~って話は、『ザ・ゴール』で語られているTOC理論(制約条件の理論)で説明可能です。
TOC理論とは「全体の成果を妨げている“最も弱い箇所(ボトルネック)”に集中し、その部分を改善することで、最小の労力で最大の成果を生み出すことを目指す考え方」です。
ぼく、この理論が心の底から大好きでして。
「どんな複雑なシステムも、ごく少数の要素に常に支配されている」という、このスタンスがたまらんのですよ。
で、TOC理論でいう「ごく少数の要素」って何かというと、
スループット:売上や利益など、「お金を生み出すアウトプット」のこと
在庫:「売上を生まないまま停滞している資金や作業」のこと
業務費用:成果を出すために発生する「運営コスト」のこと
ボトルネック:システム全体の成果やスピードを決めている、最も能力やキャパシティが低い箇所(工程や要素)のこと
なんと、これだけで説明ができてしまう。
マジですげー理論なので、できるだけ多くの人に知ってほしい。
ただ、本書に登場する事例もですし、よくweb上でヒットする解説記事の事例も「製造業」がメインなんですよね。
だから、製造業にかかわりのある人以外からすると、ややとっつきづらさを感じる理論でもあります。
で、ですよ。
今回は、僕が実際に製造業以外のところでTOC理論を使ってみて効果があったので、具体的な使い方もふくめて語らせてください。
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