【神戸電鉄】2022年02月 2022/3/12改正のダイヤ変更を発表!
神戸電鉄は2022/3/12よりダイヤ変更を実施すると、2/9に発表しました。
今回のダイヤ変更は、
新型コロナウイルス感染症の影響による利用減少と、
保守作業の時間確保に対応するモノで、
平日・土休日ともに、運転本数・運転区間・列車種別の見直し、
最終列車の繰り上げなどが実施されるようです。
ダイヤ変更の概要は、下記のとおり。
ダイヤ変更実施日
2022年3月12日より
主なダイヤ変更点
○ 有馬・三田線
【平日】
● 朝ラッシュ時
《列車種別の変更》
上り3本、下り1本を種別変更。
・上り 三田発「急行」2本を「準急」と「普通」各1本ずつに変更。
・上り 三田発「特快速」1本を「急行」に変更。
・下り 新開地発「急行」1本を「準急」に変更。
《運転本数の見直し》
上り2本、下り5本を減便。
・上り 有馬口~新開地間1本を減便。
・上り 岡場~新開地間1本を減便。
・下り 新開地~鈴蘭台間3本を減便。
・下り 新開地~岡場間1本を減便。
・下り 鈴蘭台~有馬口間1本を減便。
● 夕ラッシュ時~深夜時間帯
《列車種別の変更》
上り1本、下り1本を種別変更。
・上り 三田発「急行」1本を「普通」に変更。
・下り 新開地発「急行」1本を「準急」に変更。
《運転本数の見直し》
上り8本、下り10本を減便。上り2本、下り1本を増便。
・上り 鈴蘭台~新開地間7本を減便。
・上り 有馬口~新開地間1本を減便。
・上り 岡場~新開地間1本を増便。
・上り 岡場~鈴蘭台間1本を増便。
・下り 新開地~鈴蘭台間6本を減便。
・下り 新開地~有馬口間1本を減便。
・下り 鈴蘭台~谷上間1本を減便。
・下り 鈴蘭台~岡場間1本を減便。
・下り 鈴蘭台~道場南口間1本を減便。
・下り 岡場~道場南口間1本を増便。
【土休日】
● 朝ラッシュ時
《列車種別の変更》
下り1本を種別変更。
・下り 新開地発「急行」1本を「準急」に変更。
《運転本数の見直し》
上り2本、下り4本を減便。
・上り 鈴蘭台~新開地間2本を減便。
・下り 新開地~鈴蘭台間3本を減便。
・下り 鈴蘭台~有馬口間1本を減便。
● 夕ラッシュ時~深夜時間帯
《列車種別の変更》
上り1本、下り1本を種別変更。
・上り 三田発「急行」1本を「普通」に変更。
・下り 新開地発「急行」1本を「準急」に変更。
《運転本数の見直し》
上り8本、下り9本を減便。下り1本を増便。
・上り 鈴蘭台~新開地間7本を減便。
・上り 有馬口~鈴蘭台間1本を減便。
・下り 新開地~鈴蘭台間6本を減便。
・下り 新開地~有馬口間1本を減便。
・下り 鈴蘭台~谷上間1本を減便。
・下り 鈴蘭台~道場南口間1本を減便。
・下り 鈴蘭台~道場南口間1本を増便。(運行時間の変更)
【平日・土休日 共通】
《最終列車の繰り上げ》
・上り 最終の三田発鈴蘭台行を谷上ゆきに変更
→谷上~鈴蘭台間の上り最終は約15分繰り上げ。
・下り 最終の新開地発三田ゆきを約10分繰り上げた上で、
道場南口行に変更
→新開地~道場南口間の下り最終は約10分繰り上げ。
神鉄道場以遠の下り最終は約27分繰り上げ。
○ 粟生線
【平日】
● 朝ラッシュ時
《列車種別の変更》
上り3本を種別変更。これにより粟生線から「急行」が消滅。
・上り 粟生発「急行」2本を「準急」に変更。
・上り 小野発「急行」1本を「準急」に変更。
《運転本数の見直し》
上り1本、下り1本を減便。
・上り 志染~新開地間1本を減便。
・下り 新開地~西鈴蘭台間1本を減便。
● 夕ラッシュ時~深夜時間帯
《運転本数の見直し》
下り1本を減便。
・下り 西鈴蘭台~志染間1本を減便。
【土休日】
● 朝ラッシュ時
《運転本数の見直し》
上り1本を減便。
・上り 西鈴蘭台~新開地間1本を減便。
● 夕ラッシュ時~深夜時間帯
《運転本数の見直し》
下り1本を減便。
・下り 西鈴蘭台~志染間1本を減便。
【平日・土休日 共通】
《最終列車の繰り上げ》
・上り 最終の粟生発鈴蘭台ゆきを三木ゆきに変更
→三木~鈴蘭台間の上り最終は約30分繰り上げ。
・下り 新開地発三木ゆきを志染ゆきに変更
→志染~三木間の下り最終は約24分繰り上げ。
・下り 最終の新開地発志染ゆきを鈴蘭台ゆきに変更
→鈴蘭台~志染間の下り最終は約20分繰り上げ。
以上が、今回のダイヤ改正の概略です。
詳しくは下記の神戸電鉄公式リリースをご覧下さい。
⇒ ダイヤ変更の実施について (PDF)
⇒ 主な列車のダイヤ変更内容 (PDF)
なお、各駅の時刻表については2/22に神鉄公式HPにて公表するそうです。
ダイヤの詳細がまだ分からないので推測の域を出ませんが、
ここからは公表されたダイヤを私なりに見ていきたいと思います。
今回は区間変更や運転取り止めによる減便が全線で30本を超え、
粟生線内では急行が消滅し全列車が各駅に停車することになったため、
かなりインパクトのあるダイヤ改正になっています。
ただし、有馬・三田線の15分間隔や粟生線の15~30分間隔などの、
基本サイクルは今まで通り守られているようで、
減便は朝夕ラッシュ時や深夜帯の続行運転部分が中心となっています。
今ダイヤ改正のポイントは3つ。
① 優等列車の格下げ&前後を走る各駅停車の減便
・粟生線の「急行」廃止により、粟生線内における優等列車が消滅。
・有馬三田線の「特快速」と「急行」の一部を格下げ。
・優等列車の前後を走っていた、通過駅救済目的の各駅停車を削減。
優等列車の一部を格下げし、前後の各停を減便することで、
輸送力の効率化を図っています。
現在、鈴蘭台以遠の「急行」通過駅は、
有馬・三田線では箕谷・神鉄六甲のみ、粟生線では藍那・木津のみ。
通過による時短効果は数分程度で、速達性に乏しいのが現状です。
輸送人員もピーク時の1992年からほぼ半減しており、
優等列車を運行して乗客の遠近分離を図る必要性も低下しています。
有馬・三田線については、
北神急行の神戸市交通局移管&運賃値下げにより、
地下鉄北神線が「急行」としての役割をしっかり果たしています。
また、谷上以遠の「急行」通過駅は神鉄六甲のみということで、
すでに「急行」としての存在意義は失われつつあり、
「急行」を格下げしてもそれほど影響ないように思われます。
一方の粟生線は「急行」3本が全て「準急」となり、
粟生線内では文字通り “各駅停車” しか走らなくなります。
急行廃止というインパクトはかなり強烈ですが、
所要時間の面で見ると、その影響は軽微です。
格下げとなる3本のうち、2本は3~4分延びる程度、
残り1本は逆に所要時間が3分短縮されてます。
種別格下げにも関わらず、所要時間が短縮されるというのは、
線形の悪さと単線での行き違い調整の難しさを端的に示しており、
優等列車の要否を改めて考えさせられる現象だと思います。
このように所要時間の面だけで見れば格下げの影響は軽微ですが、
やはり心理的な影響による客離れが進まないか、心配ではあります。
② 運転区間の見直し&区間列車の削減
・運転区間変更&運転取り止めによる減便⇒平日33本(※)、土休日30本
(※ 新聞報道では32本)
・増便⇒平日3本、土休日1本
優等列車の前後を走る各駅停車の減便も含んだ数字ですが、
平日33本・土休日30本の減便はやはりインパクト大です。
ただ、減便対象となった列車を細かくみていくと、
大半が新開地~鈴蘭台間の “区間列車” であることに気づきます。
現状、新開地から鈴蘭台以北への利便性を確保するため、
新開地~鈴蘭台間では3系統の列車が運行されています。
・新開地~北鈴蘭台以北を結ぶ「有馬・三田線直通列車」
・新開地~鈴蘭台西口以北を結ぶ「粟生線直通列車」
・新開地~鈴蘭台間だけの「区間列車」
この3系統が数分間隔で続行運転されている時間帯があり、
新開地~鈴蘭台間だけで見ると輸送力過剰とも言えました。
このため…
・「粟生線直通列車」を鈴蘭台始発着に短縮し、
鈴蘭台で「有馬・三田線直通列車」に接続させる。
・「有馬・三田線直通列車」を鈴蘭台始発着に短縮し、
鈴蘭台で「粟生線直通列車」に接続させる。
・新開地~鈴蘭台間の「区間列車」の運行を取り止める。
以上のような方法で、
新開地~鈴蘭台間の続行運転を廃止し、減便が図られてます。
全線で見ると平日33本・土休日30本の大減便ですが、
あくまで減便の中心は新開地~鈴蘭台間の続行運転列車であり、
鈴蘭台以北の区間にまで影響する減便(最終列車の区間変更除く)は、
有馬・三田線で平日9本・土休日5本、
粟生線で平日3本・休日2本に抑えられています。
一応、鈴蘭台以北での大幅減便は避けられた格好ですが、
鈴蘭台で乗り換える手間が増えた分、利便性の低下は否めません。
③ 最終列車の繰り上げ
・上りは谷上~鈴蘭台間で約15分、三木~鈴蘭台間で約30分繰り上げ。
・下りは鈴蘭台~道場南口間で約10分、神鉄道場以遠で約27分、
鈴蘭台~志染間で約20分、志染~三木間で約24分繰り上げ。
粟生線は鈴蘭台~三木間で上下線とも20~30分繰り上げ。
新開地の最終列車発車時刻は、
粟生ゆき21:48(現在21:48)、小野ゆき22:49(現在22:49)、
三木ゆき23:20(現在23:43)、志染ゆき23:43(現在24:03)となり、
鈴蘭台西口~三木間はかなり利便性が下がります。
一方の有馬・三田線は、上りが谷上~鈴蘭台間で15分繰り上げ。
下りは鈴蘭台~道場南口間で10分、神鉄道場以遠で27分繰り上げ。
新開地の最終列車発車時刻は、
三田ゆき23:33(現在24:00)、道場南口ゆき23:50(現在24:00三田ゆき)、
鈴蘭台ゆき24:03(現在24:03志染ゆき)となっています。
三田周辺地域は神戸よりも大阪からの帰宅者の方が多いとはいえ、
神鉄道場以遠の下り27分繰り上げは地味に影響が大きそうです。
鈴蘭台~道場南口間の下りも10分繰り上げとなっており、
一見利便性が下がったようにみえます。
しかし、谷上での地下鉄最終列車との接続という視点でみてみると、
現行ダイヤでは9分待ちなのに対し、新ダイヤでは1分待ちとなり、
地下鉄から神鉄への乗り継ぎ時間が大幅に改善されてます。
花山~道場南口間では地下鉄三宮からの所要時間が改善されるため、
利便性が下がるのは北鈴蘭台~箕谷間だけという見方もできます。
以上、ダイヤ改正のポイントを見てきましたが、
私としては思ったより粟生線内の減便が少なかった印象です。
今も利用者の減少が続く中、粟生線の減便が抑えられたのは、
現在三木市が実施している施策が影響していると思われます。
三木市では2020年3月から志染~三木間において増便社会実験を実施中で、
これにより11時台~14時台は1時間1本から1時間2本に増便されました。
三木市の経費負担による社会実験は2022年3月に終了する予定でしたが、
昨年12月に社会実験を2024年3月まで延長する方針を決定。
これにより今回は、データイムの減便を免れたモノと推測されます。
ただ、今後も増便の効果が出ず、三木市の補助が打ち切りになれば、
2024年3月以降、データイムを含めた減便が実施される可能性があります。
今回、粟生線内の減便は抑えられましたが、新開地までの直通列車が減り、
鈴蘭台で乗り換えが必要な区間列車が増加していることから、
粟生線の「支線扱い」化が徐々に進んでいるようにも見えます。
三木市の社会実験の結果次第では厳しい未来が待っているかもしれません。
一方の有馬・三田線。
こちらは新開地~鈴蘭台間の「区間列車」の減便と、
優等列車の格下げによる「各駅停車」の減便が中心です。
SNS上では北神急行の市営化&値下げの影響という声もありますが、
コロナ禍の影響も絡んでいるため、実際のところは不明です。
いち神鉄利用者としては、
北神急行の市営化&値下げによる悪影響はそれほどないように思います。
SNS上では谷上~新開地間の利用客減を心配する声がありますが、
元々、谷上以北から新開地経由で三宮方面に向かう乗客は、
それほど多くありません。
あくまで私の実感ですが、
新開地方面へ乗り越す客は鈴蘭台地区や長田へ向かう学生が多い印象です。
彼らは引き続き神鉄を利用してくれるので、
値下げによる谷上~新開地間の大規模な利用客減はないように思います。
谷上以北に関しては、逆に少しずつですが乗客が増えていると感じてます。
北神線の市営化&値下げが実施される前、
併走する三宮~有馬間のバスは敬老パス利用のお年寄りで超満員でしたが、
市営化&値下げ後は利用者が激減し、バスは閑古鳥状態です。
三宮からの所要時間と運賃(括弧内は敬老パス利用時)を比較してみると、
電車 / バス
谷上 11分280円(140円) / 24分530円(270円)
花山 15分460円(320円) / 29分610円(310円)
大池 18分520円(380円) / 33分640円(320円)
六甲 20分580円(440円) / 34分650円(330円)
唐櫃台 22分580円(440円) / 36分650円(330円)
有馬口 24分630円(490円) / 39分690円(350円)
有馬 30分680円(540円) / 50分710円(360円)
ご覧のように、所要時間も運賃も電車の方が勝ってます。
敬老パスを利用した場合でも運賃差は軽微で、定時性は電車が勝るため、
三宮~有馬間のバスはガラガラで、電車への転移が見受けられます。
粟生線や公園都市線の状況とは明らかに異なります。
現在、北鈴蘭台・大池など谷上に近い沿線地域では、
市住の建て替えが進み、戸建て住宅の新築も増えてきています。
また、神鉄と神戸市が連携して、
花山・大池・唐櫃台の駅舎新築&駅前整備にも着手しています。
神鉄と神戸市は長期的な視点で、谷上以北の開発に注力していくことで、
北神線と神鉄の利用促進を図っていくものと思われます。
現状はコロナ禍の影響で減便やむなしの状態ですが、
粟生線と有馬・三田線では取り巻く状況が少し違うように思います。2020/3/14のダイヤ改正時には種別格上げや増便もあったので、
コロナ禍が去った後のダイヤ改正がどのようなものになるのか、
注視していきたいと思います。
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