無症状の脳梁欠損症と、発達障害という言葉のあいだ 第3回:想定外に弱い理由
想定外に弱い理由
私は、想定外に弱い。
小さなことでも、
予定と違うだけで、固まる。
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たとえば。
いつも置いてあるはずの物がない。
決まっていた段取りが変わる。
急に話を振られる。
その瞬間、
頭の中が真っ白になる。
怒っているわけじゃない。
拗ねているわけでもない。
処理が止まっている。
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周りから見ると、
「それくらいで?」
「柔軟性がない」
「気にしすぎ」
そう見えるかもしれない。
でも私の中では、
地面が一瞬、消える。
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私は
脳梁欠損症がある。
左右の脳をつなぐ部分が、生まれつき少し違う。
体感として思うのは、
「切り替え」が遅い。
予測していた流れと、
現実の流れがズレたとき、
その差分を埋めるのに時間がかかる。
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発達特性の中には、
予測のずれに強いストレスを感じる人がいると聞く。
自閉スペクトラム症の説明を読んだとき、
少しだけ、わかる気がした。
実際、私には自分なりの「やり方」や「順序」へのこだわりがある。
でもそれは、
単に「予測していた世界」を維持したいから。
その「想定していた世界」が壊れると、
一瞬、立て直せない。
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あとからなら対応できる。
冷静にもなれる。
理由も説明できる。
でもその場では、
止まる。
その「間」が、
誤解を生む。
不機嫌に見える。
怒っているように見える。
融通がきかない人に見える。
違う。
ただ、
再計算中なだけだ。
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私はずっと、
自分は心が弱いと思っていた。
でも最近は思う。
これは精神力の問題ではなく、
処理速度の問題かもしれない。
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想定外に弱いのは、
世界をちゃんと予測しようとしているから。
雑に生きていないから。
慎重に組み立てているから。
だから崩れると、痛い。
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もしあなたも、
予定変更で強く疲れるなら。
急な問いかけで固まるなら。
それはワガママではない。
脳が、必死に追いつこうとしている証拠かもしれない。
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次回予告【無症状の脳梁欠損症と、発達障害という言葉のあいだ 第4回:フリーズは怠けではない】
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