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ベーカリーのパンに目が眩み

母親を老健から特養(特別養護老人ホーム)に移送した。
今後はもう、スタッフさんに全てお任せで良いので、楽になった。
が、その日は早朝からずっと忙しかったので、何も食べていなかった。
しかし、現在4毒抜きをしていたので、ここはファスティングと思った。
それでも、悩ましくも美味しそうなパンが、私にずっとウィンクを仕掛けて来た。

丸くて、カマンベールチーズくらいの大きさ。
表面はほんのり焼き色がついていて、ふっくらと膨らんだその姿は、まるで「お疲れさま」と言ってくれているようだった。

老健での最後の洗濯物を洗った。
これを引き渡してしまえば、もう当分は顔も合わせないであろう。
このところ疲れ気味だし、たまには自分にご褒美をあげたいと思った。
なので、今度は遠方なので難しいけど、私に対する最後のご褒美として、あのパンを買って帰ろう。

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