202510 老いのはじまり
信じられない。
今年の10月は時間の進みが遅いに違いない。
だって、ロロの千秋楽があったのが10月1日で、24日に赤坂でオルタナティヴカブキやって、その間に田んぼ行って稲刈りしたり、ゴールデン街でエチュードやったり、結婚記念日祝ったり、ちょっとした撮影のお仕事があったり、なのにまだあと何日か10月が残ってる。ありえない!
体がなんとか持ち堪えてくれてよかった。
70代、80代でまだ現役で舞台に立ってらっしゃる方をわたしは無条件で尊敬する。
年々、舞台俳優という仕事が怖いと思うようになった。
もちろん舞台は好きだ。
でも同時に、千秋楽のその日まで、カーテンコールが終わって舞台から去るその瞬間まで、大げさに言ってしまえば「生きていなければいけない」ということが途轍もない重責に感じる。
声が出て、体が動いて、セリフやきっかけを忘れないでいること。
70代の方からすればまだまだ若いと言えばそりゃそうなんだけど、でも20代30代では感じなかった衰えが確実にこの身に起こっている。
だから率直に怖い。
舞台のオファーを受けるときいつも思う。
わたしは、千秋楽まで元気でいられるだろうか?と。
以前観た芝居で、その役が場に与えなくてはいけないはずのパワーが圧倒的に足りていない方がいた。
あくまでもこれはわたしの感想だけど、その時に感じたのはおそらくその方もピークの時にはきっとそれができていたんじゃないかということ。ただ歳を重ねて、声量だったり体のボリュームだったり、総じて身から発する生命力みたいなものがすごく下がってしまっていて、それなのにピークの頃の自分のままのアプローチで突き進んでしまった結果、役と合わなくなってしまったんじゃないかなって。わたしなんかが偉そうに語れることではもちろんないのだけど。
どんな役にでも柔軟に対応できる身体を維持するには、四十路過ぎたら気合いだけでは乗り越えられない。身を持って今、それに直面している。
(でも老いた身体に宿る、その人にしか出せない魂のようなものも美しいとわたしは感じる)
できればもうしばらくの間は、でかい声出して舞台上を走り回れるような自分でいたい。
初めてテント芝居に出て、楽屋があんなにも寒いと思わずたった1日の公演だったのにHP削られまくったわたしはそんなふうに思ったのでした……!
新宿梁山泊の皆さんの、赤坂サカス広場に響き渡る呼び込みの声。本当に凄かった!

【高野ゆらこ今後の予定】
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