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【フラッシュバック】たった数秒の沈黙で、私は過去に引き戻されてしまった

精神科の診察へ行く日は、いつも少し緊張します。

診察時間はいつも5分程度で長くありません。

それでも私にとっては、一つひとつの言葉を慎重に選び、相手の表情を気にしながら話す時間です。

昨日の診察でも、ほんの数秒の出来事が、私の心を大きく揺さぶりました。




精神科の診察は、私にとって緊張する時間

私は精神科の受診があまり得意ではありません。

診察室へ入る前から、心も体もこわばっています。

「変なことを言わないようにしよう。」

「余計なことを言わずにうまく伝えなきゃ。」

そんなことばかり考えてしまいます。

先生の表情や声のトーンが気になり、顔色をうかがいながら話している自分がいます。

そのせいか、診察が終わる頃にはぐったりしていることも少なくありません。

昨日も、雨のせいか最初から少し体調が悪く、頭の中がぼんやりしていました。


ほんの数秒の沈黙

診察の中で、私は気になっている就労支援事業所の話をしました。

「気になる作業所があるんですが、片道1時間半もかかるんですよね。」

そう話した瞬間、先生の目がピクッと動きました。

そして、数秒ほど沈黙が流れました。

それだけの出来事です。

先生が何か否定的なことを言ったわけではありません。

けれど、その数秒が、私にはとても長く感じられました。


過去の記憶が一気によみがえった

その沈黙を感じた瞬間、頭の中で何かが切り替わるような感覚がありました。

「おかしいと思われた。」

そんな考えが、一瞬で浮かびました。

「片道1時間半もかかる場所を候補にするなんて、おかしいと思われたんだ。」

そう受け取ってしまったのです。

もちろん、先生が本当にそう思っていたかはわかりません。

もしかすると、単に言葉を選んでいただけだったのかもしれません。

距離を考えて、「体力的にどうだろう」と整理していた時間だった可能性もあります。

それでも私は、その数秒を違う意味で受け取ってしまいました。

そして、昔の出来事が一気によみがえってきました。

「良い子だけど、なんかあの子はさ……。」

学生時代や職場で、そんなふうに陰で言われていたこと。

直接聞いた言葉もあれば、空気で感じ取ってしまったこともありました。

「また変に思われた。」

「また何かおかしなことを言ってしまった。」

そんな気持ちが、一気に押し寄せてきました。


体は「今」ではなく「過去」に反応していた

診察が終わる頃には、めまいと吐き気が出ていました。

とてもそのまま外にいる気持ちにはなれず、急いで帰宅しました。

家に帰って横になると、少しずつ落ち着いてきました。

後から考えると、私が反応していたのは、目の前の先生だけではなかったのだと思います。

過去に傷ついた記憶。

人の表情を見て、「嫌われた」「否定された」と感じてしまった経験。

その積み重ねが、今の私の反応につながっているのかもしれません。

だからこそ、ほんの数秒の沈黙でも、体が「危険だ」と判断してしまうのでしょう。

頭では「思い込みかもしれない」と考えられても、体は先に反応してしまいます。

それが、とても苦しいところです。


少しずつ、自分の反応を知っていきたい

帰宅したあと、私は落ち込みました。

「こんなことで体調を崩していたら、就労なんてできない。」

「きっと職場でも同じことが起きる。」

「またいじめられるかもしれない。」

そんな不安が次々と浮かびました。

今でも、その不安が完全になくなったわけではありません。

でも、少し時間がたって振り返ると、一つだけわかったことがあります。

私は「先生の数秒の沈黙」に反応したというより、「過去に傷ついた記憶」に強く反応していたのかもしれない、ということです。

もちろん、それで不安が消えるわけではありません。

フラッシュバックは、「考え方を変えれば終わる」というほど簡単なものではないからです。

それでも、「今、私は過去の傷にも反応しているのかもしれない」と気づけるようになったことは、小さな変化だと感じています。

以前の私は、反応していることさえわかりませんでした。

ただ「自分がおかしいからだ」と責めるだけでした。

今は、「ああ、過去の記憶が動いたんだな」と少し立ち止まって考えられる瞬間があります。

その小さな違いが、いつか自分を守る力になってくれたらいいなと思っています。

そして、就労支援についても、「もう無理だ」と決めつけるのではなく、体調が落ち着いたときに、もう一度ゆっくり考えてみたいです。

焦って答えを出すのではなく、今の自分が安心して一歩を踏み出せる方法を探していきたいと思っています。

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