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【自己紹介】小児病棟で19年。私が活動を続けながら考えてきたこと

子育てや仕事、家族のことに向き合う中で、
心のどこかに「何かしたい」と思っている方は多いのではないでしょうか。

私はどちらかというと、考える前に動き始めてしまったタイプです。

はじまりは、息子との病院生活から

いまは愛知県名古屋市で、特定非営利活動法人ぷくぷくばるーんの運営代表として、小児病棟の子どもたちにバルーンを使った遊びを届ける活動を続けています。2026年で19年目になりました。

きっかけは、息子との病院生活でした。

息子は幼い頃小児がんを発症し、私は長い時間、息子と一緒に小児病棟で過ごしてきました。
約7年間の闘病生活のうち、4年間はずっと入院生活です。

その中で私の人生を変えたのが、お見舞いでいただいた、ふわふわ浮かぶ一つのバルーンでした。

あの頃、息子の先の見えない闘病生活の中で、私は心も身体もずっと張りつめた毎日を送っていました。
寝ても覚めても、胸の底に重い石を抱えているような。

そんなある日、病室でふわふわ揺れるカラフルで可愛らしいバルーンをぼーっと見ていたら、身体の芯から少しずつ力が抜けていくような、不思議な感覚になったのです。

癒される、という言葉だけでは表現できないような、身体が溶けていく感じ。

あの頃の私は、その感覚が何なのかよくわかっていませんでしたが、息子を12歳になる直前で見送ったあとも、あの時の感覚がどうしても頭から離れませんでした。

張り詰めた毎日の中の、あの身体が溶けるような感覚。
自分が、本当の自分を見つけたような感覚。

「小児病棟の子ども達に、なにかしたい」
そう思ったのは、息子を見送ってからすぐにではありません。
何か月かは自分を保つことで精いっぱい。
自分で何かを立ち上げようなんて思いもしませんでした。

しかし、京大病院へボランティアに通うようになり、病気の子ども達の笑顔を見るにつけて、病院の中にはこういう時間や感覚がとても大事なのではないかと、強く思うようになったのです。

特に子どもにとっては、治療の時間だけではなく、子どもらしく笑える時間があることが、とても大切だと。

病院の中で、ほんの少し気持ちがやわらぐだけで、その場の空気が変わることがあります。子どもが笑うと、周りの大人たちの表情も少しやわらぐ。

そんな時間を、今度は自分が届ける側になれたらと思いました。

2008年、NPOを立ち上げる

そして2008年、特定非営利活動法人ぷくぷくばるーんを立ち上げました。

当時、同じ病院で時間を過ごしていた元患者家族や、息子の主治医だった先生たちとのスタートです。

元患者家族と主治医が一緒に活動する形は珍しく、本当は少し戸惑いもあったようです。

それでも、「こういう時間は病院の中に必要だ」と感じている先生方が多く、私の熱に押されたところもあったのか、息子を見送ったちょうど一年後の2008年1月、エネルギーに満ちた設立総会を開くことができました。

医療の現場では、子どもの病気を治すことが第一になります。

子どもが笑える時間の大切さはわかっていても、医療者だけではなかなかそこまで手が届かないことがあります。

だからこそ、病院の外から関わる第三者の存在が必要なのだと、私は今も感じています。

そんな思いから始まった、小さな一歩でした。

続ける中でぶつかったこと

でも、始めたあとにはたくさんの壁がありました。

人が集まらない。
お金が続かない。
思うように進まない。
自分だけが前に出すぎてしまって、周りとの距離を感じたこともありました。

何度も、「もうやめた方がいいのかな」と思ったり、「もう自分の仕事だけを優先する!」と思ったり。

それでも活動を続けてこられたのは、そのたびに、

どうしたら続けられるか
どうしたら無理なく回るか
どうしたら一人で抱え込まないか

そんなことを少しずつ考えながら、形を整えてきたからだと思います。

もちろん、続ける中では思うようにいかないことも、たくさんありました。

それでも、子どもたちの笑顔を見るたびに、「やっぱりこの時間は必要だ」と感じて次に進めるのです。

病棟がカラフルなバルーンでいっぱいになると、子どもたちだけでなく、親御さんや医療者の表情までやわらぎます。
病気と闘う子ども達の環境に、笑顔の連鎖が起こる。

そんな場面に何度も背中を押されながら、また次へ進んできました。

19年続けてこれたのは、こうして子ども達の笑顔に力づけられながら、壁を越え、団体として少しずつ形を整えながらきたからだと思っています。

そして何より、大きかったのは、たくさんの仲間の力。

この19年で、のべ約6000名の子どもたちと関わり、のべ1000名を超えるボランティアの方たちと一緒に活動を続けてきました。

活動を通して、いろいろな立場の方とつながり、一緒に考え、一緒に動いてきました。

その中で、コミュニティをつくることの楽しさも、難しさもたくさん学びました。

思いだけでは続かないこと、人との関わりの中で育っていくこと、その両方をこの19年で何度も経験してきました。

そのことも、私にとって大きな学びになっています。

このnoteで書いていきたいこと

このnoteでは、

なぜ始めたのか
続ける中で何にぶつかってきたのか
どうやってここまで続けてきたのか

そんなことを書いていこうと思っています。

2026年からは、活動を形にしたい方に向けたスクールも始めました。

活動したい気持ちはあるのに、

どう始めたらいいかわからない
続け方がわからない
一人で抱えて止まってしまう

そんな方に、これまで自分が経験してきたことを少しでも渡せたらと思ったからです。

このnoteが、何かを始めたい方や、続けたいけれど少し迷っている方に、何かひとつでも届いたらうれしいです。

まずは、息子との病院生活や、NPOを始めた頃のことから、少しずつ書いていこうと思います。

活動のことは、ぷくぷくばるーんのホームページにも載せています。
よろしければのぞいてみてください。

大竹由美子

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