情報モラルとは?|ネット社会で自分と相手を守るルールとマナーを学ぼう!|AllA ITパスポート⑰

こんしは!
講師の、オール・ドメディア / Owl Dmediaです。
全22講義で、ITと仕事の基礎を学ぶ、
「ITパスポート試験コース」。
今回も一緒に学ぶ生徒は、
ゆめり・りろりろ / Yumeri Riroriroです。
前回の講義では、法務と知的財産について学びました。
文章、画像、音楽、動画、プログラムなどを守る著作権。
発明を守る特許権。
デザインを守る意匠権。
商品名やロゴを守る商標権。
そして、個人情報や契約を適切に扱うためのルールを確認しました。
法律は、してよいことと、してはいけないことを判断する大切な基準です。
しかし、インターネットを安全に利用するためには、法律を守るだけで十分なのでしょうか。
今回のテーマは、講義17。
情報モラル
です。
匿名なら、どのような言葉を書いてもよいのでしょうか。
友達と撮った写真を、本人へ確認せず投稿してよいのでしょうか。
大勢が拡散している情報なら、内容を確認せず共有してよいのでしょうか。
インターネット社会の一員として、自分と相手を守りながら行動する方法を学んでいきましょう。
ゆめり
「オール先生。SNSでは、本名を出していなければ、少しくらい強い言葉を書いても大丈夫ですか?」
オール
「匿名であっても、画面の向こうには感情を持つ人がいます」
ゆめり
「でも、誰が書いたのか分からないですよね?」
オール
「匿名だから、何をしても責任を問われないわけではありません。投稿内容や状況によっては、発信者が特定されたり、法的責任を問われたりする可能性もあります」 (政府オンライン)
ゆめり
「匿名は、透明人間になれる仕組みではないんですね……」
オール
「はい。名前が見えない場所ほど、自分で行動を管理する力が必要です」

情報モラルとは?
情報モラルとは、情報社会で適切に行動するための考え方や態度です。
インターネットやスマートフォンを使うときには、操作方法だけでなく、
相手の気持ちを考える
自分と他人の個人情報を守る
情報が正しいか確認する
他人の作品や権利を尊重する
サービスのルールを守る
自分の発言へ責任を持つ
困ったときに相談する
といった判断が必要です。
情報モラルは、
「インターネットを使わないための禁止事項」
ではありません。
インターネットを安全かつ前向きに活用するための、判断力と行動力です。
法律・ルール・マナーの違い
情報社会では、法律、サービスのルール、利用者同士のマナーが関係します。
法律
社会全体で守ることが求められる決まりです。
著作権侵害、不正アクセス、名誉毀損、詐欺など、行為によっては刑事上・民事上の責任を問われる可能性があります。
サービスのルール
SNS、ゲーム、動画サイトなどの運営者が定める利用規約やコミュニティガイドラインです。
法律に違反していなくても、サービス上で禁止されている行為をすると、投稿の削除やアカウント停止などの対応を受ける場合があります。
マナー
相手と気持ちよく交流し、トラブルを避けるための配慮です。
深夜に何度も連絡しない
相手の許可なく写真を公開しない
強い言葉で追い詰めない
会話を無断で公開しない
といった行動が含まれます。
ゆめり
「法律に違反していなくても、相手を傷つける行動はありますね」
オール
「そのとおりです。情報モラルでは、『違法かどうか』だけでなく、『相手や社会へどのような影響があるか』まで考えます」
画面の向こうにも人がいる
インターネットでは、相手の表情や声が見えないことがあります。
そのため、対面では言わないような強い言葉を、簡単に書いてしまうことがあります。
しかし、画面に表示されているアカウントの向こうには、人がいます。
投稿を読む人には、
感情
家族
仕事
学校生活
人間関係
体調
それまでの経験
があります。
自分には軽い冗談でも、相手にとっては深い傷になるかもしれません。
法務省も、SNSや掲示板での匿名の誹謗中傷、情報の拡散、SNSいじめなどを、インターネット上の人権問題として啓発しています。 (法務省)
批判と誹謗中傷は同じではない
意見が異なる相手へ、反対意見を伝えること自体が、すべて誹謗中傷になるわけではありません。
商品、作品、政策、サービスなどについて、問題点を指摘し、改善を求めることもあります。
大切なのは、
何を対象に、どのような言葉で伝えるか
です。
意見や批判の例
「このアプリは文字が小さく、私には操作しにくかったです」
「説明と実際の機能に違いがあるように感じました」
「この意見には、次の理由から賛成できません」
人格攻撃の例
「こんなものを作る人は能力がない」
「この人は存在する価値がない」
「みんなで、この人を追い出そう」
問題となる行動や内容を指摘するのではなく、相手の人格や存在そのものを攻撃すると、深刻な被害につながります。
SNS上の根拠のない悪口や侮辱的な投稿は、内容によって名誉毀損罪や侮辱罪などに問われたり、損害賠償を請求されたりする可能性があります。再投稿などによる拡散でも責任が問題になる場合があります。 (政府オンライン)
ゆめり
「気に入らなかった理由を書くことと、相手を傷つけることは別なんですね」
オール
「はい。意見を伝えるときは、人格ではなく、具体的な事実や行動へ注目しましょう」
投稿前の五つの確認
SNSや掲示板へ投稿する前に、次の五つを確認してみましょう。
1.事実か
うわさや思い込みを、事実のように書いていないでしょうか。
2.相手を傷つけないか
同じ言葉を、自分や大切な人が向けられても平気でしょうか。
3.公開してよい情報か
住所、学校、勤務先、顔写真、予定などが含まれていないでしょうか。
4.他人の権利を侵害しないか
画像、文章、音楽などを無断で使っていないでしょうか。
5.あとから見られても困らないか
家族、友人、学校、勤務先、取引先などに見られても説明できる内容でしょうか。
投稿ボタンを押す前に、ほんの数秒立ち止まるだけでも、多くのトラブルを防ぎやすくなります。
一度公開した情報は、完全には戻しにくい
SNSの投稿を削除しても、公開前の状態へ完全に戻せるとは限りません。
ほかの利用者が、
スクリーンショットを保存する
内容をコピーする
別のSNSへ転載する
グループ内で共有する
検索結果や外部サービスへ記録する
可能性があるからです。
個人情報保護委員会も、インターネット上へ出た画像などを完全に削除することは極めて困難であり、写真や動画には顔、住所、サービスID、位置情報などが含まれる可能性があるため、投稿前の確認が重要だと案内しています。 (PPC)
このように、インターネット上へ残る行動や情報の記録を、デジタルフットプリントと表現することがあります。
ゆめり
「投稿を消せば、なかったことになると思っていました」
オール
「削除は大切ですが、誰かが保存した情報まで消せるとは限りません。公開前の確認が一番の対策になります」

個人情報を公開しすぎない
自分では重要ではないと思った情報でも、複数を組み合わせることで、個人を特定される可能性があります。
注意したい情報には、次のようなものがあります。
本名
顔写真
住所
電話番号
メールアドレス
学校名
勤務先
制服や名札
最寄り駅
通学・通勤経路
よく行く店舗
毎日の行動時間
車や自転車の番号
自宅の窓から見える景色
写真の中心に写っていなくても、背景に個人情報が映り込んでいる場合があります。
写真や動画には、自分だけでなく、一緒に写った友人や通行人の情報が含まれることもあります。個人情報保護委員会は、友人と撮影した写真を投稿する場合には本人の許可を得ることや、GPS情報、背景に写る情報へ注意することを案内しています。 (PPC)
リアルタイム投稿へ注意する
旅行、外出、イベントなどの情報をリアルタイムで投稿すると、
現在いる場所
自宅を留守にしていること
行動予定
一緒にいる人
が伝わる可能性があります。
公開範囲を限定していても、情報が転送されたり、アカウントへ不正アクセスされたりする可能性を完全にはなくせません。
投稿する場合は、場所を離れたあとに公開する、細かな時間や経路を書かないなどの工夫も考えましょう。
他人の写真を勝手に投稿しない
自分が撮影した写真であっても、写っている人の気持ちや事情を無視してよいわけではありません。
相手は、
顔を公開したくない
その場所にいたことを知られたくない
家族や勤務先に見られたくない
写真の写り方を気にしている
SNSを利用していない
かもしれません。
投稿前に本人へ確認し、断られた場合は公開しないようにしましょう。
顔を隠した場合でも、服装、場所、持ち物、文章などから本人が分かることがあります。
ゆめり
「私が楽しかった写真でも、相手は公開されたくないことがあるんですね」
オール
「はい。撮影への許可と、インターネット公開への許可は、別に考える必要があります」
限定公開でも絶対に秘密とは限らない
「友達だけ」
「鍵付きアカウントだけ」
「グループ内だけ」
という設定でも、完全に外部へ漏れない保証はありません。
グループのメンバーが、
スクリーンショットを撮る
別の人へ見せる
投稿を転送する
端末を置き忘れる
アカウントを乗っ取られる
可能性があります。
限定公開は危険を減らす手段ですが、
「ほかへ出たら絶対に困る情報は、最初から送らない」
という判断も大切です。
チャットは文字だけで伝わる
チャットやコメントでは、表情、声の大きさ、話す速さなどが伝わりません。
そのため、
「分かりました」
という短い文章でも、
素直に理解した
怒っている
面倒に感じている
会話を終わらせたい
など、受け取り方が変わることがあります。
誤解を減らすためには、
必要な説明を省きすぎない
強い表現を避ける
感情的なときはすぐ送らない
相手の意図を決めつけない
重要な内容は通話や対面で確認する
といった工夫が有効です。
返信を急かしすぎない
メッセージを送ったあと、すぐに返信が来ないことがあります。
しかし、相手は、
学校や仕事中
移動中
睡眠中
体調が悪い
返信内容を考えている
通知に気づいていない
のかもしれません。
既読が付いたからといって、すぐ返信できるとは限りません。
何度も連続してメッセージを送り、相手を追い詰めないようにしましょう。
緊急の場合は、別の連絡方法を使う、何時までに返事が必要かを明確にするなど、目的に合わせて伝えます。
グループチャットの空気に流されない
グループチャットでは、多くの人が同じ意見を出しているように見えることがあります。
その中で、
一人だけを笑いものにする
本人がいない場所で悪口を続ける
返事をしない人を責める
無理に参加を求める
個人的な写真を共有する
仲間外れにする
といった行動が起こる場合があります。
自分が最初に書いていなくても、
笑う反応を付ける
再投稿する
別の人へ転送する
面白がって見続ける
ことで、被害を広げてしまうことがあります。
困っている人へ個別に声をかける、投稿へ参加しない、運営者や信頼できる人へ相談するなど、自分にできる行動を考えましょう。
ゆめり
「自分で悪口を書いていなくても、拡散すれば関係してしまうんですね」
オール
「はい。情報を受け取った人には、『次へ広げない』という選択肢があります」
情報は拡散する前に確認する
SNSでは、驚くような情報ほど速く広がることがあります。
しかし、拡散されている回数と、情報の正しさは同じではありません。
偽情報や誤情報を信じて投稿・拡散すると、特定の人や会社へ被害を与える場合があります。内容によっては、刑事上・民事上の責任が問題になる可能性もあります。 (政府オンライン)
共有する前に、次の点を確認しましょう。
誰が発信した情報か
公式発表はあるか
発信された日時はいつか
見出しだけでなく本文を読んだか
根拠となる資料が示されているか
別の信頼できる情報源でも確認できるか
写真や動画が別の出来事のものではないか
感情を強くあおる内容ではないか
「知り合いが言っていた」は根拠にならない
情報の出所をたどると、
「友達から聞いた」
「有名な人が話していた」
「多くの人が投稿している」
というだけで、確かな根拠が見つからないことがあります。
特に、
災害
感染症
事件
選挙
お金
健康
商品の安全性
などに関する情報は、人の行動へ大きな影響を与えます。
分からない情報を、無理に断定する必要はありません。
「確認できていない」
と保留することも、情報モラルの一つです。
写真や動画も、そのまま信じない
写真や動画は、文字より真実らしく見えることがあります。
しかし、
過去の映像を現在の出来事として使う
別の場所で撮った写真を使う
一部分だけ切り取る
音声や字幕を変更する
AIで画像や音声を作る
ことも可能です。
画像があるから事実だと決めつけず、
元の投稿
撮影日時
撮影場所
前後の映像
公式発表
複数の報道
などを確認しましょう。
ゆめり
「動画まであれば、本当だと思ってしまいそうです」
オール
「映像も情報の一つです。誰が、いつ、どのような目的で公開したのかを考えましょう」

ネットだけの知り合いとの関係
SNSやオンラインゲームを通して、気の合う人と出会うことがあります。
インターネット上の交流から、良い友人関係が生まれることもあります。
一方で、画面に表示されている情報が、本当の年齢、名前、職業、性別、目的とは限りません。
政府広報も、オンラインゲームやSNSで知り合った相手の中には、相手をだますために「いい人のふり」をする人がいる可能性を挙げ、注意を呼びかけています。 (政府オンライン)
次のような行動を求められた場合は、特に注意しましょう。
顔写真を送ってほしい
住所や学校を教えてほしい
家族に秘密で会いたい
お金や電子マネーを送ってほしい
アカウントを貸してほしい
身分証明書を撮影してほしい
ほかの人には相談しないでほしい
会う場合は一人で判断しない
ネットで知り合った相手と実際に会う場合は、相手の言葉だけを信じず、安全を優先しましょう。
未成年者は、保護者や信頼できる大人へ必ず相談します。
成人であっても、
家族や友人へ予定を伝える
昼間の人が多い場所を選ぶ
自宅や相手の家へ行かない
帰る方法を自分で確保する
飲み物や荷物から目を離さない
違和感があれば会わずに帰る
など、慎重な行動が必要です。
相手へ悪いと思っても、自分の安全を優先して構いません。
なりすましに注意する
SNSでは、他人と似た名前や画像を使い、本人のように見せるアカウントが作られることがあります。
なりすましアカウントは、
お金を求める
不審なリンクへ誘導する
個人情報を聞き出す
本人の信用を利用して商品を売る
悪意のある発言を投稿する
場合があります。
知り合いから突然、不自然な依頼が来た場合は、別の連絡手段で本人へ確認しましょう。
パスワードを貸さない
仲の良い友達や家族であっても、自分のアカウントのパスワードを共有するのは危険です。
パスワードを教えると、
勝手に投稿される
メッセージを読まれる
個人情報を見られる
設定を変更される
アカウントを取り返せなくなる
可能性があります。
強いパスワードを設定し、複数のサービスで使い回さず、多要素認証を利用しましょう。
端末を貸す場合も、必要なアプリ以外を開けないようにするなど、情報を守る工夫が必要です。
怪しいリンクをすぐ開かない
メッセージやメールで、
アカウントが停止されます
プレゼントが当選しました
荷物を届けられませんでした
本人確認が必要です
この動画にあなたが映っています
今すぐ投票してください
といった文章が届くことがあります。
不安や好奇心を利用して、偽のログイン画面へ誘導する手口かもしれません。
リンクから直接アクセスせず、公式アプリや登録済みのブックマークから確認しましょう。
著作権を守って発信する
前回学んだように、インターネット上にある画像、文章、音楽、動画などは、自由に使えるとは限りません。
情報モラルの視点でも、
作者へ敬意を持つ
利用規約を確認する
許可された範囲だけ使う
作者名の表示条件を守る
無断転載をしない
海賊版を利用・拡散しない
ことが大切です。
「みんなが使っているから」
「少し加工したから」
という理由だけで、利用できるとは限りません。
仕事や学校の情報を持ち出さない
情報モラルは、個人のSNSだけに関係するものではありません。
学校や会社では、
顧客情報
生徒や従業員の情報
未公開の商品
会議資料
契約内容
パスワード
売上や経費
内部の写真
などを扱います。
面白い出来事があっても、許可なくSNSへ投稿してはいけません。
画面の写真を投稿したとき、背景へ顧客名やメールアドレスが映り込む可能性もあります。
自分が作成した資料であっても、組織の情報を自由に公開できるとは限りません。
ゆめり
「仕事の愚痴を書いただけでも、会社の秘密が伝わる場合がありそうです」
オール
「はい。具体的な名前を書いていなくても、日時や場所、写真から分かることがあります」
公共の場所では画面や会話に注意する
電車、飲食店、共有スペースなどでは、周囲の人から画面を見られる可能性があります。
また、オンライン会議の声が周囲へ聞こえる場合もあります。
外出先では、
重要な資料を開かない
画面を周囲から見えにくくする
席を離れるときは画面をロックする
機密情報を声に出さない
端末や資料を置き忘れない
といった行動を心がけましょう。
困ったときは証拠を残す
誹謗中傷、なりすまし、脅迫、しつこい連絡などの被害を受けた場合、すぐにすべてを削除すると、あとから状況を説明しにくくなることがあります。
安全を確保したうえで、
投稿のスクリーンショット
アカウント名
投稿のURL
投稿日時
メッセージの内容
相手とのやり取り
被害の経過
などを保存します。
その後、サービスの通報機能、学校や勤務先の相談窓口、法務省の人権相談、警察など、状況に合った場所へ相談します。法務省は、インターネット上の誹謗中傷を含む人権問題について、電話やインターネットなどの相談窓口を設けています。 (法務省)
ブロックやミュートは逃げではない
嫌がらせをする相手と、無理に話し合い続ける必要はありません。
サービスに用意されている、
ブロック
ミュート
コメント制限
通報
公開範囲の変更
などの機能を使いましょう。
相手を説得しようとして反応を続けると、被害が広がることもあります。
自分だけで解決しようとせず、信頼できる人へ相談してください。
緊急の危険がある場合は、安全な場所へ移動し、警察などへ連絡します。
被害者を責めない
トラブルの話を聞いたとき、
「なぜ投稿したの?」
「なぜ相手を信じたの?」
「無視すればよかったのに」
と言いたくなるかもしれません。
しかし、被害を受けた人を責めると、相談しにくくなります。
まずは、
話を聞く
安全を確認する
証拠を保存する
必要な相談先を一緒に探す
本人の希望を確認する
ことが大切です。
インターネットとの距離も管理する
情報モラルには、他人への配慮だけでなく、自分の生活を守ることも含まれます。
SNSやゲームを長時間使い続けると、
睡眠時間が減る
勉強や仕事へ集中できない
食事中も通知が気になる
他人と自分を比べ続ける
怒りや不安から離れられない
ことがあります。
利用時間を決める。
寝る前は通知を切る。
食事中は端末を置く。
不快なアカウントをミュートする。
こうした行動も、自分を守る情報モラルです。
ゆめり
「たくさん使えることと、上手に使えることは違うんですね」
オール
「はい。自分で使う時間や目的を選べることが、情報を使いこなす力です」
情報モラルは「発信しないこと」ではない
トラブルが怖いからといって、何も発信できなくなる必要はありません。
インターネットには、
自分の作品を届ける
知識や経験を共有する
離れた人と交流する
助けを求める
新しい考え方に出会う
社会の問題へ意見を伝える
という大きな可能性があります。
大切なのは、
自由には責任が伴う
ということです。
自分の表現を大切にしながら、相手の人権、個人情報、作品、生活も大切にします。
デジタル市民として行動する
インターネットは、現実とは切り離された別世界ではありません。
画面上で行ったことも、現実の人、仕事、学校、社会へ影響します。
情報社会の一員として、
情報を確認する
相手を尊重する
権利を守る
自分の行動へ責任を持つ
被害を広げない
困っている人を支える
必要なときに相談する
ことが求められます。
このように、デジタル技術を使って社会へ参加する人を、デジタル市民と表現することがあります。

今日のまとめ
今回のポイントは八つです。
一つ目。
情報モラルとは、情報社会で自分と相手を守りながら、適切に行動するための考え方や態度です。
二つ目。
匿名であっても、相手を傷つける投稿や違法な行為の責任がなくなるわけではありません。
三つ目。
投稿した情報は、スクリーンショットや転載によって残る可能性があるため、公開前の確認が重要です。
四つ目。
写真や文章を投稿するときは、自分だけでなく、写っている人や関係者の個人情報にも注意します。
五つ目。
偽情報や誤情報を拡散しないために、発信元、日時、根拠、公式発表などを確認します。
六つ目。
ネット上の知り合いが、プロフィールどおりの人物とは限りません。個人情報やお金を求められた場合は、慎重に判断します。
七つ目。
誹謗中傷や嫌がらせを受けた場合は、証拠を残し、ブロックや通報を利用して、信頼できる人や相談窓口へ相談します。
八つ目。
情報モラルは発信を禁止するものではなく、安全に表現し、交流し、社会へ参加するための力です。
インターネットでは、指一本で情報を世界へ届けられます。
その便利さと同じだけ、私たちの言葉や行動には影響力があります。
投稿する前に、少しだけ立ち止まる。
分からない情報を、すぐに広げない。
画面の向こうにいる相手を、一人の人間として考える。
その小さな判断が、自分と相手を守ります。

1分ワーク
次の投稿を、SNSへ公開しようとしている場面を想像してください。
「今日は旅行中!
家には日曜日まで誰もいません。
宿泊先はこのホテルです!」
この投稿に含まれる危険を、三つ探してみましょう。
考えられる例は、
自宅を留守にしている期間が分かる
現在いる場所が分かる
今後の行動を予測される
一緒にいる人の情報が伝わる
写真の背景から部屋や位置を特定される
などです。
次に、この内容を安全に発信する方法を考えます。
たとえば、
旅行が終わってから投稿する
宿泊先の名前を出さない
自宅の留守を知らせない
写真の背景や位置情報を確認する
という方法があります。

ミニクイズ
問題
SNSで見つけた驚くような情報を共有するとき、最初に行う行動として最も適切なものはどれでしょうか?
A.多くの人に早く知らせる
B.内容を読まずに再投稿する
C.発信元や根拠、公式情報を確認する
D.自分の意見を事実として付け加える
答えは、Cです。
情報を共有する前に、誰が発信したのか、いつの情報なのか、根拠があるのか、公式発表や別の信頼できる情報源でも確認できるかを調べます。
拡散されている回数が多くても、正しい情報とは限りません。

次回予告
次回の講義18は、
「企業活動と経営戦略」
です。
会社は、何のために活動しているのでしょうか。
利益を得ることだけが、企業の目的なのでしょうか。
企業理念、経営資源、ステークホルダ、経営戦略など、企業が進む方向を決めるための基本を学びます。
ITを導入する前に、
「会社は何を実現したいのか」
を考えることが、なぜ重要なのでしょうか。
企業活動と経営の全体像を、一緒に見ていきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
講師は、オール・ドメディア / Owl Dmedia。
生徒は、ゆめり・りろりろ / Yumeri Riroriroでした。
次の講義で、また一緒に学びましょう!
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