🖋️機材のはなし📸 土台編 その3
システムを完成させた5万円
前回ご紹介したSachtler FSB 6 Mk II。
FSB 8 Mk IIとの価格差は約5万円。
私は、その5万円を雲台の上位モデルではなく、アルカスイス化に使いました。
でも実は、このカスタムはFSBを購入した後に思いついたものではありません。
アルカスイス化できることが、FSB 6 Mk IIを選んだ理由の一つだったのです。

超望遠レンズをもっと便利に使いたい
この話は、カワセミ撮影を始める前まで遡ります。
当時の私は、山で野鳥撮影を楽しんでいました。
そこで考えていたのが、
「超望遠レンズをもっと便利に持ち運べないだろうか。」
ということでした。
長時間歩く山では、首掛けストラップだけでは負担が大きい。
もっとスマートで、安全な方法はないだろうか。
そうして調べている中で出会ったのが、LeofotoのQDシステムでした。
アルカスイス三脚座とストラップをワンタッチで着脱できる。
動画を見た時は、
「これ最高じゃん!」
そう思いました(笑)
でも、預ける機材は200万円を超える
便利そう。
それだけなら、その場で購入していたかもしれません。
でも私が預ける機材は、200万円を超えるシステムです。
だから国内の情報だけでは終わりませんでした。
海外のレビューまで徹底的に調べました。
すると、国内ではあまり見かけなかった落下に関するレビューも見つかります。
もちろん、使い方や組み合わせなど様々な要因があると思います。
それでも私は、
「少しでも不安が残るなら選ばない。」
そう決めました。
便利さよりも、私が優先したかったのは信頼性だったからです。
本家はないの?
とはいえ、QDシステムという発想そのものは本当に素晴らしいと思いました。
だったら、
「本家はどこなんだろう?」
そう思って調べ始めます。
そこで辿り着いたのが、MAGPULでした。
もともとは銃器用として開発されたQDシステム。
人の生死に関わる過酷な環境での使用を前提とした、長年の実績を持つシステムです。
さらに調べていくと、このMAGPULのQDシステムを採用し、自社の三脚座やカメラプレートへ展開しているメーカーがあることを知りました。
それが、Kirkと**Really Right Stuff(RRS)**です。
Kirkという答え
RRSも非常に魅力的なメーカーでした。
ですが国内代理店がなく、何かあった時のサポートを考えると私には少しハードルが高い。
一方でKirkは、スタジオJINさんが国内代理店として取り扱っていました。
さらに調べていく中で、一脚用雲台MPA-2の存在も知ります。
山での野鳥撮影を考えていた私には、とても魅力的なシステムでした。
QDシステム。
アルカスイス。
そして一脚。
すべてを一つのシステムとして考えられる。
これが私とKirkとの最初の出会いでした。
その後、MPA-2は一脚と一緒に導入しています。
カワセミ撮影でも考え方は変わらなかった
その後、本格的にカワセミ撮影を始めることになり、三脚や雲台を一から選ぶことになります。
最後まで悩んだのは、LibecとSachtler FSB 6 Mk IIでした。
価格。
国内メーカーという安心感。
正直、途中まではLibecに気持ちが傾いていました。
ですが、私の中にはすでにKirkというシステムがありました。
そしてスタジオJINさんでは、FSB Mk IIをKirkクランプ仕様へアルカスイス化できることを知ります。
その瞬間、
「私が選ぶならFSBだ。」
そう決めました。
雲台単体ではなく、
システム全体で考えた時、私の答えはFSB 6 Mk IIだったのです。
システムは完成した
施工はスタジオJINさんへお願いしました。
FSB Mk II専用のベースへ交換し、Kirk製アルカスイスクランプを装着。
さらにレンズ側もKirk製三脚座。
ストラップはMAGPUL。
こうして、一つの思想で統一したシステムが完成しました。



忘れられる高性能
私が機材を選ぶ基準は、スペックだけではありません。
Gitzo。
Sachtler。
Kirk。
MAGPUL。
メーカーは違っても、選んだ理由はすべて同じです。
信頼性。
撮影中に、
「落ちないかな。」
「緩まないかな。」
「壊れないかな。」
そんなことを考え始めた瞬間、私の集中力は途切れてしまいます。
だから私が求めているのは、
忘れられる高性能。
撮影中に機材の存在を忘れられること。
気にならないこと。
邪魔をしないこと。
まるで自分の手先のように動いてくれること。
それが、私にとって本当に優れた機材です。
だから私は、このシステムを選びました。
次回は、このシステムを支えるKirkについて、もう少し詳しくお話ししたいと思います。
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