推し活を休みたくなった夜に──離れることは負けじゃない
1. 推し活に疲れた…そう感じた自分がちょっと嫌だった
あんなに夢中になっていたのに、最近なぜか心がザワついて、
ふと「もう疲れたな」と思ってしまう夜があります。
毎日SNSを覗いて、推しの新しいお知らせを待ち、
推しの言葉や表情に一喜一憂していた頃の自分は、
どこにいってしまったのだろう。
そんなふうに、急に自分の「好き」が遠ざかってしまった気がして、
胸の中にぽっかりと穴があいたような感覚になること、ありませんか。
推し活は、私の日常に小さな魔法をかけてくれる存在でした。
仕事や家事で疲れた夜、
子どもの寝かしつけが終わってやっと一息つける時間。
スマホの中で推しが笑っているだけで、
「よし、明日もがんばろう」と思えた日々。
その全部が私の心の支えで、
毎日がちょっとだけ色鮮やかに見えていました。
けれど、いつの間にか
SNSを開くのがしんどくなったり、
推しの配信やイベント情報に胸がときめかなくなったり。
「また新しいグッズか…」
「今回はスルーしようかな」
なんて思ってしまう自分にどこか罪悪感を感じて、
「私、ファン失格なのかな」
と自分を責めてしまう夜も増えていきました。
特に、40代という今の自分。
家族や仕事、自分自身の体力や体調も変わってくる中で、
好きの熱量をずっと同じまま持ち続けることの難しさを、
身にしみて感じるようになったのかもしれません。
推し活仲間は今日も元気に盛り上がっているのに、
私は何も感じなくなってきている…
みんなと同じように夢中になれない
自分がどんどん嫌いになっていく。
SNSでは「推しは一生推し!」
なんて明るい言葉があふれているのに、
その輪の外側で、ぽつんと座り込んでいる自分が、
なんだかとても情けなくて。
画面越しに推しの姿を見ることさえ、
どこか遠い世界の出来事のように感じてしまう夜もありました。
2. 「推し活を休む」ことは悪いことじゃない
そんな夜に、私はひとつの決意をしました。
「いったん、休んでみよう」
これまでずっと、
何があっても推し活は続けていなきゃいけないと思い込んでいました。
でも、よく考えたら好きの形はひとつじゃないし、
いつだって「離れる」自由も、「戻る」自由もあるんです。
推し活は人生の全部じゃない。
もちろん毎日が推し色で彩られていた時期も愛おしいけれど、
好きの気持ちがちょっと薄れてきたなら、
それは悪いことじゃなくて、
あなたの心が「少し休憩したいよ」と
そっと教えてくれているサインなのかもしれません。
推し活から離れる決意をしたとき、
最初はやっぱり怖かったです。
「ここで一歩引いたら、もう二度と戻れないかもしれない」
「推しに対して冷たい人間になってしまうんじゃないか」
そんな不安に何度も押しつぶされそうになりました。
だけど、思いきってSNSや配信から距離を置いてみると、
意外にも、心がすうっと軽くなる瞬間があったのです。
夜寝る前にスマホを置いて、
ゆっくりと深呼吸する時間。
何もしないでボーッと空を眺めてみたり、
今まで手を伸ばさなかった本を開いてみたり。
「推し活がない夜も、こんなに静かで、
自分の心の声がよく聞こえるんだ」
そんな新しい発見が、じわじわと広がっていきました。
私たちは、推し活は常に全力でなくてはいけないと
思い込みがちです。
でも、自然の四季に春夏秋冬があるように、
私たちの「好き」にも必ず季節の波がある。
春のように熱く、夏のように盛り上がり、
やがて秋になり、冬を迎える。
何かを一度手放すことで、
また春がやってくることもある。
3. 「私だけが置いていかれる」不安に向き合う
推し活から距離を置くことを決めた夜。
私が一番苦しかったのは、
「私だけが置いてけぼりになるんじゃないか」
という不安でした。
SNSを見れば、
今日も誰かが現場に行き、推しから素敵なレスをもらい、
「今日も最高の1日だった」と楽しそうに投稿している。
私が休むことで、
どんどんみんなの輪から外れてしまうんじゃないか。
「もう戻ってこれないかも」と怖くなる気持ち。
でも、少し時間が経ってみて気づいたことがあります。
推し活仲間もみんな、実はそれぞれに
ペースや季節の波があるんです。
忙しくてしばらく現場から離れる人
家族の事情で配信を見られない時期がある人
「なんとなく最近、熱が下がった」とこぼす人
誰もが一度は休みたい夜を経験している。
そしてそれを責める人なんて、
本当はいないのだということ。
私たちが思っている以上に、
「ずっと変わらず応援し続けている人」なんていない。
みんなそれぞれのタイミングで休みとリスタートを
繰り返しながら、推し活を続けている。
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