書くことをやめなかった私は、ちょっとした魔法にかかっていたのかもしれない
私は一度、WEBライターをやめたことがあります。
理由はシンプルで、体も心もすり減ったからです。
単価がとても低く、時間だけがどんどん減っていく。
気づけば、腰を痛め、寝ても疲れが取れず、限界でした。
それなのに、なぜまた私はこうして「書いて」いるのか?
その理由を考えていたとき、ふと昔のある出来事を思い出しました。
もしかすると私は「魔法」にかかっているのかもしれません。
自己肯定感が低い子ども
小さい頃の私は、自信がない子どもでした。
背が低くて、体力もない。
学校に行くだけで、へとへとになっていたほどです。
友だちからも「ちいさいね」「体よわいね」と言われ、
「私には何もない」と思っていました。
足が速い子、頭のいい子、強い子。
まぶしくて、本当にうらやましかった。
夏の読書感想コンクール
そんなある夏の日。
小学校の読書感想文の宿題が出ました。
「コンクールに出すから、まじめに書くように」と先生。
クラスのみんなはやる気なし。
私も、読書は好きでも感想文は苦手でした。
でもその年の本は、たまたま私の好きなジャンルだったのです。
たしかファンタジーものでした。
私は夢中になって読み、熱く語るように感想を書きました。
「主人公がなぜそうしたのか?」
「自分ならどうするか?」
「現実におきかえると?」
今思えば、オタクが語るような文章だったと思います。
書き終えたあと「これを出すのはまずいかも…」と迷いました。
長すぎるし、まじめに書きすぎたし、浮いてるかも。
でも、書き直すのが面倒でそのまま提出しました。
先生は「いっぱい書いたな」と笑っていました。
初めての賞と、先生の一言
それから1か月ほどたったころ。
読書感想文が、コンクールで入賞していたことを知りました。
びっくりしました。
それまで賞なんて、一度ももらったことがなかったのです。
先生は、こう言ってくれました。
「読んだけど、おもしろい文章だったよ。」
私はその一言が、ずっと心に残っています。
どこがどうおもしろかったのかは、正直よくわかりません。
でも、自分が書いたもので「誰かが楽しんでくれた」
それが、うれしくてたまりませんでした。
たぶん私は“書く魔法”にかかっている
それから20年以上たった今でも、
ふとした瞬間にこの記憶がよみがえります。
世界には、私よりも文章がうまい人が山ほどいます。
でも、私には「おもしろい」と言ってくれた人がいた。
「あなたの文章が好き」と言ってくれた人がいた。
それは、まるで小さな魔法のようでした。
もしかすると、呪いのようなものかもしれません。
私の考えたことを「すき」と言ってくれる人がいた。
その時の飛んでいってしまうような気持ちを、忘れられない。
だから私は、また書いてしまうのです。
あなたが書く理由はなんですか?
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
あなたはどうして、書いていますか?
もしよかったら、こっそり教えてください。
あなたの1日が素晴らしいものでありますように。
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