海老とはんぺんを、くるりと巻いた日のこと
今日は春巻き弁当である。春巻きと聞くと、なんだか気合いの入った響きがするが、実際にやっていることは「皮で包んで、くるりと巻く」だけなので、思ったほど大変ではない。
料理というのは、名前が立派なだけで中身は地味、ということがよくあるが、春巻きもその仲間なのだと思う。

中身は海老とはんぺんである。はんぺんを叩いて、海老を刻んで混ぜる。これがまた、ふわふわとした白い塊になって、見た目はちょっと頼りない。
こんなものが本当に春巻きの具になるのだろうかと、毎回少し不安になる。けれど皮にしそを一枚のせて、その上にぽってりと具をのせ、対角線に折って、両端を折って、くるくる巻いていく。

この「くるくる」の作業は、なぜか無心になれる。台所で一人、無言で巻いている自分を想像すると、ちょっと面白い。
揚げるのではなく、揚げ焼きにする。フライパンに油を薄く敷いて、弱火でじっくり。強火にすると皮がすぐに焦げるくせに中はまだ生、という悲しい結果になることを、私は経験から知っている。

弱火というのは、待つことに耐えられる人間にしかできない調理法だと、いつも思う。私は待てない人間のはずだが、春巻きの前だけは妙に辛抱強くなる。

焼き上がった春巻きは、しその緑がうっすら透けて見えて、なかなか綺麗だった。割ってみると、海老がぷりぷりしていて、これは想像以上の出来である。

はんぺんのふわふわさと海老の弾力が、ちゅうど良く混ざり合っている。自分で作ったものを「美味しい」と思うのは、なんだか少し照れるが、本当に美味しいのだから仕方ない。

たまご焼きと、ししゃもの青海苔焼きも添えた。ししゃもは青海苔をまとわせて焼くだけなのに、それだけで「手をかけた感」が出るので、地味に頼りになるおかずである。
たまご焼きは、もう何百回と作っているはずなのに、未だに「今日のは綺麗にできた」「今日のはちょっと歪んだ」と一喜一憂している。二十年もやっていて、いまだに一喜一憂できるというのは、ある意味才能なのかもしれない。

弁当箱に詰めて、ふたを閉める。これでよし、と思う。春巻きは少し場所を取るが、その分、見た目の満足感は高い。
夫は今日も完食した。感想はない。
最後まで読んで頂きありがとうございます😊
🍱 今日のお弁当メモ
• 海老とはんぺんの春巻き(しそ入り・揚げ焼き)
• たまご焼き
• ししゃもの青海苔焼き
• ごはん
