4月の読書予定 3月の反省会議
4月の読書予定を立てたい。
以前、3月の読書予定ということを書いて、予定通りには全然読めなかった。
エッセイを少し読んで、エッセイの書き方というものは書けたけれど、読むのはそれでいいかなという感じにしてしまった。
ミステリもやっぱり読めなくて、ミステリは必ず破綻しているから、破綻させない演者に自分もならなければならなくて、私は彼らと同じような演技力がない自分を見つけるだけになる。
ミステリについては読めるようになるための分析はしたい。何か書きたい。
ギリシア悲劇などは全然手が付かなくて、繋がりで呉茂一『ギリシア神話 上下』 新潮文庫 を新しく買っただけになった。家にたくさんあるギリシア関係の本は積まれたままだ。
ギリシア悲劇を読むのは、一種の教養的圧力からだから、読まなくてもいいようなものだけれども、一応押さえておくのが大人だろうという、酷く弱い動機だ。
ミステリなら事件も起こらない。
ギリシア悲劇は参照され過ぎて、読む前からすでに読んでいるようなものだ。
ギリシア神話に伸びる手が、ついつい、日本の古典を読む方が先だろう、という思考に肘を掴まれる。
源氏の宇治十帖を読まないという、ありがちな結末を私も共有しているから、源氏を最初から最後まで読むというのが、ギリシア古典に優越するものかもしれない。
バフチンはこの前の、モーム『世界の十大小説』を4頁読んで書いたようなことが起こるので、
対象化する力がバフチン以上のものになって、バフチンはその中で語っているように見えるので、真剣に読むことが難しくなっている。
少し時間を置いてから読みたい。
独白のような羅列になったけれど、4月の方針としては
何か楽観的な物でも読もうか
先日図書館に行って、ニーチェ『道徳の系譜学に向けて』 講談社学術文庫 を見つけた。
ニーチェは悲観論みたいに言われることがあるけれど、私にしてみると楽観的な狂者で、春にその辺をふらついている人物に思える。
というのは、ニーチェは神を否定したり殺したりしているけれど、実際には神という論理の中で、神に縋って神を否定している。神が存在するということでなければ、それを措定していることでなければ、自分の論が強まらないような語りに終始している。頭がそういう風に働いて、ご飯を口元に運ばれながら文句を言う小学生のように見えてくる。
これは微笑ましくもある。
こんなことを言うと怒られそうだけれども、その姿は幸せなペシミズムと呼べるようなものだろう。行き着く先も、批判する先も、常に用意されている。これは幸せの変形のように思える。
私もその幸せをお裾分けしてもらいたいように感じる春という気がする。
『道徳の系譜額に向けて』は新訳なので、既訳と比べてみたい。
それからやっぱりミステリについてのものを何か読みたい。
ミステリの演技はまだ私には難しいから、座談会のようなものを読んでみる。
またはミステリについて書いたエッセイのようなものでも読んでみる。
ぱっと目に付くところに、丸谷才一などがあるけれど、
丸谷才一は知識としてはかなり信頼している。
分野の関係性を既存の知識から整理するようなときには重宝する。
知識の保存庫人間としては、文学などの分野で殆ど日本のトップだったかもしれない。
ただし、彼の審美眼が人に優越して見えるのは、その知識量があるということ自体が、彼の論理を下支えしているので、彼が作品を書いたときには良いものになっていないと私は思う。
知識がある人が偉い、学力がある人が偉い、などの教養と説得力が一致している世界でこそ力が発揮されるというか、そういう力があると認められるもので、王様の椅子に座っているから王様だ、と認識されるようなやり方で、彼は地位を得ているように思える。王様を保証しているものは、社会の風潮ということになる。
とにかく、
ニーチェのように楽観的なもの
ミステリのエッセイや座談会
源氏の宇治十帖
後は何か、多くの人が興味を持っているようなもの
これらを読みたいかな。
ああ、それと文章が荒れて来ている気もするから、やっぱり川端や志賀直哉を読んで、少し整えたいかも。
ミステリというと、多くの場合、私の頭は安吾を思い出させて、彼が暑い夏に7度も10度も水風呂に浸かりながら、歯が痛いと言って、「不良少年とキリスト」を書いた夏を思い出す。夏と水風呂と歯痛とは同時であったかは全然わからないけれど、それがミステリという連想とくっついていることで、私はやはりこれは緩いものだという気がしている。
安吾は何かを突き詰めた様な文章を書けなかった。知的だと思われたことはあっただろうけれど、俗人的だった。その人がミステリ好きだったことで、どうしてもミステリの破綻を演じられない自分との距離を見てしまう。
川端や志賀からの反対の距離で、ミステリを読みづらくさせているイメージがある。
独白というか羅列になったけれど、とにかく4月は、何か本を読み終えて報告/独白したい。
頭を入れ替えないと、誰かと取り換えないと、かなり難しいのではないか。
この頭を腕に抱えながら、本を口に咥えながら、なんとか読み進めようと思う。
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