脳外科医の彼が、急に距離を詰めてきた日。
続編ですので、初めての方はこちらからお読みください🙇♀️
彼と初めて会ってからすぐに特別な感情を持つことはなかったけれど、毎日のLINEは続いていた。
彼は本当にマメな人で、寂しがり屋なのかわからなかったけれど、たわいもない話にずっと付き合ってくれた。
そんな時、ふと彼が元カノの話をし始めた。
3年程付き合っていたけど、彼女が転勤になり会えなくなるから振られてしまったとのこと。
それが精神的にきつくて3日程眠れなかったと打ち明けてくれた。
可愛いところもあるんだなぁ、とホッコリ。
そこで
「ゆりさんはどんな人がタイプなの?」
と聞かれてドキッとしてしまった。
そう言えば、私は自分のタイプの男性について考えた事がなかった。
バチェラーデートとかやってみたりしたけれど、外資系コンサルの彼との別れて、ハイスペックな男性というよりパートナーとして対等に向き合って気持ちを伝えてくれる、そんな人がいいのかなとぼんやり考えていた。
今LINEをしているこの彼も十分ハイスペックではあるけれど、こうしてずっと話をしているのは心のどこかで安心感を求めているからなのかな。
でも彼とはチャットアプリで出会ったし、私以外の女性にアプローチをしているのも見てしまった。
恋愛モードを仕掛けられても、信用できなかったから「優しい人かな〜」なんて適当に答えた。
そこに一瞬の緊張が走る。
「それ本当?」
さすが、彼は鋭い。
でもまだ私は心の内を見られたくなかった。
「俺はゆりさんと話してるの楽しいし、LINEが返って来なくなると不安になるよ。」
ちょっと待って。急に距離詰めてこないで。
私は恋愛対象ではなく、「推し」ではなかったの?
自覚はなかったけど、もしかしたらどこかで彼の恋愛スイッチを入れてしまった瞬間があったのかもしれない。
毎日「おはよう」から「おやすみ」までやり取りする関係って友達以上なのかな?
でも仮に本当に想い合う関係になったとしても、夜勤や緊急オペで呼び出される彼との関係は普通の会社員である私にはとても想像出来なかった。
彼はいったいどう言うつもりなんだろう…。
恋愛の始まりは、マッチングアプリでもチャットアプリでもなんでもいいのかもしれない。
彼もチャットアプリを始めたのは軽い気持ちだったと思う。
たまたま出会ったのがチャットアプリなだけ、そう言う可能性もある。
でも「好き」とか「付き合って」って言われた訳じゃない。
「私も先生と話してるの楽しいよ」と無難な返事をして、恋愛モードから友達モードへと空気を切り替えた。
ずっとこんな穏やかな関係が続けば良いなと、
この時はそう思っていたのでした。
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