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未完成の自宅&美しすぎる物語『ベル・カント』|2026年6月22日(月)

朝、設計事務所と工務店の人が二人連れでやってくる。本来は去年の10月に完成しているはずの、家のお風呂場だの家具の設置だの、残工事のスケジュールを立てるための下見で。

1月にも一度来ていたけれど、それから全く何の進展もなくて、弁護士をたてて散々催促した結果、とうとうこれ以上対応がなかったら通報します、という段階になってやっと重い腰を上げ、再度下見をさせてくださいという事になった。

まだ終わっていない箇所が複数あるので、結局全てを確認するのに二時間くらいかかった。今回は全て録画させて頂きますと断って、確認している姿も全て記録にとって、これ以上遅れないように対応するつもりではあるものの、すでに期限から8ヶ月が経っているので本当にこれが完成する日が来るのだろうか、とこちらも半信半疑状態。

確認した内容をまとめ、撮った動画をクラウドにあげて、弁護士にメールしなければと思いつつ、対応後は気が滅入ってしまって後回しにしてしまう。怒る方の被害者だってエネルギーが必要だ。とかくこの負のエネルギーというのは心が削られるし、本当に早く解決してしまいたい。

家がなかなか完成しないというのは友達にいうとものすごく同情されるけれど、結構同じような話はあるみたいで、家を建てたりリフォームしたことがある人は何かしらトラブルがあるらしい。私たちは自分達で催促したり、毎回嫌な思いをさせられることにうんざりしてしまったり、最終的には何かしらの落とし前をつけてつけてもらいたい気持ちもあって弁護士を雇ったけれど、皆泣き寝入りしてしまうみたいだ。だから業者の方も、適当に対応して何の危機感もないのだろう。家なんて人生で1回あるかないかの買い物にこんな対応をされて、泣き寝入りなんて私には考えられないけれど。

午後は気を取り直して『ベル・カント』の続き。予定が狂ってしまったテロ計画により、副大統領の豪邸に監禁される人質達とテロリストの少年達。国際的なオペラ歌手ロクサーヌの歌声を通じて心の殻がしだいに崩れていき、人間同士の交流が生まれ始める。様々な立場や国籍の人たちが、だんだんと同じ人間として向き合っていく過程が描かれる。

正直、筋書きも、設定も、文体も、登場人物も、私にはちょっと美しすぎる物語だなと思いながら読んでいた。どの登場人物も魅力的で、読者はどんな悪役でも許してしまうし、もっと違う選択をしていれば幸せになれたのにと思い続けてしまう。実際に少年テロリストなどに会ったらそう思わざるを得ないのだろう。生まれた環境で決定的に人生が決まってしまう残酷さ。
結末は、とてもショッキングな展開で胸を打たれた。

素晴らしい物語だったけれど、個人的にはもっと人間のドロドロとした汚い部分が芯に見え隠れする作品が好きだ。

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