エッセイ📕天才少年・天然少女🤯
「もーやん!ヒィ~ヒィ~ツッ!」
そう、小学生の頃の私の頭は欧陽菲菲(オーヤン・フィーフィー)さんの代表曲〝ラヴ・イズ・オーヴァー〟のレコードジャケットのような状態。
けしてオーバーに言ってる訳ではなく、泣く子も黙るくらいの天然パーマだった。
小さい頃はサラサラストレートヘアーだったのに。なんでこんな髪になっちゃったの?神さまのイジワル!と恨んでみたり
教室の後ろからまっすぐ黒板を見ず、まっすぐな黒髪を見つめては、〝きれいやなぁ。いいなぁ…〟なんてうっとりしたり、羨ましがったりなんかもしていた。
そんなある日、同じクラスのヤンチャな男子。通称〝シーモン〟と、ケンカというほどではないが、小学生あるあるのような言い合いをしていたら
突然、彼が私に向かって
「天然くるくるラーメン頭!!」
と、言い放った。
〝てっ、てっ、天然くるくるラーメン頭!?〟
ガーン!
ズドーンッ!!
ビリビリビリ〰️ッ!!!
その瞬間、命名されたばかりの私の天然くるくるラーメン頭に隕石が激突し、身体中に稲妻が走るような感覚を覚えた。
〝な、なんてリズミカル!
かつ、的確な比喩表現…。
一度聞いたら忘れられない。
ううん、私は一生忘れないっ!〟
ただのヤンチャな男子なんかじゃない!
シーモンは天才少年だったんだ!
こんなすばらしいネーミングを独り占めするなんて
ダメ。ゼッタイ。
覚せい剤を使用せずとも、覚醒した小学生の友を目の当たりにした私は、当時はまだ始まってもなかった
〝ユーキャンの流行語大賞〟
の発表会のように、この天才的なネーミングを、華々しくクラスメイトの前で発表する覚悟を決めた。
〝でも怖い。私にそんな勇気はあるの?〟
「きっとできるさ!イエス!ユー!キャン!」
どこかから、私を励ます声が聞こえた気がした。
当時、授業後には毎日〝帰りの会〟が開かれており、その日にあったいいことや悪いことを自由に発表したり話し合ったりしていた。
発表するなら今しかない!と、意を決した私は胸のドキドキに、時々挫けそうになりつつもまっすぐ挙手し
「今日、シモン君が私のことを
天然くるくるラーメン頭
って言いました!」と発表した。
次の瞬間
〝どっか〜ん!〟
「わっははっはー!」
「ブラボー!」
と、教室中歓喜の渦と化す!
はずだったのだが…
実際は茶化す者さえなく「シーン…」とその場は海底のような静寂に包まれてしまった。
サイテー!
シマッタ!
やらかした!
小学生だからって、みんなでなかよしこよし♪ってそんなにお子ちゃまではなく、良し悪しの判断で大人の対応をしてきたのだ。
残酷にも被告人になってしまったシーモンはそっと立ち上がり
「すぃませんっしたぁ…」と謝った。
違う、そうじゃない!
称賛に値する才能を持つ彼に勝算はなく、私のせいで散々な目に合わせてしまった。
そんなつもりじゃなかったのに、ごめんね…。
その後、時を経て〝縮毛矯正〟と言う救世主に出会った私は
天然くるくるラーメン頭
から
人工つるつるソーメン頭
へと変貌を遂げたのだが、ソーメン頭になった頭の中でもずっと、ラーメン頭と名づけられた瞬間の〝ビリビリ感〟がこびりついて離れないのであった。
名づけの親にも関わらず、卒業後シーモンに会う機会は一度もなかったのだが、二十代半ば頃、私が受付としてお勤めさせて頂いていた小児科の窓口に、なんと!大人&パパになったシーモンが現れた。
「あっ!久しぶりやね…」
驚きとほんの少しの気まずさの中で
〝お久しぶりね〜 あなたに会うなんて〜
あれから〜 何年〜 経ったのかしら〜♪〟
と、
小柳ルミ子さんの名曲が頭の中で鳴り響く中
〝シーモン大人になったなぁ…。しかもパパ!?すっかり立派になっちゃってさ…〟
と、しんみり気分に浸っていると
「全然変わっとらんやん!」
とシーモンに言われてしまった。
「へっ?そりゃないよ!よく見て!!
ラーメンがソーメンに変わったやろ?
少しは私も大人になったでしょ?」
と、心の中で思いつつ
〝天才コピーライター〟
と言う感じではないが
〝天使ベビー〟抱いた
シーモンの幸せそうな姿を見ることができ、元・天然くるくるラーメン頭の私の頭の中は、ストレートに祝福モードでいっぱいであった。
受付のお仕事を通して少しでも〝名づけの親孝行〟できたらいいな!
そんな気持ちでルンルン♪くるくるペンを回し、かわいいシーモンベビーの診察カードを作る私なのだった。
あとがき✏️
なっつかしいなぁぁぁぁ…✨️
名づけ🍜🧑🦱から40年近く❗️❓️
再会からは20年以上の時が経ち🗓️
天然くるくるラーメン頭🍥から
人工つるつるソーメン頭🥢になった後
経年キラキラ春雨頭✨️になりつつあるなんて
人生って本当に味わい深いですね☕💕
シーモンの娘さん👶も今ごろ
きっといいお嬢さん👩になってるんだろうなって想像するのも楽しいもんです🏵️🎶
