【4話】幼馴染みの想いで話(唯と梨紗ちゃん)
これは、唯ちゃんと梨紗ちゃんが、中学生か高校生の時の話です。
梨紗ちゃんの髪留め
「髪留め切れちゃったわ 予備もないわ 唯 持ってる」
「ちょっと聞くけど 梨紗ちゃん」
「なによ」
「唯はショートカットだよ 唯の髪の長さで髪留めいると思う」
「いらないわね」
「それで髪留め持ってると思ったの」
「思わないわよ」
「じゃあなぜ聞いたの」
「もしかすると思ったからよ」
「もしかするという言葉は 唯にはないよ」
「小さい可能性に賭けたのよ」
「大きな可能性すらないのに 小さい可能性なんて唯にはないよ」
「困ったわね このままでもいいんだけど 留めてないと なんか落ち着かないわね」
「もし唯が髪留め持ってたら どうした 梨紗ちゃん」
「そうね パフェでも御馳走したわよ」
「そうなの」
「そうよ」
「ハイ 梨紗ちゃん 髪留めだよ パフェ御馳走になるよ」
「・・・それ どうして持ってるのよ」
「こういう事もあるかと思って 持ってたんだよ」
「いつから」
「1年ほど前からだよ」
「これからも髪留め 持ってるってこと」
「それは分らないよ 梨紗ちゃんの心がけ次第だよ」
「分ったわ パフェは御馳走するわよ でもこれからは予備の髪留め三本以上持つようにするわよ」
「りっ 梨紗ちゃん それじゃあ唯の計画が台無しに・・・」
「そんな唯の計画なんて知らないわよ サッサとパフェ食べて帰るわよ」
「かっ 髪留めは 梨紗ちゃんの髪留めは唯が 梨紗ちゃーん ちょっと待つんだよー」
まあ、唯ちゃんという人は、この様なことに労力は惜しみません。
普段は、なるだけ面倒なことは、やらない、関わらないことを、心がけているのにです。1年前から用意周到に計画していた、この様な戦略的なことを、もっと有意義なことに活かせなかったのでしょうか。いえ、愚問です、唯ちゃんにとっては、これが凄く有意義なことだったのですから。
