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7/18(土)ミニセミナー「お母さんの心が軽くなる不登校対応 学校との上手な付き合い方」を開催しました!

「子どもが学校に行けなくなってしまった…」
「毎朝の欠席連絡がつらい」
「学校の先生にどう相談すればいいのか分からず、連絡するだけで胃が痛い…」

お子さんが行き渋りや不登校になったとき、多くの親御さんが「学校との関わり方」で深く悩まれます。

長年、小学校の通常学級や特別支援学級、児童福祉施設などで子どもたちと向き合ってきた「こどもコンパス」の木原さんをお呼びして、学校の本音、頼り方のコツ、具体的なアプローチ手順などを詳しくお話ししていただきました。

不登校の段階を知ると、心が楽になる

不登校には大きく4つの段階があると言われています。

・初期段階(行き渋り期):朝の準備がスムーズでなくなり、学校への不安が出始める時期
混乱期:登校と欠席の繰り返し、朝のやり取りが最もストレスフルな時期
慢性期:学校への関わりが減少し、家での生活リズムや過ごし方が中心になる時期
回復期:学校に戻ってみようという気持ちが出始める時期

そして、親の心情にも同じような段階があります。ショックや否定、焦り、諦めと受け入れ……時間とともに心が変わっていくのは自然なことです。

この記事の最後に、NPO法人 D.Live様提供の不登校の段階について、図を載せているので、ぜひ参考にしてください。

大事なのは、今どの段階にいるかを認識することです。 初期段階と慢性期では親の対応も違ってきます。それぞれの時期に親が自分の心を整理できれば、子どもへの接し方も自然と変わります。
また、段階によって良い支援・悪い支援があります。親と子供が同じ方向を向いて歩めるヒントになります。

誰に相談する?「学校の職種」とアプローチの順番

学校には思った以上にたくさんの職種がいます。不登校について相談するとき、「誰に相談するか」が実は大切です。

まず知っておきたい6つの職種

・担任の先生
 特徴:クラスのルールや日常の指導を決定
座席の配置、宿題の量、漢字ノートの書き方など、担任の裁量で柔軟に変えられる部分が多くあります。
 相談例:日常のクラス活動や学習に関する悩み
宿題が負担、席替え、給食、友達関係、教室内での出来事など。

・養護教諭(保健室の先生)
 特徴:配慮が必要な子の「第二の居場所」を提供
朝が弱く教室に入りにくい子、不登校傾向の子、身体症状を訴える子のエネルギー回復を支えます。担任とは違う視点で子どもを見ています。特に高学年では、男性の担任より話しやすい存在になることも。
 相談例:心身の健康や女の子特有の悩み
保健室での面談同席のお願い、異性に関する悩みなど。
<ポイント>
「保健室は1時間までと校長に指示されている」という学校もあります。これは子どもにとって辛くなることがあるため、保健室登校は確認が必要です。

・特別支援教育コーディネーター
 特徴:特別なニーズを持つ子の「正式な窓口」兼「校内調整役」
校内での支援方針を固めるキーパーソンです。保護者相談の窓口となる専門ポジション(どの学校にも必ず1名以上指定されています)
 相談例:発達特性や合理的配慮に関する悩み
特性に関すること、合理的配慮のお願い、外部機関との連携、担任との連携が難しい場合など。
<ポイント>
相談したとき、「特別支援教育コーディネーター」という言葉がすぐに出てくるような学校は、支援体制がしっかりしている証です。

・管理職(校長・教頭)
 特徴:「正式な窓口」兼「校内調整役」
教頭は窓口や全体の調整役、校長は学校全体のポリシーを決めます。特別支援教育や合理的配慮についての知識や研修実績は、担任よりも豊富な場合が多いです。
<ポイント>
校長のカラーが学校を決めます。校長が変わると、前年までOKだったことが、今年はダメになることもあります。

・スクールカウンセラー(SC)
 特徴:心の専門家として、子どもや保護者のカウンセリングを実施
広島市の場合、市内の中学校区に1名配置されています。
<ポイント>
学校に直接言いにくい悩みでも相談できます。また、学校以外の進路のこと、友達関係のこと、親自身の悩みなど、幅広く相談できます。
・小学6年生で相談していたカウンセラーさんが、中学校に上がると同じ人とは限りません。そのため、特に高学年から中学校への移行時には、両校のカウンセラーさんとの連携を取っておくことが大切です。

・スクールソーシャルワーカー(SSW)
 特徴:「外部のサポート」を学校内に繋ぐ役割です。
現在のところ、学校職員が気づいた課題(例:「DV」「虐待」「経済的困窮」など)を学校から繋ぐケースが多いです。
学校以外の居場所(民間など)を知っているのも、SSWの特徴です。学校の枠にとらわれない「福祉・地域」の視点を持つ専門職です。
<ポイント>
「スクールソーシャルワーカーさんに繋いでほしい」という保護者からの直接相談も、今後は増えてくるでしょう。

相談するときの順序

基本的には「子どもや親の味方になってくれる、信頼できる人」に話すのが1番です。わからないときは、「まずは担任から」ボトムアップで相談することをお勧めします。

💡 なぜ担任から? いきなり校長や教頭などの管理職に相談して万が一「NG」が出ると、それ以上上に掛け合えなくなってしまいます。まずは担任やコーディネーターと話し合い、「こうしてみましょうか」と現場レベルで合意を作っていく方が、柔軟な対応を引き出しやすいのです。

ただし、既に管理職と良好な関係ができている場合は、その方に相談するのもいいでしょう。 大事なのは「この人なら子どもの味方になってくれる」と信じられる人を見つけることです。

混乱期の親の工夫—朝の「登校」の連絡をシンプルにする

混乱期(登校と欠席の繰り返し)は、親にとって最もストレスが大きい時期です。特に朝の「今日は行くのか、休むのか」という連絡が負担になります。

学校が本当に知りたいことは「給食」

朝の投稿で親も学校も困るのは、「結局来るのか、来ないのか」がはっきりしないことです。

ここで知っておくと楽になること:学校が朝一番に知りたいのは、給食の数です。

給食には厳密なルール(準備から何時間経つと食べさせてはいけない等)があるため、学校は正午前までに確認したいのです。子どもがショックを受けないようにするため、給食の有無ははっきりしておく必要があります。

親も学校も楽になる工夫

  • あらかじめ「いつ決めるか」を決める

    • 共働きで毎朝やり取りできない場合は、「朝7時に決める」など、あらかじめルールを決めておく

    • 現在はアプリで連絡する学校が多いため、電話より負担は減っています

  • 見通しを共有する

    • 「毎週火曜日は仕事が早く終わるので、その日に1週間分のニュースを伝える」など、コミュニケーションの頻度や形を決める

    • 学校も親も毎日のやり取りを減らせます

  • 投稿できそうなときは「前日に必ず連絡する」と約束する

    • 学校は「休養期に入るのだな」と判断できて、対応を変えられます

    • 親からのアプローチを減らすことで、親の不安も軽くなります

慢性期—家庭のエネルギーを守ることの大切さ

慢性期に入ると、学校からのアプローチが減ります。親は「学校が見放したのでは」と不安になることがあります。でも実は、これは子どもが落ち着き始めた証でもあります。

この時期に親が心配になること

「子どもがゲームやスマホばかりで、勉強をしない」「将来が不安」これはとても自然な心配です。ただ、ここで知ってほしいことがあります。

学習の遅れは、後から取り戻せる

実例があります。中学校にほとんど行かず、小学校の学力のまま高校に進学したお子さんが、後に大学に進学しました。学習や勉強は、その子がやる気になったとき、いくらでも取り返せます。

この時期、最も大切なのは「親の心が軽くなること」です。

  • 勉強について、親が子どもに触れないこと(段階表に書かれていることですが、これが難しい)

  • 家庭の中での親子の関係が安定すること

  • 親の笑顔が戻ること

これらが次のステップへ進むための土台になります。

学校に相談する際のコツ

どの職種に相談する場合も、共通して大切なことがあります。

①「結果」ではなく「家庭の大変さ」を伝える

親御さんは「家での苦労を知られたくない」という気持ちを持つことがあります。でも実は、学校は「結果」だけを見ています。

例)宿題の場合
学校が見ること:「宿題が出ている→子どもが頑張ってる」
・家の現実:「毎日バトルで、親も疲弊している」
この「家庭の大変さ」を学校に伝えることで、先生の見方と対応が変わります。

②「指示」ではなく「相談」の形で

・「こうしてください」→「先生、いい方法がありますか?」
・「これをやってください」→「実は家庭でこんなことが……」
相談の形で伝えると、先生は受け入れやすくなります。

③再登校時の、学校の「善意」を防ぐ

回復期に学校に戻り始めるとき、親子で「2時間目まで」など約束をすることがあります。再登校したとき、先生がや友達が良かれと思って、もう少し学校にいるように促されると、子どもは自分から断ることはできません。
この約束は 必ず担任に伝え、守ってもらうことが大切です。
「本人が自分から言い出さない限り、絶対にそれ以上の無理をさせない」ように事前に強く約束してもらいます。

子どもが「親との約束を親と学校が守ってくれる」という信頼を持つことで、次のステップへ進む土台ができます。

④「行事」は1ヶ月前から相談を

修学旅行など大きな行事への参加を考えるときは、 1ヶ月前に「参加したいと言っています」と伝える ことが大切です。

  • 学校も準備の時間ができます

  • 「どの授業なら参加できそうか」「配慮が必要なことはないか」と詳しく相談できます

  • 細かい配慮は、時間をかければいくらでも可能です

最後に—親と子が同じ方向を向くことの力

親が支援する立場で、最も心がけてほしいことは1つです。

親と子どもが同じ方向を向くこと。

不登校は今この瞬間の課題ですが、人生はその先も続きます。

大人になっても、誰もが困難に直面します。仕事が変わることもあるし、人間関係で挫折することもあります。その時、親子が一緒に考え、一緒に歩んだ経験があれば、それが子どもの人生の大きな支えになります。

学校は、その経験をするための手段の1つです。

上手に使い、子どもと一緒に歩んでいってください。その過程で、親御さん自身の心も、きっと軽くなっていくと思います。

お話を聴いて

noteの記事としては、伝えたいことが溢れて少し盛りだくさんな内容になりました。会場へ直接聴きに来てくださった保護者の方々にとっては、たくさんの新しい気づきが得られるセミナーになったのではないでしょうか。
また、今回のセミナーは、何より現場の先生方にこそ聴いていただきたい内容だと感じました。
不登校は学校現場ではまだマイノリティであり、理解が追いついていない場面も少なくありません。学校との連携に悩み、葛藤している親御さんにとって、この記事が少しでも心を軽くするヒントになれば幸いです。

こどもコンパス、クローバーの会の紹介

こどもコンパス

一般社団法人クローバーの会(発達障がい児を持つ親の会)


NPO法人 D.Live様提供「不登校の段階」



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