もっと秘密を持って生きてもいいのかもしれないと思った話
現在、東京は有明で上演中の劇団☆新感線Rシリーズの最新作「アケチコ!〜蒸氣の黒ダイヤ、あるいは狂氣の島〜」を観てきた。
"怪奇骨董音楽劇"と銘打たれているところがいかにも私が好きそうなにおいがぷんぷんしたので、チケットをとった。
(2公演申し込んだがさすがに1公演しか当たらなかった。でも当たっただけありがたい)
感想を綺麗にまとめるのは難しいのでざざっと箇条書きにした。
ネタバレばかりなので、これから観劇予定の方は今読まないほうがいいかも〜!
【感想にいく前のワンクッション】
当日のコーデ。

浴衣は最近別のときにも着たものだったのだけど、今回は帯は結ばずコルセットベルトで(楽ちんだし背中にボリュームが出ないので椅子に座っていてもストレスフリーでおすすめ。帯を結ぶならカルタ結びが観劇向き)
しりっぱしょりにして下には黒レースのスカートをはいて。
ちょっとゴシックな感じも入れたいなと思ってアームコルセットを久々につけてみました。
衣紋は抜き気味で中にレースのインナーを。
同じ浴衣でも着こなしを変えると違う感じになる。おしゃれして観劇に行くのもやっぱり楽しいです。
さて、もうこれから観劇予定の人は帰りましたね?
では以下、感想を箇条書きで。
・宮野真守、股下5mあった。まじで。
・初手、アケチコのベッド裏側からの登場やばかった。一体いつからスタンバイしてたんだ!?
・基本的にメインの人たち顔が小さすぎて2階席からだとさすがに表情まで見えなかった、オペラグラス持ってくるべきだったかもとちょっぴり後悔
・助手林鳩美、中の人がドンブラザーズの鬼頭はるか役と知っていたので、きっとすごい変顔とかぶっ飛んだ芝居をするに違いないぞ!と妙な期待を膨らませていたけど、むしろ普通の感覚をお持ちの人の役でちゃんと可憐で、なんかごめんなさいと思った。でもアケチコに対する「パッパラパーじゃねえよ!」が正直一番好きでした
・新田一のアクションがすごい!身体能力えぐい!ネックスプリング!あと全体的にキュート
・古田新太(クーガー)のバーレッスンを令和の世に生で観られてありがとうの気持ち。轟天2を彷彿とさせるバーレッスン
・めい子、むちゃくちゃうるさくて嫌なやつで、でも人間らしいところもあり、すごく好きでした。こういう役がほんまに好き。というか、年々磨きがかかっている中谷さとみさんのコメディエンヌぶりがほんまに最高で憧れます
・めい子は歌劇団トップに指名されたときの「待ってどうしよう一旦考えます……一旦考えました!やります!!」が最高ポイント
・夢のシーンでめい子が素手でうどん持ってるのまじで意味がわからなくてよかったな、いま私は一体何を見せられてるんだろうと思った
・阿久沢さん(72)の「とぅあーみこすぁーん!(民子さん)」がやばい面白かった
・闇堕ち男子・曇り男子大好きマンとしては、アケチコの過去が明かされたの大感謝でした。回想終わり、少し涙声になっているアケチコも含め本当にありがとうございました(五体投地)
・2幕、なんでみんなして変装した???
・でもそれによって民子が「もういい全員殺す」にシフトしたのがすごく良くて、いけいけー!全員殺せー!!って心の中で応援してた
・蒸気の町ということで、場転のときとかに舞台ツラでCO2が放出される演出が好きだった。おしゃれな目つぶしにもなっていて、こういうところにも舞台を観る楽しさが詰まっているよなぁと思った
・劇場設備が新しいのもあり、新しい技術を取り入れた演出と(レーザーやLED、プロジェクションマッピングなど)昔からやってるこれこれ!って演出(舞台装置の中から登場するとか)が混じり合ってたのも印象的。プロジェクションマッピングは近年使いがちだったと思うんだけどレーザーとかLEDは珍しい気がした
・負地大五郎がとにかく自由でやばい。アケチコに「(縄)引っ張っただけなのよ!いま甘噛みしたでしょ!」って言われてたのよかった。あのコーナー毎日言ってること違いそうなので叶うならば毎日観たい。あと登場シーンでなぜかスーツの上から真っ赤な女性用下着をつけてたのに、誰にもツッコまれてなかったのが今更じわってる
・新田一がめい子を人間標本にしようとするのやばかった、素直な人だからあの島に蔓延する独特の空気にあてられちゃったんだろうな…って思った。謎の一団に紛れ込んでたときもそのままついていっちゃいそうだったし。素直で真面目な人ほど簡単に一線を超えてしまいそうになるの、リアルかも
・クーガーの過去の話、えぐかったなぁ。民子のお母さん殺害シーンがえぐくてよかった
・ところどころ歌詞が聞き取れず、そういうときにかぎって背景に投影もされておらず、全曲歌詞を公開してくださいお願いします!お金は払います!!の気持ち
・せや、戯曲を売ってくれませんか、買いますので
・本当に良い曲ばっかりなのでサブスクで聴けるようにしてくれないかな〜!公演とDVD・ゲキシネでしか聴けないの勿体ないよ!!データ買い切りでもいい!!って毎回思うけど今回も思った
・正論嫌いの歌と、仕事を終えたら探偵は消えるの歌がとくに好きだった
・ふんどしの歌はなんでそんな良い声で歌い上げた?となるナンバーで、非常に新感線らしさを感じました、ありがとう
・もっと生バンドの演奏も観たかったな、背景に隠れている時間が長かったから
・推しに一途な粟根さん(堀田)、推せる
・アケチコの変装が遠目だとマジでわからなくて、え!?ってなれて楽しかったです。でもたしかによく見たらでかいし女性にしては骨格ががっしりしてる……
・パンフ、いつも大ボリュームなんだけど今回はスクラップブックのような作りになっていたのがよかった!写真横にメモ書きがされていたり、雑誌や新聞記事の切り抜き、切符や請求書などが貼り付けられていてかなり芸が細かくて好きです
・探偵モノだが推理要素はないという前評判は知っていたけど、観てよくわかった、私はそもそも探偵モノに推理はあんまり求めていないのだ、と。派手なアクションだったり変装して忍び込むことだったり、探偵自身の得体の知れなさであったり、目を背けたくなるなるような真実が暴かれることを求めていて、鮮やかな推理はなくてもよかったんだな
追記 7/6
・パンフレット読んで、粟根さんの役作りはそういうところからきてたのか〜!と感心した(気になる人は買って読んでね)
・黒ダイヤ歌劇団のトップを還暦まで務め上げた熾火 煤、迫力がすごかったよね。階段ガン見しながらガニ股で降りてくるところ(宝塚の真逆のやつ)と「四十肩でもう腕が上がらないの」って歌ってるところがとくに好きでした
・この熾火 煤の階段ガン見降りがあったので、クーガーの前見たまま優雅に降りてくるのが映えたと思う
・執事の尾上さん、男装の麗人って感じで美しくて凛としていてよかった。クーガーの忠実な執事ってところがまたいい
・メインの人たち顔小さくて表情わからんって書いたが、顔小さくても民子は表情がすごくわかりやすかった。一体何が違うのだろう
記者会見で「いつもの新感線とは違った読後感になるかもしれない」と演出のいのうえさんがおっしゃっていたと思うんだけど、たしかにそうだった。
おポンチは観たあとに何も残らないし(は〜笑った!で、何だっけ?ってなる。だがそれがいい)、いのうえ歌舞伎も面白かったー!カッコよかったー!こういうのやりてー!とは思うけど、新感線を観たあとに"考えさせられる"って新感覚かもしれない。
少しだけ反戦の意思を感じたり、何が変で何が普通?とか、感情って一つじゃないでしょう?という問いかけがあったように思う。し、どっちもあっていいじゃない、それらの交わるところに新しいものが生まれるのだから、どっちが正しいって決めつけるのは野暮じゃない?っていうメッセージも感じた。
相反する感情が同時に存在していたっていい、その結果とる行動が誰かに賞賛されたり理解を得られなくたってそれでもいい、そんなメッセージもあったかもしれない。
そして、何もかもを曝け出せることがよしとされたり、誰かの秘密を暴くことが注目を集めるような世の中だけど、もっと秘密のままにしておくことがあってもいいんじゃないかとも思った。もちろん不正とか犯罪はどんどん暴いて、裁くべきだと思うけれども。
何を秘密にしておくかが何を大事にしているかでもあり、逆にその人自身を表すようにも思った。私ももう少し秘密を持ってミステリアスに生きてみようかな、なんて。
私の席は2階席で前から3列目、遮るものがなく視界は良好で全体を観ることはできたのだけど、もう少し寄りで観たかった部分もたくさんあったので、もう1回もう少し近くで観たい気持ち。ライビュが観れたらよかったんだけど難しそうで、ぐぬぬ……と奥歯を噛み締めています。ゲキシネで上映されることになったら絶対に行こうと思っている。
あ、爆烈忠臣蔵もゲキシネやるそうじゃないですか。あれ映画館で上映していいんだ(いろんな意味で)。始まったら観に行きたいですね。
一新感線オタクの私からは以上です。また思い出したり、書いておきたい!ってことが出てきたら追記するかもしれません。
追記7/16
どーーーしてももう一回観たくて、大阪公演に行くことにしました!チケットがとれました!
(一般販売が始まって少しして、もうチケットないだろうな〜とダメもとで確認したら、なんと私が「行けるとすればこの回だな……」と思っていた回のみチケットが残っていたのでした。奇跡すぎる、運命すぎる)
すごい弾丸、マジで公演を観ることのみに焦点をあわせた旅程になることが確定しているのでかなり迷ったけど、こんなにもう一回観たいと強く思うのは久しぶりなので叶えてあげようと思ったのです。
S席だけど、1階だといいなぁ。いずれにしても今回は必ずオペラグラスを持っていくぞ!
それから、同じ劇場で2回観た作品はあっても違う劇場で2回観るのは初めて。
劇場が違うってことは設備も違うわけで演出が多少違ったり(いや、逆に設備が違うのにほぼ同じ状態に再現されるのかもしれない、それもそれですごい)地域の違いで客席の空気感が違ったりするのかなぁとも思い、それも楽しみ。今からワクワクが止まらないぜ!
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