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ストーカー被害者用の保護プログラム(保護制度)を政府は作るべきだ――池袋ポケモンセンター刺殺事件

池袋のサンシャインシティにあるグッズショップ「ポケモンセンターメガトウキョー」で起きた殺人事件は、ストーカー殺人だったようだ。

以前から指摘しているが、警察がストーカー事件に対応すること自体に無理がある。

ストーカー事件は専門家(精神科医や臨床心理士、公認心理師)でもストーカー殺人を起こすタイプの人間を見分けられないと言われており、事態が急変してストーカー殺人に発展する。

おまけに警察官は人員が不足している。

警察官はストーカー問題の専門家ではないし、心理学や精神医学の知識があるわけでもないし、そもそも、生活安全警察に配属されて業務としてストーカー事件を担当しているだけ。

しかも定期的に他部署に異動になるため、ずっとストーカー事件を担当しているわけではない。

従って警察がストーカー事件に対応するのは不可能だ。

また、基本的に、ストーカー殺人は防げない。

専門家でも見抜けないものをどう防ぐのかという話だ。

 東京都豊島区東池袋の商業施設で、元交際相手の男に刺され死亡したアルバイト春川萌衣さん(21)は、幼少期から「ポケモン好き」として知られていた。昨夏に念願をかなえ、事件現場となった「ポケモンセンター」で働き始めた。ストーカー行為から逃れるため、転職を勧められた際も捜査員に対し、同センターでの勤務が「夢だった」と話していた。

この事件では、警察ができうる限りの行動を取っており、これ以上のことは現実的にはできない。

ストーカー加害者にGPSを装着させるべきだとの主張もある。

ストーカー殺人に限って言えば、通常の犯罪のように、損得勘定で犯行を思いとどまる効果が期待できない為、無駄だ。

ストーカー殺人を防ぐためには、被害者を遠方に転居させた上で転職させて、氏名の変更も認めて、ストーカー加害者が被害者の新たな転職先、転居先を知ることができないよう、警察と行政が徹底する、政府が被害者の存在を徹底的に隠して守る保護制度のようなものを新設する必要がある。

アメリカの証人保護プログラムのようなものを想定している。

被害者が活動を制限されるのはおかしい、という主張もよく見かける。

だから加害者の行動を制限しろ、と。

よく考えて欲しい。

防ぎたいのは「ストーカー殺人」のはずだ。

被害者の居場所や勤め先を加害者が知っている状態で、加害者の行動を制限しただけでは、ストーカー殺人を防げない。

GPSをつけても無駄だ。

では、一時期問題になったやりすぎ防犯パトロール(※注)のように、防犯ネットワークを起動し、ストーカー加害者の行動を24時間体制で監視でもするつもりなのだろうか?

ストーカーの逮捕事案、起訴されて有罪となった事案は山のようにあるが、その全てをGPSと防犯ネットワークの起動で監視が可能なのか、考えてみたらわかる。

そんなことは不可能だ。

結局、被害者を転職、転居させて、政府が保護する以外に防ぐ方法はない、という結論に達する。

それ以前の問題として、そもそもストーカー事件の大部分は、交際トラブルから発展した痴情のもつれだ。

ストーカートラブル関連の議論を見ていると、ストーカーを精神障害者や人格異常者であるかのように認識して、犯罪者が相手だから人権など存在しないことにして取り扱えばいいのだ、といった過激な意見をよく見かける。

しかし、実際にストーカーとして警察に突き出されている加害者の大部分は、精神に障害があるわけではない、人格に異常があるわけでもない、ただの健常者だ。

おまけに警察からストーカーに認定されて処理されている人たちの中には、大勢のでっち上げ被害者が含まれている。

 「一緒になりたい。妻とは離婚する。定年まで待ってほしい」
 首都圏の金融機関の関連会社に勤める60代の男性からこんな言葉を掛けられ、3年半にわたって不倫関係を続けた60代の女性。本当に妻と別れるつもりがあるのか確かめたくて、ある日男性の自宅を訪れた。すると約半年後に待っていたのは、警察からの「ストーカー扱い」だった―。
 この女性のように、身に覚えがないのに、警察の捜査対象になったり、ストーカー規制法上の「警告」を受けたりする例があるという。女性の代理人の松村大介弁護士は「相手方の一方的な言い分だけで話が進んでしまうことがある」と法律の問題点を指摘。さらに、それが“悪用”だとしても、ひとたび認定を受けてしまうと、警告の取り消しは極めて難しいのだという。どういうことなのだろうか。(共同通信=帯向琢磨)

 ▽しびれを切らして

 女性への取材によると、2人はSNSを通じて知り合った。当初はオンラインでのやりとりだけだったが、2021年に初めて対面。お互いに家庭を持っていたが女性の自宅で関係を持つようになった。
 「12月25日から一緒に暮らさないか。クリスマスプレゼントだよ」。2024年の初めにこう言われたが、その後進展しない状況にしびれを切らし、自宅に行って良いか尋ねた。「好きにすればいい」。4月ごろ実際に訪れると、男性は妻と出てきた。不倫を完全否定し「女性に脅されている」と釈明したという。
 ただ、男性はその後も女性の自宅を訪れ、会社から支給された携帯電話を使って連絡してくるようになった。そんな2人の関係に亀裂が生じ始めたのは夏ごろのことだった。

 ▽青天のへきれき

 7月ごろ、男性の勤務地が変わることになり「今後は来られなくなる」と告げられた。9月には男性の会社の苦情窓口に、2人の関係をばらす情報が寄せられ、男性は女性の仕業だと疑った。
 女性の自宅に3人の警官が訪れたのはこの直後。「メールやラインが来て困っていると、男性から被害届が出ている」。青天のへきれきだった。理解に苦しみしばらく寝込んだ。1カ月もせずに、今度は別の署の警官がやって来た。男性に非通知の電話がかかっているとして、発信履歴の確認を求められ、「相手の電話番号を消すように」と言われた。
 女性にとってはいずれも身に覚えがなかったが、このままいくと、次はストーカー規制法上の警告や禁止命令が出されるかもしれない。ますます不安が募った。

 結果的に、そもそもストーカー行為はしていないことなどを松村弁護士が警察に主張して、それ以上の手続きに進むことはなかった。だが女性は「当事者同士で話すべきところなのに、こんな風に警察を使うのはおかしい」と憤る。もう関係は絶っているが、たまたま遭遇してしまうリスクを負いたくないと、女性は関西地方に転居した。

原告は当時研究者を目指す大学院生だった中国籍の女性。同じ研究室の先輩男性が奈良県警に相談したことで、令和4年6月、ストーカー規制法に基づく警告を文書で受けた。2月に県警から口頭注意を受けていたのに「できれば今日話させていただきたいです」などとメッセージを送ったのが理由だった。

女性側によると、恋愛感情を持っていたのはむしろ男性の方との認識で、口頭注意も寝耳に水だったが、男性と関わらないように気を付けていた。しかし、研究活動に支障があり、メッセージを送ったというのが経緯だと説明する。

警告後、指導教授からは研究室の活動への参加を禁止された。経緯を説明しても、現に警告を受けている以上、聞き入れられなかった。将来への不安もあり、心身に不調をきたしたという。

女性は「誤解を解きたい」と提訴したが、奈良地裁は昨年10月、ストーカー行為の有無を審理しないまま訴えを退けた。

壁になったのは、行政相手の取り消し訴訟の要件である「処分性」。裁判で取り消しを求めることができる対象は、義務を課したり権利を制限したりする公権力の行使(処分)のみとされる。地裁は警察側の主張を認め、ストーカー警告は法的拘束力がない「指導」にとどまると判断した。警告はいわば、警察からの〝お願い〟に過ぎないということだ。

駆けつけたのは尼崎東警察署の署員たちだった。現場検証がはじまり、A子さんは警察署で被害届を提出することに。やっとまともな “警察官” が現われた――。そう思った矢先だった。

「調書をつくる際、署員に『Xと連絡をいっさいとらない』という誓約書を書かされたんです。さらに『Xの連絡先や写真を全部消せ』『Xの家に行ったら、あなたがストーカーとして訴えられる側になる』と言われました。

 彼とのラインのやり取りや、スマホの写真フォルダの中も細かくチェックされ、削除を強いられました。事件のことでショックを受け、疲れ果てていた私は、言われるがままに消去してしまいました。でも、なぜ被害者の私が突然ストーカー扱いされたのでしょうか」

 現在、A子さんは弁護士に相談し、慰謝料と治療費を求める損害賠償請求の訴訟準備を進めている。

「Xの弁護士を通じて、被害届を取り下げ示談にしてもらえないかと依頼がきましたが、応じるつもりはありません。恋愛感情とは別に、あの対応は警察官としてあってはいけないことです。事件をなかったことにしようとした彼らを、とうてい許せません」

 兵庫県警に一連の事件について確認したところ、「個別の案件については、お答えできません」との回答だった。

 長年、警察組織の腐敗を追求してきたジャーナリストの寺澤有氏が解説する。

「上司がやってきて、脅し文句を駆使しながら、事件をなかったことにしようとする。これは身内に不祥事が起きた際の、警察の典型的な手口です。事件化しないように被害者当人へ圧力をかけるのも当たり前で、仕方なく捜査をする場合も、起訴を避けるために証拠を隠滅したり、恣意的な調書を検察へ送ります。

“ストーカー対策” という名目で誓約書を書かされたり、データを消させられたりしたのも、隠蔽工作の一環ですよ」

“犯罪” をなきものにしようとする警察を、司法の番人と呼べるのか。

引用部だけだとわかりにくいため、以下、要約
 大阪府の22歳女性が、元交際相手である警察官との口論中、車に引きずられて負傷する事故の被害に遭った。加害者である警察官は救護や通報を行わず放置し、さらに上司も事件を軽視して隠蔽的な対応を取った。
 その後、通報で駆けつけた別の警察官らは、本来被害者である女性に対し、「連絡禁止」「データ削除」などを強要し、あたかも女性側に問題があるかのように扱った。結果として、被害者であるにもかかわらずストーカー加害者のように仕立て上げられる形となった点が問題の核心である。
 女性は現在、損害賠償請求の準備を進めており、示談には応じず、警察側の一連の対応の不当性を追及する姿勢を示している。

現状では、警察にストーカー認定された場合、禁止命令以上の処分が出されない限り、濡れ衣被害に遭った側は、行政訴訟を起こして裁判所に警察によるストーカー認定が正しいかどうかの審理させて、無実を合法的に証明する手段がないという異常な状況にある。

この「ストーカー規制法の欠陥」を悪用して、警察はストーカーでっち上げを常態化させており(ストーカーにでっち上げる手口が確立され、警察内部で共有されている恐れすらある)、実はストーカーでっち上げ被害者がかなりの人数に達している実態がある。

そのような手口の確立と共有が警察内部に存在することを示しているのが、上記で紹介した兵庫県警のケース『警察官が彼女を車で10m引きずり!兵庫県警が隠蔽した身内の不祥事「連絡先と写真を全部消せと言われ…」』だ。

47newsが2024年末に報道したのは不倫の清算にストーカー規制法が悪用され、しかも不倫を持ち掛けた側が相手をストーカーに捏造したケースだが、状況から考察される真相は、男性が仕事で知り合った生安幹部に不倫の件を相談し、そのルートで警察にストーカーにでっち上げさせたケースだと考えられる。

日経女性記者の件も、ストーカー被害相談をした人物が政治家と親しかったということで、警視庁内部で政治家案件として処理された結果、実際にはDV被害者だった日経の女性記者が何故かストーカーにでっち上げられて、最後には逮捕された案件だった、という疑惑が持たれている。

その他、有名なところとしては、風俗嬢やキャバ嬢、ホストが結婚詐欺まがいの行為を働き、被害者が金をだまし取られたことに気づいて激怒し、返済を求めてくると、警察にストーカーとして突き出して、警察を噛ませることで被害者に泣き寝入りさせるといった悪質なケースもある。

新宿タワマン殺人は、結局、当初言われていたように、被害者が結婚詐欺まがいのことをしていたことが法廷で暴露され、判決公判でも裁判官が被害者にも問題があったと言及する異例の事態になったわけですが、ストーカー規制法は何かと悪いことをしている連中に悪用される悪法の側面も持っている

こんな実態があるのに、GPSを装着させる、なんて話になったら、どうなると思いますか?

恐らく深刻な人権侵害が大量に発生して、大変なことになる。

しかも、そうなったとしても、誰も責任を取らない。

こういうのを社会的不正義という。

また、ストーカーを精神障害者や人格異常者と認識して、犯罪者だから人権は必要ないとして過激な言動を取っている人たちは、こうした問題があることを何も知らないのだろう。

記事の後半部分は論点からズレるので切ろうかとも思ったが、何故、GPS装着が不要なのか、そのような法改正をしない方がいいのか、説得力を持たせるためには必要であるため、削らずに出すことにした。

また、今回の事件で警察がきちんと対応していたのは、日経女性記者の件や新宿タワマン殺人の件があって、警視庁生活安全部の対応が批判されたので、批判をストーカー事件対応に反映させた結果だったのだと見る。

被害者の命を守るためには、被害者を転居・転職させて、可能なら氏名も変えさせて、加害者が被害者の現在の住所、勤め先も突き止められないようにして、政府が被害者を保護する制度を構築する以外にない。



(※注)やりすぎ防犯パトロール
ツカサネットから配信された『やりすぎ防犯パトロール、特定人物を尾行監視』という記事が2009年3月にヤフーニュースより配信されたことで拡散され、生活安全警察と防犯団体の活動内容の異常性が物議を醸した。
具体的には警視庁・各道府県警の生活安全警察が各都道府県内の防犯団体に情報を提供し、特定個人に対する尾行や監視を要請し、防犯団体員が指示された通りに尾行や監視を行い、防犯団体員が特定個人を見かけると、指定された連絡先に通報し、特定個人の現在地が共有されるという、衆人監視下に置かれるという共産圏や全体主義国でよく見られる国民相互監視型密告制度のようなことを生活安全警察が行っているとの疑惑が持たれたもの。この被害を受けると警察車両や防犯車両のつきまといを受けるという。
また監視や尾行と同時並行でつきまといやそれら活動で取得した個人情報を利用した心理的嫌がらせまで行われていたとされる。
現在は、警察による強制尾行で、警察にとって不都合な人間、あるいは警察幹部が何らかの理由から指示を出し、特定個人相手に、組織的な嫌がらせを行っていたというのが真相だったのだろうと認識されている。