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兵庫県警16歳女性自白強要・違法逮捕・不当勾留延長羸痩(るい痩)死事件 2026年8月3日時点での報道のまとめ

兵庫県で16歳の少女るなさん(仮名)が、兵庫県警に違法逮捕され、命を落とした事件。正確な時系列をまとめた情報があまりないようなので、きちんとしたものを作ってみることにした。
2026年8月3日に日本外国特派員協会で行われた記者会見までを掲載し、最後に報道された問題点を掲載しておきます。


るなさんの人物像

生前のるなさん 2026年8月3日、日本外国特派員協会での会見時に使用された画像

るなさんは、当時16歳で、母親が責任者を務める兵庫県内の障害者支援施設(NPO法人の障害福祉事業所)で働いていた。

母親によると 「娘は小さいころから利用者さんたちと一緒に育ったようなもの」で、障害者支援に力を注ぐ母親の背中を見て育った。高校進学を勧めたが『私はこの仕事がしたい』と言われ、中学を出て施設で働くことを認めたという。障害者支援を自分の生きる道だと考えており、必要な資格も取得。利用者からの信頼も得て、施設にとってにかけがえのない存在になっていったという。以下はるなさんの母親の話である。

「彼女は障害のある子たちが大好きで、あの子たちがいるときの彼女が一番キラキラしていました」
「障害福祉がキラキラした仕事で、素敵な仕事で大好きって言っていたんですよ」
「天真爛漫な子で、利用者さんと一緒によくショート動画を見ては、歌ったり踊ったりしていた」
「元気はつらつで思いやりをもって利用者さんに接する子でした。施設のイベントはすべて彼女が考えていました」

2025年2月15日

るなさんが企画した行事であるバレンタインイベントが開かれた

イベントには施設利用者やスタッフ35人が参加した。

在宅で生活介護などの支援を受けていた施設利用者で、重度の知的障害を持つ女性Xさん言葉によるコミュニケーションが取れない)がいた。

Xさんは、人がたくさんいる場所が苦手だった。

イベントでも手足をばたつかせ、男性スタッフが止めようとしたが、イライラしたままだった。

そのうちXさんは自分の指をかむ、近くいた他の参加者を噛みつこうとするなど、より不機嫌になっていった。

るなさんはそれに気づき、Xさんの横に入ってなだめようとしたが、おさまらない。

るなさんが『あかんよ』と言いながら、30代の男性スタッフAさんとともに、Xさんのあごに手を添え、止めようとした。

るなさんは、Xさんに噛まれたり、腕をつねられたりした。

大変だったが、お菓子などをあげるとようやく落ち着いた。

その後、イベントは大きなトラブルもなく無事に終了。

Xさんも自宅に帰った。

数日後、母親がるなさんの体を見ると、腕に青あざが残っていた。

「どうしたの?」と母親が聞くと、るなさんは「イベントのときに噛まれたり、つねられたりしたからだと思う」と答えた。

その時に撮影した写真がこちらになる。

AERAに掲載されていた写真をイラスト化したもの
『Xさんに強くつねられ、少女の腕には青あざができたという(遺族提供)』


なお、2月15日の様子については、20人以上から証言が集められている。

また、弁護団の調べでは、35人いたイベントの参加者の中で、逮捕前に警察が事情を聴いた人は、後述するYさん以外にはいないという(=Yさんの供述を裏付けるための、るなさんの母親や他の参加者、施設に対する事情聴取が行われていない)。

当然ですが、暴行の事実はないため、Xさんの診断書はありませんし、医師の診察を受けた事実さえありません

先ほども触れましたが、Xさんは言葉によるコミュニケーションができないため、警察は供述さえ取っていません

当日の写真など客観証拠の任意提出を施設に求めたり、証拠を収集するための捜索差押えさえ行っていません。

明石警察は証拠の確保すらしていなかったのです。

2025年4月1日

2月15日のイベントに参加した女性のYさん。

Yさんは、るなさんが働く施設の利用者で、知的障害がある

Yさんは居住地であるα市役所障がい福祉課の窓口で福祉関係の手続きをした際、職員に「(2月15日のるなさんとBさんのXさんへの行為は)虐待なのではないか」と申告しました。

実は、Yさんは以前にも別の施設について虐待を申告したことが複数回あった

4月1日の申告の直前には「Yさんの世話を一手に引き受けていた担当者が辞めたことで気持ちが不安定になっていた可能性がある」(るなさんの母親談)。

2026年4月12日

Yさんによる虐待申告は、Xさんの居住地のβ市と明石警察署に伝えられた。

そこからさらに、Xさんの親に連絡が届き明石警察署がXさんの父親から事情を聴取Xさんの父親は会話ができない娘に代わり被害申告を行った

るなさんの母親によると、「虐待通報があれば通常、”被害者とされた人"が暮らす自治体が当人や施設など関係者に事情を聴いて本当かどうかを判断する場合が大半です」。ところが、被害者とされたXさんが暮らすβ市からは何も問い合わせがなかったそうです。

2026年6月17日

Xさんの父親による被害申告から4カ月以上経った6月17日。
警察は全く捜査などしていなかったのに、突如として動き出した。

明石警察署員が施設に到着し、任意同行を求めてから、逮捕まで

朝6時台、兵庫県警明石署の8名の警察官が、突然、るなさんが勤める障害者施設を訪れる。

るなさんの母親は別の施設にいた。

2月のバレンタインイベントでYさんに対応したるなさんと、30代の男性スタッフAさんに、Xさんに対する暴行の疑いがあり、任意同行を求めた

施設の人間から連絡をうけた母親が、現場にいた明石署員に電話で「30分ほどで着くのでそれまで待ってほしい」と求めると、明石署員は「わかりました」と言ったという。
※この文章の太字部分は報道にないため、言葉を補った

ところが明石署員は母親の到着を待たず、るなさんと30代の男性スタッフAさんは明石署に連行、警察署内で暴行容疑で逮捕された。

なお、るなさんには非行歴はなく、過去に警察の捜査対象となったり、警察とかかわったりすることも一切なかったという。

【補足】
 この点については、報道内容に食い違いが見られる。
 るなさんの母は『暴行疑いがあるので逮捕状が出てます』と警察から言われたとあるが、別の報道では、るなさんと、30代の男性スタッフAさんに、Xさんに対する暴行の疑いがあり、任意同行を求めたというものがある。
 逮捕状が施設を訪れた時点で逮捕状が発付されていたことは確実だが、それならば任意同行など求めず、逮捕状を執行し、明石警察署に連行すればよい。
 従って6月17日当日に起きていたことは、2月15日のバレンタインイベントでの暴行容疑で話が聞きたいとるなさんと30代の男性スタッフAさんを任意同行し、警察署内において、あらかじめ発付されていた逮捕状を二人に執行し、騙し討ちを働いた可能性が高い。

【疑惑1】
 るなさんは16歳の少女であり、本来であれば少年法で守られる存在である。母親が一緒にいる時を見計らって任意同行を求めれば、母親から抗議されるし、また、虐待に関する問い合わせが一切なかったことから、捜査をした上で任意同行を求めてきたのかと逆に抗議され、警察署に身柄を確保することが困難になる。そこであらかじめ母親が不在になる時間帯を狙い撃ちして施設を訪れ、母親からの「30分ほどで着くのでそれまで待ってほしい」という電話には「わかりました」と嘘を吐き、明石警察署に連行した疑いが濃厚である。
【疑惑2】
 なお、こちらは報道では触れられていないが、逮捕時点で事情を聴取したのは4月1日に市役所福祉障がい課で職員に対してXさんに対する行いは虐待ではないかと申告したYさんからのみである。35人も施設利用者がいたにもかかわらず、Yさん以外からは事情聴取を一切行っておらず、捜査も行っていないことから、本来であれば出るはずのない逮捕状が裁判所より出ている。したがって氷見事件と同様、明石警察署が逮捕状請求するために、るなさんとAさんが暴行を働いたとの虚偽の報告書を作って逮捕状を請求した疑いが濃厚である。

明石警察署で逮捕されて以降

るなさんに対する執拗な取り調べが始まった。
取り調べ内容は後述する。
また、母親や弁護人が、明石警察署と神戸地検に対し、イベント当日の写真その他の記録や関連資料を持参して提出し、状況を説明したが、一切取り合わなかったという(特にるなさんの母親は逮捕当日に事情の説明をしたにもかかわらず相手にされなかった)。

2025年6月18日から7月2日まで

17日のるなさんに対する取り調べが終わると、明石警察署には女性用の留置施設がなかったため、最寄りの小野警察署の留置場に入れられる

ところがどういうわけか独居房に入れられる。

番号で呼ばれて犯罪者扱いされて、トイレも丸見えだった。

るなさんは、食事をすれば、あとでトイレを使わないといけないためその姿を見られるのが嫌で、勾留初日、ほとんど食事をとれなかった。
※この文章の太字部分は、るなさんの姉の証言からニュアンス的に読み取れる内容ではあるが、報道では直接的にはないため、言葉を補った。ただしこれはあくまでも最初に食べられなくなった理由であり、摂食障害に陥った原因は拘禁反応である。

それを見た留置場の係官が『〇番全然食べへんねんけど』と、るなさんの目の前でそのような発言をしたという。

2025年6月18日

神戸地検の検事がるなさんの勾留と接見禁止を請求し、神戸地裁が認める

そのため、るなさんは接見が禁じられ、弁護士以外は面会できない状態になった。弁護士はるなさんに被疑者ノートを差し入れたという。

また、弁護士が面会を認めるよう何度も接見等禁止の一部解除の申請をしたが、全て却下されたという。

なお、この留置場の独居房と取調室との行き来のみに限定し、延々と警察署の取調室で取調官が自白を迫る手口は、してもいない罪を強引に認めさせて犯罪者に仕立て上げる警察による極めて古典的な冤罪製造手法である。

今どき、こんな自白強要が行われていたこと自体、驚きである。

また、るなさんは勾留が決まった日に、被疑者ノートに「本当に10日間だけがいいです。なにもしてないのにショックで食べれない」と記している。

先ほども触れたが、排泄を見られるのが嫌でものを食べられなかったのは留置場に来た初日の話に過ぎない。逮捕と、勾留が決まったことによる強い精神的ショックとストレスから、食べ物が食べられない状態が始まった

この時、既に、拘禁反応が出ていたものと見られている。

明石警察署での取り調べ

  • 午前中

  • 昼休憩から午後3時ごろ

  • 休憩後から夕食まで

  • 夕食後

るなさんは1日に上記の4回、計5時間以上の取り調べを受けた。
5時間でなく、5時間以上という点に注意が必要である。
るなさんの件では、るなさんが16歳の少年(法律上は男女の別なく「少年」と呼びます)であることを明らかに無視して、少年法を度外視した異常な対応を取っているので、犯罪捜査規範が定める取り調べの上限時間8時間以内(時間帯は午前5時から午後10時まで)をギリギリまで攻めていた可能性が高いでしょう。

明石警察署の取調官は、以下のような発言を繰り返し、執拗にるなさんに自白を迫りました。

A=ともに逮捕された30代の男性スタッフAさんのこと

「本当はやったんだろう。正直に言え」
「心わって話せ」
「いつまで頑張るん?」
「素直に言え、正直に言ってくれ」
「別に施設を潰したいわけじゃないねん。お母さん困らすな」

また、次のような脅迫発言もあったようです。

「少年(院)に行きたいんか?」

報道によれば、るなさんはこの脅迫に対し、恐怖を覚えたという。

スタッフのAさんがしてもいない罪を認めたと嘘を吐き、自白を引き出そうとしたという(なおこれは警察の取り調べの常套手段です)。

「今言ったら楽になるぞ Aは言ったぞ」
「なんでAと言ってることが違うんやろうな」

さらにるなさんの母親を侮辱する発言までした。

「本当はお前の母親が虐待しているんやろ」

一方で、懐柔するような発言もあったという。

「俺が責任持って検事さんところに持っていくから、ホンマに心配せんでいい。敵に見えるかも知れんけど、そんなことする子じゃないって信じてる。俺も言い方が悪かったな。ごめんな」

また、取り調べ中、私生活に関するセクハラ質問までしたという。

「彼氏おるんか?」
「好きなタイプは?。好きな人はおらんのか?」
「どこまでいったんや」

取り調べ4日目には、取調官が次のように言ったと記述されている。

「27日にバイバイできると思ってんの?。少年院に行きたいんか?。いつまで頑張るん?。お母さん困らすな。みんなと言っていることとあなたが言っていることが違うのはなんでやろな。おかしくないか。自分が警察官やったらおかしいと思えへんか。今素直に言え。27日に返されん。その方がお母さんが心配。27日にバイバイできひんぞ」

「みんなと言っていることとあなたが言っていることが違うのは」というのは、恐らくAさん以外の人も、るなさんが暴行したと証言していると嘘をついて、自白を引き出そうとしたという趣旨であったと考えられるが、これも警察の取り調べの常套手段に当たります。

16歳の少年相手に、しかも「暴行罪」というきわめて軽微な罪で、こんな大人の取り調べで使うような手口を使い、自白を強要するなどありえない

なお、これらの取り調べ手法について、るなさんの母親の代理人を務める佐々木正博弁護士は「事実と全く異なるウソを言って不安を煽り、錯誤に基づく自白を誘導しようとした」とし、違法捜査に当たると指摘しています。

【疑惑】
後述するが、るなさんは被疑者ノートにこう記している。
〈ぜったい27日帰ります。〉
〈27日でれるよね、でれないかな〉

被疑者ノートは、日中は被疑者が持っているが、夜間の就寝時には自傷や他害を防ぐ目的で、居室外の保管庫(ロッカーなど)へ回収・保管される。警察がノートを検閲することは禁じられているが、勝手に見ているのではないかとの懸念の声が強い。こと、るなさんのケースのように警察が違法行為を連発している異様な状況では、被疑者ノートを取調官や警察官が勝手に閲覧し、自白強要するための効率的かつ効果的な責め方の参考材料としていた可能性も疑うべきだろう。

2025年6月23日

逮捕7日目。るなさんは警官に「フラフラする、息ぐるしい」と伝えたが、警察側はなんの処置もしなかった

2025年6月27日

神戸地検の検事が10日間の勾留延長を請求。
10日間の勾留延長が認められたが、弁護団が準抗告を申し立てたところ、勾留延長は7月2日までの5日間に短縮される。

2025年7月2日

神戸地検の検事が勾留延長を請求。当初は却下されたものの、検事の準抗告によって、神戸地裁が5日間の勾留延長を認める。
弁護士が検事に何度もクレームを出していたことから、検事は、この取り調べ状況を知っていたという。したがって、検事の権利として行われた勾留請求や延長請求、再延長請求は、状況を把握した上でのものであり、警察だけでなく、検察も暴走していたことが判明している。

被疑者ノートなどからわかっている留置場内のるなさんの状況

るなさんの被疑者ノートにはこう記されていたという。

「あごをすうかいたたいたかきかれました 本当はやったんだろうしょうじきに言えなど 私は本当にやっていません」
「何にもしてないのにこんなんになるんですか。自由をかえしてほしいです。まけません」
「また来る。来ないでほしい。かえれない。ママに会いたい」
「本当にいつもありがとう。ごめんね。どんな事あってもずっと世界一番自慢。大好きママ」
「本当に10日間だけがいいです。なにもしてないのにショックで食べれない」
「どうかおねがいします 1日でも早くかえりたいです。お母さんにあいたいです」
「ママ早くあいたい こんなむすめでごめんなさい」
「ママあいたい 不安でいっぱい ごめんね えいが行こうね いつもありがとう」

長時間にわたる取調べを受け、その内容や心情をノートのページが埋まるまで書き続けたという。

被疑者ノートの元画像をAIにイラスト化させたもの
オリジナル画像はこちら
※イラスト化していますが、ほぼ現物と同じ見た目です
被疑者ノートの元画像をAIにイラスト化させたもの
オリジナル画像はこちら
※イラスト化していますが、ほぼ現物と同じ見た目です
被疑者ノート 2026年8月3日、日本外国特派員協会での会見時に使用された画像
上記の拡大版

るなさんが記した2冊のノートは随所で文字が涙によってにじんでいた。

「涙があふれてノートに落ちて、文字がにじんだと娘は言っていました」(るなさんの母親談)

取り調べの中で、「飴」を与えるようにやさしい言葉が投げかけられた時にのことはこう記している。

「おれがせきにんもってけんじさんところにもっていくから ホンマにしんぱいせんでいい。てきにみえるかもしれんけど そんな事する子じゃないってしんじてる おれも言いかたがわるかったな ごめんな」(飴)

「きゅうにやさしくなってこわかった」
「まけません」

また、るなさんの母親は、6月にるなさんが逮捕されて以降、まともに眠れなくなった。少しうとうとしても、息が詰まるような感覚で飛び起きてしまう。じっとしていられなかった。

少しでも娘の近くにいたい一心で、毎日、警察署に通った。

毎朝4時頃には家を出て、小野警察署の駐車場で待つ。本屋が開くとすぐに行って、るなさんが差し入れてほしいという本を買って届けた。

料理本や旅行本、幼い頃によく読み聞かせた『世界一貧しい大統領』という本も差し入れた。

被疑者ノートには、差し入れた本に関することも書かれていたという。

「これが食べたい」
「あれが食べたい」

母親の手料理のことが沢山書かれていたという。
そして施設利用者たちのことも。

『みんな大丈夫かな』
『早く仕事に戻りたいな』

話を留置場での生活に戻す。

先ほども紹介したが、勾留期限だった6月27日を頼りにしていた様子も記されていた。

「ぜったい27日帰ります。」
「27日でれるよね、でれないかな」

るなさんはノートのあちこちに「27日に出たい」と書いていたという。
そのため、1回目の勾留延長である6月27日の勾留延長決定は、るなさんに極めて大きな精神的ショックを与えたものと見られている。

また、勾留期限前日である7月1日には、取調官から「これで最後の取り調べになる」「明日お母さんに会える」と言われていて、ノートにこう綴っている。

「これでさいごのとりしらべとなる」
「明日おかあさんに会える」

それでもるなさんが自白しなかったため、神戸地検の検事は、見せしめとして裁判所が却下したのに準抗告までして再延長を行い、明日お母さんに会えると思っていたるなさんを絶望の淵から突き落とした

もしかするとこれが、致命傷になったのかも知れない……。

2025年7月3日

二度の勾留延長による精神的ショックとストレスで、ついに体が限界に達したるなさんは、留置場で二度嘔吐して倒れた。

北播磨総合医療センターに救急搬送された。

脱水症状およびストレス性胃腸炎と診断されたが、輸液注射を受けただけで再び小野警察署の留置場に戻された。

るなさんの母親は、こう言っている。

「運ばれたと聞いて病院へ行きましたが、明石署員から『会えません』と拒絶されました『入院を』と言ってもとりあってもらえない。本当に心配で胸が張り裂けそうでした」

(医師から)点滴をして帰らせましたと言われたので、帰らせたんですかと脱水症状が出て。私らも福祉の仕事をしているので、点滴打って様子見るとか看護措置はないんですかって言ったら、明石警察署の方が留置場に戻していいと

明石警察署の判断で、るなさんを留置場に戻した。

るなさんの姉はこう語っている。

ご飯とか食べられていますか?あーはいはい。食べていますよと。被疑者ノートを改めて見たら食べていないって書いてあるのに、うそばっかりつかれていたんやなと思って

明石署員から「あーはいはい。食べていますよ」と嘘をつかれたそうだ。

るなさんは被疑者ノートに「じけんはじけん めしはくえ やった事はしかた(な)い」と取調官から言われたことを記しており警察側は、るなさんが、ただ食べ物が食べられないのでなく、拘禁反応が出ていたことを認識していたことがわかっている。

救急搬送されたことを聞いた弁護団は、勾留執行停止を申し立てた。

2025年7月4日

るなさんは突然、処分保留で釈放された。

「警察から出てくると、これが娘かと思えないほどやせ細って、ガリガリでした。予期せぬ逮捕のうえ、ありもしない罪を認めろと警察から強要され続け、食事がとれなかったそうです。娘を抱きしめると『ずっとお母さんと一緒にいる』と泣いていました」(るなさんの母親談)

「彼女が出てきた時は今でも忘れられないんですけど、逮捕前の姿ではなくて、やせ細った、もう私の知ってる娘ではなく、抱きしめた時に骨がゴツゴツしてたよね」(るなさんの母親談)

抱きついてきて足もふらふらで。一生懸命しがみついてきて、抱きしめた時にはもう骨だらけでした。体も震えていますし、やせ細った姿で家族全員が騒然としてしまった。私たちが知っているあの子の姿ではなくて」(るなさんの母親談)

あの子が出てきたときにママって泣きながら走ってきて。抱きついて。ねえねえ(姉)ごめんね。迷惑かけてごめんね。そんなことないよって言っているんですけど」(るなさんの姉)

7月7日、るなさんは不起訴処分となり、一緒に逮捕された30代の男性スタッフのAさんも不起訴処分となり、釈放されて警察署から出てきた

留置場で身柄を拘束された期間は、18日間にも及んだ。

釈放後からるなさんが亡くなるまで

釈放時には、すでに手遅れの状態だった可能性

釈放翌日、るなさんの体重を測ると、27.7キロしかなかった。
逮捕前は37.5キロだったので、約10キロ、体重が減っていた。

生前のるなさん 2026年8月3日、日本外国特派員協会での会見時に使用された画像

報道時の体重(37.5キロ)を見て、るなさんが元から拒食症だったのではないかと勘違いする人が結構いたが、上記の写真をご覧いただければわかる通り、背が低かったためである。

ただ、身長が低かったために体重が軽かったことは事実でも、体重37.5kgの女性が、27.7kgまで体重が減すれば、非常に危険である。

逮捕後から釈放に至るまでの間、るなさんの体に起きていたことについて、亡くなる10日前から治療に当たっていた水野クリニック(大阪府河内長野市)の院長、水野宅郎医師は次のように語っている。

1、2週間食べないと『腸管上皮』が脱落し、吸収に適した腸が失われ、食べても下痢になります。この状態が回復しなかったとみられます。栄養源がなくなると体はまず筋肉を分解して栄養を取り、筋肉もなくなれば肝臓などの大きな臓器をつぶす“自己融解”とも言える状況になります。(中略)体重を考えれば、釈放された段階でもう結構厳しかったと思います。なぜ救急搬送された時に留置場に戻したのか……」

不起訴処分の理由を開示しない神戸地検

弁護団は不起訴の理由開示を申し立てた。嫌疑なしの不起訴だったら、るなさんの気持ちもやわらぐのではないかとの思いからだった。しかし、神戸地検は、不起訴処分について、検事は「諸般の事情を総合的に勘案して」と言うだけで答えず、理由の開示を拒んだという。

この件に関し、江川紹子氏は次のように指摘している。

少女のケースは家庭裁判所に送致されていない少年の場合、犯罪の疑いがある事件は全て家裁に送る決まりになっていることを考えれば、不起訴理由は「嫌疑なし」または「嫌疑不十分」だったと考えられる

【疑惑】
この事件は後に、4月1日に被害申告をしたYさんが、るなさんが亡くなった後である2026年3月に「ぎゃくたいではないと思った。オーバーに言ってしまってすいませんでした」とるなさんの母親に手紙で謝罪しており、初めから嫌疑などなかったことが鮮明になっている。そのような状態で不起訴処分の理由を開示しないことは非常に怪しいと見られており、開示できない後ろ暗い理由があるのではないかと疑われている。

明石警察署の対応

るなさんは車いすに乗り、母親とともに3度、明石署を訪れている。

警察官の人らから見ても悪いことしてないってちゃんとわかったんやったら、やっぱ謝ってほしい

その一心だった。

明石警察署からは「事件は終わったことだから話すことはない」という趣旨の説明を受けたという。

2025年8月に明石警察署を訪ねた時には、Yさんも同行し、Yさんが明石署員に「虐待かどうかはわからない」とはっきり伝えている

るなさんの母親が明石署員に「これで逮捕したんですか」と質すと、明石署員は「そんなわけない。こんな風に(Yさんが当初は)言ってないから捕まっているんでしょ」と言い放ったという。

るなさんは生前、ずっと「謝ってほしい」と言い続けたという。

その願いが、かなうことはなかった。

「間違いだったと認めてもらえていたら、娘の生きる力になったかもしれません」(るなさんの母親談)

兵庫県警と明石警察署の対応は、るなさんが亡くなったことと無関係とはいえまい。

るなさんの家族の苦しみ

るなさんの母親と姉の言葉をそのまま引用します。

「この世の中は目に見えない戦争みたいなことが起きているようにしか私には見えません。きょうだいも苦しんでいます。うなされています。妹を助けられなかった。お姉ちゃんを助けられんかったって毎日苦しんでもがいて。私は逮捕され、警察に謝ってもらえていないことで、家族が犯罪者のきょうだいって思われるんかなと言って、泣き叫んだこともありました。1人の命が亡くなって。ましてや大人が子どもをこんな形で。国民を守る立場の人がここまでした。誰が警察、検察をしっかりと問いただしてくれるのか。素敵な兵庫県であってほしい。福祉のまちを掲げているのであれば、本当にそういう県になってほしい」(るなさんの母親)

「私何もしていないけど、犯罪者なんかなって言っていて。違うよ。あんた何もしてないやん。ちゃんと証拠もあるやんこっちは。大丈夫よと。何回も警察署の人に謝ってほしいと言っても『もうその件は終わったんで』って。私は母と一緒に真実が知りたいのと、るなに謝ってほしいんです。あの子はずっと謝ってほしいって言っていた。他にも被害を受けた人がいるなら、その人たちの分もしっかりと真実を明かして、正しくみんなが過ごせるようにしたいんです」(るなさんの姉)

るなさんの状態

7月なのに「寒い寒い」と長袖を着て、歩くのもふらふらだった。

警察に怯えたるなさんは「怖い。離れたくない。ずっとおって」、「ママ、一緒にいて」と言って、母親から離れられなくなった。

捕まる前には聞いたこともない言葉だったという。

夜になると「また捕まる」「警察怖い」と毎晩うなされて、極度の不安状態が続き、人を恐れるようになった。

「怖い」
「やめて」
「出して」

そんなことを言っては飛び起きる。

母親は、るなさんが少しでも寝られるように、様々なことを試したが、どのようなことをしても効果がなく「怖い。離れたくない」と言い続けた。

うなされる日々は亡くなるまで続いたという。

母親が少し離れるだけでパニックになることもあり、トイレも、風呂も、全部一緒だった。

姉が一緒にして、そばで昼寝をしている時ですら、勾留されていた時のことを思い出して「やめて近づかんといて。怖い」と叫び始めた。

「私は逮捕され、警察に謝ってもらえていないことで、家族が犯罪者の姉妹って思われるんかな」と言って、泣き叫ぶこともあったという。

毎日毎日、叫んで、涙を流して、トラウマに苦しめられた。

元気で明るかった頃の姿はどこにもない。

食べたい気持ちはある。それでも思うように食べられない。
なんとか食べても、吐き気がとまらない。
内臓が食べ物を吸収できずトイレに駆け込む状態だった。

先ほどの水野宅郎医師の話を再引用するが「1、2週間食べないと『腸管上皮』が脱落し、吸収に適した腸が失われ、食べても下痢になります。この状態が回復しなかった」ということのようだ。

無論、拘禁反応由来の摂食障害でもあるため、感情的な問題から、食欲が湧かない、ものを食べたくないということもあったものと考えられる。
※文章の太字部分はあくまでも筆者の推定に基づく記述である。ただし状況的にはそうであった可能性が高いと考えている。

そのため、体重は減り続けた。

病院ではASD(急性ストレス障害)、神経性食欲不振症、「羸瘦(るいそう)著明(※)」と診断された。ASDの症状が長期間治らなかったため、PTSD(心的外傷後ストレス障害)との診断が出た。
(※)身体拘束のストレスにより食事がとれなくなり、病的に痩せた状態だったため。るい痩とは、①標準体重を20%以上下回る、②6カ月以内に10%以上の体重減少がある、③BMIで17kg/m2以下のいずれかに該当する場合に診断される。
(※)ASD、PTSDの診断は、7月7日~28日にかけての出来事である。

母親と姉が語る症状を聞く限り、重度のPTSDであったことに疑いの余地はない。

その後、何度か入院治療を試みたが、逮捕・勾留によるPTSDの影響で人に対する強い恐怖心や不安症状が続いたため、困難であった。

勾留中に生じた拘禁反応も、PTSDの原因の一つであるため、狭い空間や閉鎖空間に身を置き続けることが困難であり(ここまでのるなさんの母親や姉の証言を読めば、入院して病室での治療が不可能であることは、流石に理解できると思うが)、この種の特殊な患者への対応が可能な病院でもない限り、事実上、入院させて治療させることは不可能だった。
※この文章の太字部分は報道にないため、言葉を補った

しかも、入院時、医師からは極端な低栄養状態の体に栄養を急に入れると心不全などを起こす危険な代謝障害「リフィーディング症候群」が起きるおそれがあると説明され、治療は難航した。

基本的には在宅で、通院や訪問診療などでの治療を続けるしかなかった。

そんな状態でも、るなさんは、施設利用者たちを気にかけていた。

「娘は手にナッツを細かく砕いたものを持ち、時間を見つけては口にいれてなんとか体力を回復させようとしていた。その一方で、利用者のお世話もしていた。だが、体力は回復せず、施設の一角にベッドを置いてそこに横になりながら、頑張っていました」(るなさん母親)

一時は体力も回復に向かったが、2025年11月になると、再び悪化した。

亡くなる10日前から亡くなるまで

亡くなる前のるなさん 2026年8月3日、日本外国特派員協会での会見時に使用された画像
上記同

先述の水野医師の話。

私が初めて往診したのは、彼女が亡くなる10日ほど前でした。逮捕前に約37キロあったという体重が19キロまで落ちていて、『これは危ないんじゃないか』と思うような状態でした

るなさんは、意識ははっきりしていたが、自力で立ち上がれず、寝返りを打つことさえ難しいほど衰弱していた。

声は小さかったですが、会話はできました。トイレへ行くにも、自分では歩けないので車いすに移乗し、付き添いの方に連れて行ってもらうような状態でした

逮捕・勾留のあとから食べられなくなっている経過がありましたので、心的外傷による影響が大きいと考えられました

初めて彼女を診た昨年12月4日には肝機能障害が出ていました栄養源がなくなると体はまず筋肉を分解して栄養を取り、筋肉もなくなれば肝臓などの大きな臓器をつぶす“自己融解”とも言える状況になります彼女はがんばって食べようとし、痛みをともなう点滴にも耐えていましたが、本当に末期の状態でした

るなさんは食べる意欲そのものを失っていたわけではなかった。
自分でも懸命に食べようとしていた。
ただ、衰弱した身体には十分な栄養を一度に入れることができなかった。

最後のほうは、急に高カロリーの栄養を入れると危険だと言われていました。そのため、栄養ドリンクのようなものや、おもゆを口にしていました少しでもカロリーを摂れるように、オイルを使った栄養補助もしていました」(るなさんの母親)

栄養状態を改善するため、点滴による治療も行われた。
その治療も決して楽なものではなかった。
脱水状態が続くと、点滴の際に血管痛が起こりやすくなる。
るなさんも「痛い、痛い」と痛みをと訴えることがあった。

それでも、治療を拒否することはなかった。
点滴の針を抜くことも、治療を嫌がることもなかった。

「つらい状態だったと思いますが、一生懸命がんばって治療を受けてくれていました」(水野医師)

体重は19キロ台まで落ちた。

12月13日になると呼びかけても反応がなくなった。県内の総合病院に救急搬送されたが、翌14日、息を引き取った。直接の死因は「低栄養状態(推定)」とされた。

2026年3月

Yさんがるなさんの母親に再度面会する。
そして以下の趣旨の説明をした。

「るなさんやBさんは(Xさんの)あごを押さえたのではなく手を添えていた。α市や警察、Xさんの親にオーバーに言ってしまった」

後日、以下の謝罪を添えた手紙をるなさんの母親に送った。

「自分が言ったことのふりかえりをすると、ぎゃくたいではないと思った」

2026年6月17日

るなさんが違法逮捕されてからちょうど1年後。

るなさんの母親が『昨年12月、摂食障害に陥った兵庫県内の障害者福祉施設の女性従業員(当時16)が、低栄養状態で死亡したのは、生前に受けた兵庫県警と神戸地検の違法な捜査や勾留の影響で発症した精神疾患に起因するとして、兵庫県と国を相手取り、約1億円の損害賠償を求める国家賠償請求訴訟』を神戸地裁に起こした。

また神戸市内で会見を開き「娘は変わり果て、笑顔も見せないまま命を落とした。裁判で真実を明らかにしたい。(捜査上の)過ちがあったならば、それを認め、正していただきたい」と訴えた。

神戸地検次席検事福田尚司のコメント
「ご遺族が国賠訴訟を提起される旨の報道は承知しているが、個別事件の捜査の具体的内容に関わる事柄であり、訴状の送達も受けていない現時点において、コメントすることは差し控える」

兵庫県警監察官室長大上健二のコメント
「訴状が送達されていないことから、コメントできない」

※7月13日時点でのサンテレビの取材に対するコメント

兵庫県警
「個別の事件のコメントについては差し控えさせていただきます」

神戸地検
「ご遺族が国家賠償請求を提訴した旨の報道は承知しているが、個別事件の捜査の具体的内容に関わる事柄であり、訴状の送達も受けていないため、コメント取材をお受けすることは差し控える」と回答しています。

2026年7月9日

参議院法務委員会において、自民党の森まさこ議員(元法務大臣)平口洋法務大臣に対し、るなさんの事案についてかなり厳しく追及した。

全文ではないが、法務大臣の回答とともに、報道された一部をそのまま掲載する。

森議員「無実、無罪、えん罪で、証拠はのちに虚偽と判明した目撃証言1つのみ。勾留延長や再延長までして。少女の直筆の被疑者ノートで『本当はやったんだろう。正直に言え。今言ったら楽になるぞ。〇〇は言ったぞ。やったことは仕方がない。なんで〇〇と言ってることが違うんやろうな』など単なる自白強要にとどまらず、共犯とされた男性が実際は自白していないのに自白したかのように虚偽事実を告知し、自白を迫る様子が明確に記されています。『怖かった』『27日にバイバイできると思っているの。少年(院)いきたいんか?いつまでがんばるん?お母さん困らすな』と取り調べの対応として不適切極まりない様子が記されています。たった16歳の少女を18日間閉じ込めて、母親にも会わせないで孤独に追い込み 死に至らせた。この国でまだこのような取り調べがなされているのかと、がくぜんといたしました

平口法務大臣「個別事件における捜査の具体的内容に関わる事柄であることから法務大臣としての所見・主観を述べることは差し控えたいと思います」

森議員「これは決して個別事件の問題だけではありません。警察全体の問題です。検察が本来の機能を果たしていれば。検察が請求しているんですよ。勾留も勾留延長も」

2026年7月31日

兵庫県警明石警察署所属の警察官と神戸地検の検事が職権を乱用してるなさんを違法逮捕、勾留し、心的外傷後ストレス障害と摂食障害を発症させ、るい痩による低栄養状態により死亡させたとして、るなさんの母親が特別公務員職権濫用等致死傷などで警察官と検事の計4人を刑事告訴した(告訴状を県警に提出)ことが判明した。

なお、きちんと遺族に取材して報道したのは、共同通信と産経新聞のみであったようだ(※8/2の18:00にサンテレビがヤフーニュースより産経新聞の事実上の続報となる情報を配信。8/3午後に遺族の代理人弁護士と森まさこ元法務大臣が告訴に関して東京の日本外国特派員協会で記者会見を開く予定との報道がなされた)。

地元紙である神戸新聞すら共同通信の記事を配信しているのみ18日間拘束の16歳女性が衰弱死 遺族が兵庫県警の警官3人と検事1人に告訴状 2026/8/2 05:10 無料で読める部分の記事が共同通信の記事と一言一句違わないので、共同通信の記事をそのまま使用している)。

朝日新聞、毎日新聞、読売新聞に至っては、ネット配信の記事としては取り上げることすらしていない模様

2026/8/2検索
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2026/8/2検索

2026年8月3日

記者会見

日本外国特派員協会で森まさこ元法務大臣と向井義博弁護士(るなさんの母親の代理人)が記者会見を開く。

取調官が不明である事実が判明

読売テレビが2026年8月3日 18:44付で配信した『「抱きしめたときには骨だらけ」逮捕後に食事とれず体重20kg 16歳娘の死亡は「違法な捜査が原因」遺族が刑事告訴』という動画ニュースの中で、るなさんを取り調べた三名の警察官の氏名どころか配属先すらわかっていない事実が判明。

以下はその部分のスクリーンショットである。

問題点

不適正捜査・不適正手続きの問題

るなさんの母親は、問題は、虐待情報の真偽が調べられることもなく、いきなり施設スタッフが逮捕されたことにあると訴えている。

虐待通報があれば通常、“被害者”とされた人が暮らす自治体が当人や施設など関係者に事情を聴いて本当かどうかを判断する場合が大半です。でも今回は(被害者とされたXさんが暮らす)β市からは何も問い合わせがなく、突然警察が来て逮捕しました
 それで私は逮捕当日にイベントの資料を持って明石警察署へ行き現場の事情を全部説明したのに、るなとBさんの勾留が続いたのです。こうなると障がい者支援に関わる者は誰が守ってくれるんですか

以下は佐々木弁護士の談。

警察、検察が、障がい者支援の現場を少しでも知り、障がい者の特性を踏まえ、適正に捜査し、適正に手続きを踏んでいれば、るなさんは今もきっと生きていたはずです

β市に、るなさんの母親の主張について説明を求めたところ、「一切お答えできない」との回答だった。

元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士の見解

「この件では、警察、検察、裁判所、それぞれに大きな問題がある。一番の問題は検察だ。亡くなった女性は未成年の16歳であり、暴行の被害者とされる人の診断書などもなく客観的な証拠もないのだから、身体拘束は極めて慎重にしなければいけなかった。警察が逮捕したとしても、送検されたときに検察は女性から事情を聴いているので、その時点で逃亡の恐れなどないことははっきりしていたはず。そこで勾留しなければこんな悲劇はおこらなかった。それどころか、自白を得ようとして、女性の年齢や精神状態、健康状態などを考慮せず、勾留延長を請求、通らないと準抗告。本来、警察を止めなきゃいけない検察が、一緒になって自白獲得に動いている。国家賠償訴訟は違法性を争点に争われるのでしょうが、それ以前に、常識としてあり得ない捜査、勾留だ

ジャーナリスト赤澤竜也氏の指摘

16歳の少女がまったく必要のない勾留をされ、心身を追い詰められた結果亡くなったのですから、司法による虐待であり、重大な人権侵害事案ではないでしょうか法律上、身体拘束を続けるのは、『逃亡のおそれ』と『罪証隠滅のおそれ』があるときのみです。しかし、るなさんの場合、そのどちらがあったのかは極めて疑問です。しかも未成年であり、本来であれば少年法の趣旨に沿った慎重な対応が求められていたはずです

水野クリニック(大阪府河内長野市)院長、水野宅郎医師の指摘

体重を考えれば、釈放された段階でもう結構厳しかったと思いますなぜ救急搬送された時に留置場に戻したのか……」
「るなさんの場合、逮捕・勾留という非常に大きな出来事が前提としてありました。もう少し医療現場がその点を考慮しながら介入できていれば、何か違った可能性があったのではないか、と思うと非常に残念です」

元大阪府知事橋下徹弁護士の見解

「特に今回のように障害のある方が集まる施設の中で、もしかすると虐待容疑だということがあれば、特に障害のある方を守るためにも捜査機関は踏み込まなきゃいけない。ただし、そのあと問題ではないなと思ったときに修正が必要。いくつも修正すべき段階があって、決定的な問題点は16歳なんですよ。家庭裁判所の管轄で本来を進めていかなきゃいけないんです検察官が勾留請求するときにも、少年法に明記されていて、特にやむを得ない事情・事由がある時にだけ勾留請求ができる。一般の事案と違うんです。家庭裁判所の原則、やむを得ない事情があったかどうか、裁判所もちゃんとチェックしたのかなと。これは単純な刑事事件じゃなくて、保護しながら進めなければいけないという観点が抜けています。保護すべき対象でもあることが完全に今回抜け落ちてましたね。こういうことを防ぐためには、弁護人が当初から立ち会う。欧米諸国では一般的な原理原則は、早く(日本でも)入れるべき

ジャーナリスト江川紹子氏の見解

少年事件は本来、身柄拘束が必要な場合であっても、勾留ではなく少年鑑別所での観護措置がとられるのが原則警察の留置場などでの勾留は、多数の共犯者が関わる複雑で重大な事件で、鑑別所が遠方であるなど「やむを得ない場合」(少年法48条)に限られる今回の少女の件は、そうした条件に当てはまらない。にもかかわらず、なぜ逮捕・勾留がなされたのか。理由は明らかにされていない。
しかも、本件は否認していると勾留が長引く「人質司法」でもあった。起訴後も勾留が続く成人の事件に比べれば、18日間の身柄拘束は短いように受け取られるかもしれない。だが、思いもよらないことでいきなり逮捕され、自分よりかなり年上の男性取調官から自白を迫られ、事実を話しても受け入れられず、いつ解放されるかも分からないまま、家族とも会えずに1人留置場で寝起きしなければならない体験は、16歳の少女にはあまりに過酷だったのではないか。

内外タイムスのジャーナリスト角田裕育氏の記事

るなさんは長い勾留生活の最中で脱水症状を起こして倒れ、不起訴処分となった。独居房での生活は雑居房とは違い、文字通り孤独である。雑居房なら他の留置者と弁護士手配や釈放後の生活についての情報交換をしたり、世間話をしたりするなど気が紛れるが、おそらく何の法的知識もない彼女にとって心労は大変なものだったと思われる。
逮捕慣れした暴力団関係者ですら、「独居房はしんどいから勘弁」という人がいるぐらいなのに、16歳の少女に面会謝絶の独居房は余りにも酷である。 母親によると釈放された時のるなさんはガリガリにやせ細り、骨と皮だけのような容姿となって変わり果てていたという。

元兵庫県警刑事飛松五男氏の見解

「住居もあり.親の監護能力もありで、逃走・証拠隠滅の恐れが全然ないのに、警察官のねつ造報告書で真実の裏付けも一切捜査せず、検察官・裁判官が盲判を押し検察官が違法な暴行・脅迫の刑法犯罪を犯し、精神疾患・死に至らしめたことになる。特別公務員暴行陵虐罪・殺人容疑で担当警察官を逮捕して明石警察署を捜索し、責任のある上司、警察署長、本部長までも逮捕して捜査すべきや

自身も刑事だった経験から少女を取り調べた担当刑事の心理状況

罪を認めない被疑者を刑事は『生意気や』と思うだけ。ワシもそんな時があった。 だから、反省なんかするはずがない

報道されていない事件時の明石署長の出世

事件発生時に明石警察署長だった警視正が、2026年春の人事異動で兵庫県警察本部警務部参事官兼第二方面本部長に出世している。この事件は、刑事課と少年事件を担当する生安二課のどちらが事件を担当したかわからないが、署長以外にも明石署から出世した幹部が出ている。

深刻な重大問題を起こした警察署の署長が、処分されるのでなく、逆に出世するなどは言語道断かつ非常識で異常である。



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自白獲得目的の身柄拘束か 警察官と検事を刑事告訴 勾留後死亡の16歳少女遺族/兵庫県 サンテレビ(ヤフーニュース) 2026/8/2(日) 18:00配信

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