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プロになってからが、本当の戦い

厳しい受験を勝ち抜いて、1年間の養成所を乗り越えて、そこでの競争にも勝って、ようやくプロになれる。
それだけの道のりを歩んできた選手たちが、それでもなお、壁にぶつかります。

活躍する選手もいる。
成績が振るわず、引退を余儀なくされた選手もいる。

その現実を、私は何度も目の前で見てきました。

今サポートしている羽野直也選手は、彼がボートレーサーを目指していた頃からずっと一緒にやってきました。

当時、二人でよく言っていた言葉があります。

「下剋上をしよう。」

あの頃の彼は、まだ何者でもなかった。
でも目だけは本気でした。
その目を見ていたから、私も本気でやれた。

デビュー後、彼はメキメキと成長し、今では誰もが認める選手になりました。
傍から見れば、順風満帆に映るかもしれません。
でも私は知っています。
上手くいかない時期の方が、ずっと長かったことを。
思い通りにいかなくて、苦しくて、それでも諦めなかった夜が何度もあったことを。

その度に話をして、今できるベストを繰り返してきた。
それだけです。
それが今につながっています。

120名を超える教え子を送り出してきましたが、手を抜いた人間は一人もいなかった。
本当に、一人も。

みんな、不器用なくらい真剣でした。
だからこそ、引退していった選手のことも、今でも忘れられません。
あれだけ頑張ったのに、と思うと、胸が痛くなります。

だから余計に、今サポートしている選手たちには活躍してほしい。
その気持ちは、年々強くなっています。

今、ボートレーサーを目指している人へ。

プロにならないと、この世界の本当の面白さはわかりません。
だからまず、目の前のことを正しくやってほしい。
正しくやれば、必ず成長します。
その速さに、私自身がいつも驚かされます。

成長していく姿を見るのが、純粋に楽しい。
いや、楽しいというより、嬉しいんです。

レーサーを目指し、レーサーになっていく姿。
レーサーになってから、さらに高みへ向かっていく姿。
望んでいた場所に辿り着いたとき、その隣で一緒に喜びたい。

それが、私がサポートを続ける理由です。

辻洋介 | プロを創った「身体の本質」

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