Thisコミュニケーション完結記念 ~上高地でエンガディナーを食べる~
本稿は半分日記なのでゆるく書く。
「Thisコミュニケーション」に関する若干ネタバレを含むので未読の人は閲覧非推奨である。以下で作品感想を語っているのでそちらを読んで面白そうだと思ったらぜひ読んでみてほしい。
Thisコミュニケーションの聖地巡礼といえば槍ヶ岳の登山らしい。さすがに登山をする気力と体力は私にはないので、もっと手軽に作品の舞台を訪問しようと思い立った。
であれば、観光地として有名な上高地を訪問するだけでもいいだろう。第一話の冒頭でも「ようこそ上高地へ」と書かれた看板が登場したわけであるから作品の舞台と呼んでも差し支えないはずだ。
ただし上高地はマイカー規制がかけられており、車で直接訪問はできない(近くまでは行けるが、そこからバスになる)。公共交通手段で訪問するのが無難である。
上高地での一泊も初めは考えたのだが、あまりにもホテル代が高くて断念した。であれば宿泊地はほぼ一択である。松本だ。
松本⇔上高地バスターミナル間はシャトルバスで直通でも行けるし、新島々まで電車で行ってバスに乗り換えてもよい。私は長時間バスに乗るのを避けるべく後者を選択した。

そんなわけで、松本観光+上高地散歩という1泊2日の旅行計画を立てた。ホテルに着いてからせっかくならエンガディナーも食べれば聖地巡礼感があるんじゃないかと気づいた。
さすがにスイスのお菓子を松本で買うのはしんどいだろう…?と思って調べてみたら、長野市であれば帰ることが判明。が、旅行の工程上、長野市まで行く時間を捻出できず。松本駅構内のNEWDAYSにある松本銘品館を眺めてみたがさすがに売っていなかった。
諦めてイオンモールでくるみやまびこを購入。くるみやまびこはほぼエンガディナーらしい。デルウハが食べていたのはホールケーキの形状だったが、これは食べやすいように個別包装になっている。
ホテルで一個食べてみる。うまい。
以前は乃し梅本舗佐藤屋が販売するエンガディナーを食べたが、あっちは固い表面部分とねっとりしたクルミ部分がマッチして上品なおいしさだった。くるみやまびこは生地もしっとりしていて食べやすい。箱で買ったからお土産用に少し残しておこう。
上高地訪問の準備が整ったのでぶらぶらと散歩しているとレモネードを売っている店を発見。信州蜂蜜本舗に何げなく立ち寄る。ここでもエンガディナーが売ってるじゃないか!?
エンガディナーはハチミツとクルミを使ったお菓子である。クルミ生産量日本一である長野県でエンガディナーを売っているのはぎりぎり予想できたが…。そうか、ハチミツをメインにした店でも売っているとは思わなかった。
しかし店員さんに聞いてみると本日分は売り切れてしまったそうだったので、やっぱりくるみやまびこを購入しておいてよかった。そういうこともある。
翌日。目が覚めたら松本から新島々へ電車で移動。バス停に並ぶと8割がた外国人観光客だった。登山の装備をきちんとしている方がチラホラ。素晴らしい気構えである。
私はスニーカーにリュックといういでたちであり南側のルートを散策する。上高地のいいところは気楽な散歩と過酷な登山のいずれかを選択できることだ。スニーカーでも問題ない気楽な南側ルートであっても、河童橋と大正池といった有名な景観地は訪問できる。
とはいえ、ある程度の格好をしていったほうがいいだろう。中にはスーツケースを引きずりながら歩いている人がいたが、南側を一周するだけでも一時間は歩くのでリュックでの訪問が賢明である。
上高地へと向かうバスの中で帰りのバスをweb予約をする。訪問し終えた今となっては、もうすこし遅い便を予約したほうがよかったかもしれないと考えている。意外にも飲食店がチラホラあるので、そこで食べて一休みするのも一手だった。

Thisコミュニケーションの時空にはないだろう(観光地になる前に滅んでいるから)

南側のルートでも一時間は歩くのでそれなりに汗をかく。道は舗装されているといえど、時間はそれなりなので小学生ぐらいの子供には厳しいか…?と思っていたが、社会科見学らしき子供たちが先生に連れられているのを発見。子供の足でも問題ないらしい。地域の見識を深めるのはいいことだ。


日頃の仕事で浴びているストレスから解放され、自然を眺めながらただひたすら歩く。
散歩の途中で座れる場所を見つけた。休憩をとることにする。
槍ヶ岳の方向を見つめて作品へ思いを馳せる。聖地巡礼という割には作品のシーンを思い出す場面はないが、そもそも雪山のシーンか研究所内のシーンばかりなので仕方ないだろう。
くるみやまびこは作中で描かれるエンガディナーとは明らかに違う見た目であり、味も異なる。とはいえ山には持っていけないからこれで勘弁してほしい。

はたから見たら小休憩中にお菓子を食べているだけだが、私にとっては祝宴のシーンだった。デルウハ殿は食事が趣味として描かれていたし、「Thisコミュニケーション」という作品の完結記念として何かを食べるというのはこの上なく作品への敬意の表れだと私は考えている。
今後も読み返すことは間違いない。だが本稿が「Thisコミュニケーション」という作品への一区切りとする。
