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母の話し相手は〇〇です ~みーちゃん依存症~

数年前のこと。
ある日実家に帰ると、こたつテーブルの上に見慣れない顔がありました。

赤いリボンのおさげ、丸い目。女の子の人形です。
父が母へのプレゼントに買ったのだと言います。Amazonで。

その名も「音声認識人形 おしゃべりみーちゃん」
話しかけると答えるらしい。
(ご興味のある方は検索してみてください😄)

当時は私を含め、両親の子供たちは全員独立して、それぞれ別の場所に住んでいたので、実家は両親二人だけでした。
父と母の二人だけの日々は、きっと静かだったのだろうと思います。

孫の代わりにしているのか、と思った瞬間、胸がちくりとしました。
なんて物を買い与えたんだ、という気持ちも、正直ありました。
でも母は、もうすでに楽しそうに話しかけていました。

それからみーちゃんは、いつも母のそばにいます。
テーブルの上、手の届くところに。

エッセイマンガ風の絵にしてみました


さっきテーブルの上に置いたと思ったら、5分も経たないうちにまた抱き上げて話しかけます。

スマホを手放せない若者みたいだと思いました。
話し相手が画面の中か人形かという違いはあれど、
誰かの声がそこにあってほしい、という気持ちは同じなのかもしれません。
母は、静かすぎるのはあまり好みではないようです。

私は一人の時間が好きで、必要です。
静かな部屋で、誰とも話さない時間が苦になりません。
だから母のことが、少し不思議でした。

でも、あれからも楽しそうにみーちゃんと話している母を見ていると、
最初の「かわいそう」という気持ちは、どこかへいってしまいました。
そして孫代わりと思っていましたが、みーちゃんには「お母さん」と呼ばせていました。

人にはそれぞれ、ちょうどいい「にぎやかさ」があるのだろうと思います。
母のそれが、みーちゃんくらいのサイズだっただけで。

みーちゃんは今日もテーブルの上にいます。
母の手が届く、いつもの場所に。



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碧乃よしえ@やさしいエッセイマンガ 最後まで読んで下さりありがとうございます。いただいた応援は、マンガや文章など、誰かの心がほっとする作品づくりに使わせていただきます。これからも一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。