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1921(大正10)年1月~ 志賀直哉『暗夜行路』の連載が雑誌『改造』ではじまる。

100年前に発表された本のうち、今回私でおすすめするのは、志賀直哉の『暗夜行路』です。こちらの作品が発表されたのはちょうど100年前、雑誌「改造」の1921年、大正10年の1月号から8月号までが前編、翌1922年、大正11年、1月号から断続的に後編が発表され、1937年、昭和12年に完結しました。志賀直哉の唯一の長編小説になります。小説家の大岡昇平は「近代文学の最高峰」と称えました。

ちょっとネタバレになりますが有名な小説ですのでざっと説明をしますと、主人公は時任謙作(ときとうけんさく)、祖父のもとで育てられ、祖父が亡くなった後は、お栄(おえい)という女性に面倒を見てもらうのです。そして、このお栄との結婚を考えるようになり、兄に手紙で相談します。しかし兄からは諦めるように返事があり、そこで自分の出生に秘密があることを知り、ショックを受けます。なんと自分は父の子供ではなく、祖父と母の過ちで生まれた子供だったというわけです。しかも、このお栄も祖父の妾だったということがわかります。実は父だった祖父、その祖父の妾、そして健介という三角関係です。

100年前の小説とは思えないような新鮮なストーリーではないでしょうか。お栄は天津、満州、朝鮮と当時の日本と関わり合いの深い海外に渡ります。100年前に思いを馳せながら、志賀直哉の『暗夜行路』、よかったらゴールデンウィーク、コロナ禍で家で過ごす時間が長い方もいらっしゃるかも知れませんので、読んでみて頂けたらと思います。

なお志賀直哉は1971年10月21日没。今年で死後50年。著作権が切れます。現在青空文庫でも準備を進めているとのことで、命日の10月21日以降に作品がアップされる予定です。もちろん『暗夜行路』も含まれると思います。

小説内に名言が多い事でも知られています。例えば

『大地を一歩一歩踏みつけて、手を振って、いい気分で、進まねばならぬ。急がずに、休まずに。』

こちらなどは秀逸な名言です。

志賀直哉 (2)

志賀直哉 (1)

志賀直哉 (3)


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