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「つわりが軽い」ことへの罪悪感


他の妊婦さんに比べればつわりは軽い方だったと思う。
「なにも食べられなくなる」ということもなく、ついぞ出産まで一度も吐くこともなく、仕事も数日だけ休んだり遅刻したがあとは通常通りだった。


それでもしんどかった。

電車では15分と立っていられず立ちくらみや貧血を起こす。
座った状態でも立ちくらみになってしまうことさえあった。
日中、仕事に集中している間はわりと元気だが、夜はとにかく吐き気と寒気で布団から出られない。
よだれが止まらない。げっぷも止まらない。
トイレが近く、酷いときには15分おき。
小さい頃から悩まされていたむずむず脚症候群の頻度も増え、ようやく寝られたかと思えば悪夢ばかりで眠りが浅い。
とりあえず洗濯機を回すも干せずに一晩放置。
干し終わった洗濯物は何日もリビングの床に山積み。
スーパーに買い物にも行けず、1ヶ月以上料理をすることもできず。
なぜか冷凍パスタばかり食べる日々。

それでもやっぱり、周りに比べれば軽い方だったと思う。
もっと大変な妊婦さんはごまんといる。

そう思うと、なんとなく罪悪感を感じてしまった。



妊娠中、親戚や知り合いから「つわりが軽かったみたいでよかったね」と言われたことが何回かあった。

その度にモヤっとしてしまい「まあー……でもしんどかったですけど、確かに他の人に比べれば……うん……」とささやかな抵抗をしてしまった。

「つわりの程度の違いで罪悪感を感じる必要はない」、「おなかの赤ちゃんには影響はない」という情報はさんざ見てきたはずなのに、やはりどこかで後ろめたさを感じてしまう。

つわりが軽いことに越したことはない。一番はおなかの赤ちゃん。
赤ちゃんが元気に育てばそれでいいのに。

でも一方で、私は私でやっぱりしんどかったんだ、それはわかってもらいたいという気持ちもある。

どう転んでも妊婦って大変だ。



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