「biological femaleだけが入れる場所」に、戸籍の性別は関係ない

「この場所は、生物学的性別(sex)が女性の人だけが利用できます」
というルールは作れます。

この制度が基準にしているのは、最初から最後まで生物学的性別(sex)です。

したがって、

「戸籍上は女性です」

という事実だけでは、このルールへの回答にはなりません。

戸籍上の性別と生物学的性別(sex)は、同じ種類の情報ではないからです。

かつて両者が原則として一致していたとしても、現在の日本には性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律があり、一定の要件のもとで戸籍上の性別の取扱いを変更する制度があります。

そのため、少なくとも制度を設計するときには、

「戸籍上の性別が女性であること」



「生物学的性別(sex)が女性であること」

を区別して考える必要があります。

たとえば、ある施設が「戸籍上女性の人だけ」という基準を採用するなら、戸籍上の性別が問題になります。

しかし、

「生物学的性別(sex)が女性の人だけ」

という基準を採用しているのであれば、そこで問われているのは戸籍ではありません。

これは単純な話です。

年齢制限のある制度で住所を示しても回答にならないのと同じで、制度が何を分類基準としているのかを確認しなければならない。

戸籍は戸籍、生物学的性別(sex)は生物学的性別(sex)。

戸籍上の性別を変更できる制度が存在するからといって、社会に存在するあらゆる男女区分まで自動的に「戸籍上の性別を基準にしなければならない」ということにはなりません。

重要なのは、その制度が何のために、何を基準として区分しているのかです。

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