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【エッセイ】才能の世界で。

小説を書けば書くほど、「僕は才能重視の世界で何がしたいのだろう」と疑問に思う。

僕はプロの小説を読んだ時、「凄い」というリスペクトを持ちつつも、「自分になら同じようにできるかもしれない」と本気で思ってしまう。で、実際に書いてみる。書くたびに、「やっぱプロってすげえや」と感心し、才能の壁を感じてしまう。

エンタメやラノベは知らないが、純文学の世界には明らかに「才能に溢れたやつ」「天才」が存在する。その定義は人それぞれだろうが、世界の解像度の高さなど、どこかしらのパラメーターが異常値になっている人が多い。

僕はプロを本気で目指している。でも、そんな天才たちの中で本気で戦うつもりか?と自分に疑問を抱く。

「勝てる見込みは?」
「いや、そもそも勝ち負けじゃないだろ」
「でも、その人らを超えて売れないと意味がないだろ」
「自分、傲慢すぎね?」

何となく、直感的に、プロになれても壁にぶつかりまくり、その壁はどんどん高くなっていくと思っている。そんなに苦労するなら、適当に仕事して、適当に生きた方がきっと幸せだ。そう頭ではわかっていても、翌日起きれば、指が勝手にキーボードを叩いている。

いや、こう書いていることすら、僕は「自分に才能がある」と信じ込みたいだけなのかもしれない。

気づけば書いてる奴が強い。どれだけ折れても書いてる奴が強い。そう信じ込んで、自分が書く理由を作りたいだけなのかもしれない。そう信じても、「才能」という壁が消えるわけではない。

なのに、なんで僕は書くことを辞めないのか。

どうしても、書き終わった後に、少しだけ心が軽くなる瞬間を忘れられないんだ。


P.S.

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