The Smashi Business Show:Pavel Durovのテロ指定騒動、トランプ氏のガザ構想とサウジのG20招致(2026年7月31日)
▶ 元エピソード: http://smashi.tv
概要
ドバイ発のビジネスニュース番組「The Smashi Business Show」の今回のエピソードでは、UAE在住のテレグラム創業者Pavel Durov氏がロシア当局からテロリストに指定された問題を取り上げます。Durov氏は、ロシアがテレグラム上での大規模な監視と検閲を拒否したことへの報復だと反論しています。また、米国主導によるガザ地区の新たな和平構想「Project Sunrise」の詳細や、サウジアラビアが2030年のG20首脳会議の開催を目指しロビー活動を展開している動きについても議論します。番組では、これらの政治的な話題に関連して、富豪の社会的責任やイメージの問題についても司会者二人の見解が交わされました。
Pavel Durov氏、ロシアによるテロリスト指定に反撃
UAE在住のテレグラム創業者Pavel Durov氏が、ロシア当局からテロリストに指定されたことに対し、X(旧Twitter)上で反論しました。Durov氏の投稿によれば、この動きは彼がロシア政府によるテレグラム上での大規模な監視と検閲の要求を拒否したことへの報復であると主張しています。彼は「ロシア当局は、誰が誰をインターネットから追放できるのかについて混乱しているようだ」と書き込み、同国の決定を嘲笑しました。
ロシア連邦保安局(FSB)は、テレグラムがウクライナの情報機関による攻撃の調整に使用されたとされるチャンネルやチャット、ボットの削除を行わなかったと主張しています。ロイター通信やロシア当局者によると、当局はDurov氏に対する刑事手続きを開始し、事件の拡大に伴い逮捕を求めているということです。Durov氏は2017年にテレグラムの運営をベルリンからドバイ・メディア・シティに移しており、UAEを同社の事実上のグローバル本拠地としています。テレグラムは現在、世界中で月間10億人以上のアクティブユーザーを抱える巨大コミュニケーションアプリへと成長しました。このような状況下でも、同社は2024年に初の年間黒字を達成するという財務上のマイルストーンを報告しています。
UAEとロシアの間には強固な関係があり、二国間貿易額は110億ドルを超え、過去1年間で150万人以上のロシア人がUAEに移住したとされています。司会者の一人は、Durov氏がUAE居住者であることから、この状況を「非常に気まずい」と評しました。
Durov氏の投稿内容が物議
番組内では、Durov氏がXに投稿した内容の一部が問題視されました。彼は「誤解しないでほしい」というメッセージと共に、自分を「テロリスト」と書いた画像と、タリバンと握手する男性たちを「敬意あるパートナー」と記したミームを投稿しました。司会者の一人は、10億人以上のユーザーを抱えるプラットフォームを持つ人物が、政府へ反撃する手段としてムスリムのイメージを利用するのは有害なステレオタイプを助長し、危険であると批判しました。もう一人の司会者は、テロリストのイメージが常に特定の服装や髭と結びつけられることの問題点を指摘し、そのような固定観念は正しくないと述べました。
この議論はさらに発展し、富豪の社会的な役割についての意見交換へと移りました。スーダン出身の司会者は、自国が混乱状態にある中で、抗議活動よりも産業を興し雇用を生み出すことの重要性を訴えました。その例として、アフリカの大富豪アリコ・ダンゴーテ氏がアフリカ最大の石油精製所を建設し、アフリカの億万長者たちに対し「ロンドンの邸宅を売り、スイスの銀行家を解雇し、アフリカに投資せよ」と呼びかけていることを紹介しました。また、ムバダラ投資公社のグループCEOであるハルドゥーン・アル・ムバラク氏が、世界はアフリカをもっと真剣に受け止める必要があると発言したことにも言及しました。
ガザ和平理事会と「Project Sunrise」
番組では次に、ジャレッド・クシュナー氏が主導するガザ地区の新たな和平構想について議論が移りました。クシュナー氏は、ドナルド・トランプ大統領が発表したハマスの武装解除とイスラエルのガザ撤退に関する合意を受け、これを「もう一つの歴史的な一歩」と宣言しましたが、まだ多くの作業が残るとも付け加えました。
この合意はトランプ氏が新たに設立した「Board of Peace(和平理事会)」を通じて発表されました。構想によれば、ガザは新しいパレスチナ人行政によって統治され、イスラエルは長期的な安全保障の保証を得るとしています。構想の中心にあるのは、世界経済フォーラムで発表された「Project Sunrise」と呼ばれる10年間で1120億ドル規模の復興計画です。この計画には、100戸以上の住宅、200校以上の学校、75の医療施設、180のモスク、そして「New Rafa」と呼ばれる新しい統治拠点の建設が含まれています。資金は、まず米国主導で600億ドルを拠出し、その後は民間投資への移行を目指します。また、ガザの地中海沿岸の70パーセントを商業プロジェクトとして収益化し、長期的に550億ドル以上のリターンを目標としています。
しかし司会者たちは、この計画に対して懐疑的な見方を示しました。フィナンシャル・タイムズの報道によれば、この和平理事会の計画にはまだ資金が確保されておらず、実際の復興の様子は見えてこないといいます。彼らは、現在もガザのテントではネズミやヘビが発生していると報じられる過酷な現状を指摘しました。また、ハマスが武装解除に合意した条件として、イスラエル側が武装解除した民間人を攻撃しないことが含まれており、過去のイスラエル軍の行動を考えると実現は不透明だと述べました。司会者は、この和平計画自体が米国で開催されるワールドカップを成功させるための一時的なものではないかという見方も示しています。
さらに司会者は、2月28日に米国とイスラエルが共同でイランを攻撃したにもかかわらず、欧米メディアの多くがこれを「米国・イラン戦争」とのみ報じ、イスラエルの関与を意図的に消し去っている歴史修正とも言える姿勢を、ジャーナリストとして強く批判しました。
サウジアラビア、2030年G20首脳会議の招致へ
番組の最後に取り上げられたのは、サウジアラビアが2030年のG20首脳会議の開催を目指してロビー活動を行っているというニュースです。これは同国の国家改革計画「ビジョン2030」の集大成として位置づけられます。カナダは、マーク・カーニー首相とムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の会談後、すでにサウジアラビアの招致を支持することを表明しました。サウジアラビアは他のG20諸国とも協議を進めているということです。承認されれば、リヤドで初めて対面でのG20首脳会議が開かれることになります。サウジアラビアは2020年の議長国でしたが、新型コロナウイルスのパンデミックにより首脳会議はバーチャル開催となった経緯があります。
司会者は、NEOM(ネオム)計画の遅延を指摘する声もあるものの、サウジアラビアの「ビジョン2030」は順調に進展しており、同国が大きな節目ごとに記念紙幣を発行するなど歴史的な出来事を重んじる姿勢を評価しました。
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