プライバシーコインの「常識」を覆す、5つの意外な真実
こんにちは、よなです!
「プライバシーコイン」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、Monero(モネロ)、Zcash(ジーキャッシュ)、Dash(ダッシュ)といった、「取引の履歴を隠すのが得意」とされる特別な暗号資産のことです。
多くの人は「これを使えば、誰にも知られずに、完全に匿名でお金のやり取りができる」というイメージを持っているかもしれません。自分のお金の流れを他人に見られたくない人にとって、大事な選択肢だと考えられています。
しかし、専門家たちがその仕組みを分析したレポートを読み解くと、私たちが「常識」だと思っていたこととは違う、驚くべき実態が見えてきます。
この記事では、プライバシーコインに関するあなたのイメージを覆すかもしれない、5つの意外な真実をご紹介します。
1. 「プライバシーコイン」、実はあまり隠せていない?
「隠せる」はずのプライバシーコインですが、その能力は絶対ではありません。
とくに Zcash と Dash は、「隠したい人だけが、隠す設定を選べる」という仕組みを採用しています。もしユーザーが「隠してください」というスイッチを自分で押さなければ、その取引はビットコインのように、誰でも履歴を覗き見できる状態で記録されてしまいます。
では、どれくらいの人がその「隠すスイッチ」を押しているのでしょうか?
専門の調査会社のレポートによると、その利用率は驚くほど低いことがわかっています。
Dash:「隠すスイッチ(PrivateSend)」を使った送金は、極めて低い
Zcash:送る人、受け取る人、金額のすべてを隠した「完全シークレット取引」は、全体の 25%〜30%程度
これは、Zcash の取引の 70%〜75%程度が、金額や送金相手のどちらか(あるいは両方)が丸見えであることを意味します。
なぜこんなに利用率が低いのでしょうか。
理由は「隠す設定の使い方が難しい」「隠すためにお金が余計にかかる」「いつも使っているウォレットが対応していない」、あるいは単純に「利用者がその機能を知らない・興味がない」などが考えられます。
これに対し、Moneroは、最初からすべての取引を自動的に隠すのが基本ルールになっています。特別な技術(リング署名など)を使い、すべての取引がごちゃ混ぜにされるため、後から追跡するのが非常に困難です。
この「自分で選ぶ(Zcashなど)」と「自動で隠れる(Monero)」の違いは、とても重要です。もしユーザーが「Zcashを使っているから自分は安全だ」と勘違いして、大事な設定を忘れていたら、それは「安全な金庫」だと思って鍵のかかっていないロッカーに財布を入れているようなもの。使い方を間違えると、非常に危険です。

2. Zcashは「最新技術で守られたビットコイン」
Zcashを「単に隠すための道具」と見るのは、実は一面的な見方です。ある分析レポートによれば、Zcashは「ビットコイン」と深いつながりがあります。
Zcashは、ビットコインの設計図を元にして開発されました。発行される上限枚数(2,100万枚)や、新しいコインが発行されるペースがだんだん減っていく半減期ルールもビットコインとそっくりです。
そのため、Zcashを支持する人たちは、Zcashを「ビットコインの理想を引き継ぐ、精神的な後継者」と見ています。
初期のビットコインは「誰にも管理されない自由なお金」を目指していました。しかし今では、取引履歴(ブロックチェーン)を分析する会社が登場し、その流れはかなり追跡できるようになっています。
Zcashは、「もしビットコインが最初から『隠す技術』を持っていたらこうなっていたはずだ」という、自由とプライバシーを重んじる人々(サイファーパンクと呼ばれます)の理想を、最新技術で実現しようとする試みなんです。

3. Dashの本当にすごい所は「プライバシー」ではなかった
Dashも「プライバシーコインの代表」と見なされてきましたが、そのイメージは実態と大きく異なります。
驚くべきことに、Dashの開発チーム自身が「Dashの隠す力は、実はビットコインと大して変わらない」と公式に認めているんです。
その「隠す機能(PrivateSend)」は、CoinJoin と呼ばれる、「複数の人の取引をごちゃ混ぜにして分かりにくくする」という古い技術を使っているに過ぎません。そして、専門家の分析によれば、この機能の利用率は極めて低いのが現状です。
では、Dashの何が革新的だったのでしょうか?
それは、プライバシー機能ではなく、「プロジェクトの運営方法(ガバナンス)」にありました。
Dashは、「DAO(分散型自律組織)」と呼ばれる仕組みの元祖です。DAOとは、特定の社長やリーダーがいなくても、参加者みんなでルール(予算の使い方など)を決め、プロジェクトを運営していく仕組みのこと。Dashは、他の有名なプロジェクト(イーサリアムなど)が登場するよりずっと早く、この画期的な仕組みを築き上げていたのです。
Dashは、「隠せるお金」という最初の宣伝文句の影に隠れてしまいましたが、その本当の功績は「みんなで運営する仕組みの先駆け」だった、という面白い事例です。

では、こういった暗号資産に使われている核心技術とはなんでしょうか?
実は、その技術が私たちの生活の様々な場面で実用化が進んでいるとしたら?一方、プライバシーコインには大きな課題もあります。
それを次章から紹介します!
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