見出し画像

ばあちゃんたちのライオット

夢の中でばあちゃんズが大暴れしている。

パンを焼いたり、遠方に妙な植物を仕入れに行ったりそれはそれは忙しそうにしている。

朝帰りするばあちゃんに、
せっかち過ぎて熱々のスープで口の中を火傷してあわあわしているばあちゃんに、
パイプをくゆらすばあちゃんに、
左のまつ毛だけが上がらないばあちゃん…

とにかくばあちゃんががんばっている。

もちろん、ばあちゃんだけではない。

じいちゃんもがんばっている。

朝から晩まで珈琲豆を焙煎し続けるじいちゃんに、
ワンピースとマントだけにこだわった仕立て屋を営むじいちゃんに、
半分食べたサフランライスにサスペンスを感じ冷や汗まみれのじいちゃん。



かつて魔法少女に憧れた私は大人になった。
カードキャプターさくらのさくらちゃんや、おジャ魔女どれみの魔女見習いたち、魔法とは少しばかり違うけれど不思議な力で戦うセーラー戦士。
彼女たちは今でも私の中できらきらと輝いている。

憧れは憧れのままに、理想は
現実世界の延長線を生きる、
恒星の如く輝く強い光ではないが、
月のように穏やかに佇む少々歳を召した魔女へと変化した。

それが、今回私が書こうと決意した“魔女のお話”だ。

「え、魔女が出てくるなんてありきたりじゃあねェか。ぬぁーにぬかしてやがる!」

そう思われた方も多いはずだ。

だが、聞いてくれ。

何度でもいうが、俺は本を読まない人間である。

しつこいようだが、読書と俺とは敵対関係にあると言っても過言ではない。

なお、読書感想文に関しては現役⭐︎JS女子小学生時代、
読まずに書いていた。
タイトルから想像して書いたり、
装丁を絶賛したり、
背表紙の傷み具合からいかに人気のある本なのかを熱弁したりしていた。

頑なに読まない。
もちろん、そのまま大人になった。

そんな俺に読書感想文を課すなど、
言語道断・ナンセンス・暖簾に腕押し
である。

「アホとハモニカ」

いや、なんなら文字の方が俺から逃げていっている。
むしろ読書に勝利している可能性すらある。

そしてここに来て鬱の弊害、「文字が逃げる」が発動。

…活字だけにな、活きがいい。

「アホとハモニカ」

つまりだ。
読まねェから魔女も魔法使いも私にとっては新鮮なテーマなのだ。

どうだ。
もっと言えば…

純愛だろうが、不倫だろうが、BLだろうがはたまたお仕事小説だろうが
全部ひっくるめて新鮮そのもの。

境港の黒いダイヤことクロマグロのごとくピッチピチだ。

“読書しないのは人生のほとんどを損しているもの同然”
とはよく聞くし、その通りだとも思う。
結構耳が痛いぜ、中耳炎でもねェのに!
とかなんとか思ったりもしていた。

が、イマジナリー中耳炎にめそめそしている場合ではない。
ともすれば、頑なに読書との冷戦を続けてきたからこその強みだってあるはずだろう。
そう考えた時だ。

回転寿司で生しらす軍艦食ってる時に閃いた。

全テーマ、新鮮。

私はどのテーマを選ぼうが、全て新鮮。
前例を知らないから
「こうあるべき」とか「見慣れた展開だな」なんてもんがない。

ある意味、なにも怖くない。

「この表現は◯◯先生が使っていたから…」
なんてもんもない。
そもそも◯◯先生ってのが俺にはいないからな。

とは言え無知というのは若干の恐ろしさと恥ずかしさも内包していることも確かだ。

基本的に、俺の文章は長い、しつこい、くどい。
もっと言えば、とっ散らかって、あらぬところに飛び、着地点がどこにもないこともある。

そんでもって
「ショートショートがいいかな?」
などとほざくが、そう言えばショートショートが何なのかわかっていない。

思考回路ならショート寸前どころかショート完了しているのだがな。

とはいえショートショートってのは、
俺の思考回路がどうかしているって話ではないんだろう?

念の為調べておく。

ショートショート
〈定義〉
※諸説有り
「新鮮なアイデア、完全なプロット、意外な結末」の三原則が盛り込まれたものとか、
「アイデアがあり、印象的な結末のある物語」とか、
「不思議な言葉から想像を広げる」というステップを推奨されている。
ファンタジックな設定を中核とすることが要件。

〈長さ〉
※諸説有り
◽︎400字詰め原稿用紙7枚まで
雑誌『小説現代』のコンテスト

◽︎400字詰め原稿用紙5枚程度
雑誌『SFマガジン』の読者投稿コーナー

◽︎400字詰め原稿用紙20枚まで
都筑道夫と星新一とがショートショートのアンソロジーを編纂した時

◽︎2,000語以下
エラリー・クイーンが編纂した『ミニ・ミステリ傑作選』に収録されたすべての作品

◽︎原稿用紙20枚以下(第1回)
 原稿用紙15枚以下(第2回・3回)
ショートショート大賞(キノブックス主催)

◽︎4000字以内
坊っちゃん文学賞(愛媛県松山市主催)

Wikipedia

諸説があり過ぎるんだよ。
この諸説だけでショートショートになってるじゃねェか。
なんなんだよ!


星新一さんってどちら様ですか?
あの野球漫画の厳つい人ですか?
それは『巨人の星』だって?

とはいえ実は小説を書いていたこともある。

そして大学4年の11月、
「この時期の軽井沢はきっと希死念慮が高まっていいぞ」
などと意気込み、文豪ごっこ小説を書くことをしに行った。

実際にはてんでんばらばらに別の大学に散った高校の友だち5人で
「アウトレットで金をアウトレイジする秋@軽井沢」
を敢行したという話だ。

俺「軽井沢で凝集」
Y「いや、凝集集合場所吉祥寺東京だからね。」

小さい鞄にノートパソコンねじ込んで、
タイトなジーンズに私という戦いはしないけど死にたがるボディをねじ込んで、
そんでもってレンタカーの後部座席にギチギチに身体をねじ込んで、
軽井沢へ向かう。

帰る日、草津温泉に寄り玉こんにゃくを貪り食った結果喉に詰まらせて希死念慮どころではなくリアル死にかけるなどした。

要は、私の場合気分が落ちている時の方が
“小説”とかその類は書きやすいってことだ。

どう表現するのがちょうどいいのか
ちょっと今は掴めないのだが
最近書いても書いても全部、
透明になっていくというか
文字として残っているけれど見えないというか、
とんでもないやるせなさだけがくすぶっている。

毎日毎日、言葉に
「かたじけねェ」と言ってはエア切腹を繰り返し過ぎて、
もう切る腹もないでやんすゥ。

ならばだよ。
どうせ透明になるのならやってみたかったこと、全部やっちまえよ。
と俺の中のやばい人が言っているので
やっちまうよ。

というわけで、

『(仮称)霧の森食堂』

近日連載開始です。

主なターゲット層は以下の通り。

◽︎ブラックコーヒーの飲み過ぎで胃炎になったことがある人
◽︎レーズンパンのレーズンをとりあえず全部むしってこっそり食べる人
◽︎銀杏の葉で、すってんころりんしたことがある人

全部満たしていたら多分刺さる。
保証はしない。

自己責任で読んでくれ。

あと、読んで得られるものは何もない。

失うものはある。
それは、時間。

「“時間の無駄遣い”という経験を人生のうちに一度は経験しておきたい」
なんて方にはもってこい。

そんな気がしている。


こうしている今も俺の頭の中ではばあちゃんズが大暴れしている。

ああ、今あっちで木苺のジャムがこぼれたぞ。

「…ばあちゃーん!今それ、俺が片付けるからそのままにしといて。」


to be continued…

【9/29(月)追記】
蛇兄じゃにきこと山本蛇内やまもとじゃない様がワシの記事というかワシのことを紹介してくれたぞ!

分析してくださってるんだよ…
すげェのよ…
そんでもってカバー画像もさ、
黒ラブまでいるんだよ…
恐れ多いのだ。
すごく読んでくださっている、泣いた。

あと、人物図鑑作ります。
自分にとってはリアル知り合いなのに、
「あいつ誰だっけ」
とたまになるんですよね、それはいけない。
やっぱり図鑑作ろう。
Yomopedia編纂しよう、そうしよう!

いいなと思ったら応援しよう!

よもぎ よもぎちゃーん! はーい! 何が好き? ポテトチップスよりも お・ぬ・し